一説によると、犬の年をとるスピードは人の4倍ともいわれており、愛犬の老化は飼い主さんが思っているよりも早くおとずれることも。愛犬の老化のサインにいち早く気づき、お世話を工夫してあげることは、健康寿命を延ばすうえでとても大切なことです。今回は犬の「シニアの入り口」に見られやすい老化のサインをご紹介します!
そもそも、犬の「シニアの入り口」って何才から?
老化のサインが徐々に出始める「シニアの入り口」といわれる年齢は、犬種などによっても変わりますが、小・中型犬なら6才以上10才未満、大型犬なら5才以上8才未満のころ。この「シニアの入り口」に出る老化のサインは、飼い主さんはなかなか気づきにくいものも多いです。この年齢に差し掛かったら、注意深くチェックして愛犬の変化を知り、さりげなく体をいたわってあげましょう。
「シニアの入り口」に見られやすい老化のサインって?
「シニアの入り口」の時期にとくに出やすい老化のサインをご紹介します。飼い主さんができるお世話&ケア法もあわせてご紹介するので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
目
写真協力/WANCOTT
目は犬の部位のなかでも老化のサインが出やすいところ。目の真ん中がなんとなく白い、または青っぽく見えるのは、加齢により水晶体の中心にある核が硬くなる核硬化症と呼ばれる現象で、「シニアの入り口」の時期に見られやすいです。核硬化症で視力は失われることはありませんが、シニア期に多い病気である白内障との区別が難しいため、放置しておくのはNG。定期的な検診はもちろん、目の色の変化に気づいたら、かかりつけ医に早めに相談しましょう。
口
写真協力/WANCOTT
オーラルケアを怠っていると、「シニアの入り口」のころから歯周病菌が増え始めます。それに伴い、気になり始める口臭も老化のサイン。また、色素沈着も見られ、写真のように歯が全体的に黄ばんでくることも。若いころから毎日歯みがきをするのが理想ですが、シニアに入ってからでも十分に間に合います! 美しく健康的な歯をキープするため、歯みがきに少しずつ慣れさせて、オーラルケアを習慣にしましょう。
散歩
撮影/佐藤正之
散歩中はいつもと変わらずに歩きますが、体力が少しずつ落ち始めているため疲れがたまりやすくなります。散歩から戻るとすぐに横になったり、自分の寝床に直行したりして休もうとするのが老化のサイン。でも、「年だから仕方ない」と散歩量を減らしてしまうと、筋肉が落ちてより老化が進んでしまうことも。散歩では坂を歩かせたり、ちょっとした段差など上らせたりして筋肉を刺激して! 時にはドッグランでしっかり走らせることも大切です。
いかがでしたか? 愛犬の些細な老化のサインに気づけるのは、毎日いっしょに暮している飼い主さんだけです。ぜひこの記事を参考に、老化のサインに気づいてあげ、正しいお世話やケアで健康長寿を目指してくださいね!
参考/いぬのきもち2019年6月号「いつか始まる老化に備えて知っておきたい 犬のエイジングサイン」(監修:犬のトータルケアサービス「WANCOTT」マネージャー 北島愛さん)
撮影/佐藤正之
写真協力/WANCOTT
文/melanie