湿度が低く乾燥する冬場は、犬の肌も乾燥しがちです。乾燥を放置するとさまざまな皮膚トラブルを引き起こすおそれがあるので、そうなる前に適切なケアをしてあげたいものですね。
そこで今回は、犬の肌が乾燥する原因と保湿ケアの方法について解説します。
犬が乾燥する3つの原因
温めすぎている
愛犬が寒くないように……と、愛犬が寝ている近くに暖房器具を置いたり暖房の設定温度を高くしたりすると、空気中の水分が一気に蒸発して乾燥の原因になります。
シャンプーをやりすぎている
シャンプーは洗浄効果がある一方で、頻度が高すぎると本来皮膚がもつ保湿成分や、刺激から守る成分までも洗い落としてしまいます。やりすぎは乾燥肌の原因になってしまうので要注意!
栄養バランスが乱れている
皮膚は外敵から体を守る免疫機能です。栄養バランスが乱れると免疫機能の乱れにもつながり、皮膚を乾燥から守る機能が低下してしまいます。
乾燥を防ぐ環境づくりとケア
それでは愛犬の乾燥を防ぐには、どうすればよいのでしょうか。ここでは6つのポイントをご紹介します。
1.暖房やヒーターに近寄らせすぎない
暖房器具のまわりは特に乾燥しやすいため、ハウスやベッドからはなるべく距離をおきましょう。愛犬が寒がりで近づいてしまう場合、侵入防止ゲートを置いて遠ざけるようにします。
2.湿度を40%以上にキープ
愛犬が過ごす部屋に加湿器を置いて、湿度が常に40%以上になるよう調整しましょう。愛犬の体高に合わせて温湿度計を設置しておけば、愛犬まわりの温度と湿度が一目瞭然ですよ!
3.愛犬の肌タイプを把握する
愛犬の肌をよく観察したり、地肌を触ったりして乾燥具合を把握しておくと、ケアの際に役立ちます。カサカサしていれば乾燥肌、ベタベタしていれば脂性肌です。わからない場合は、かかりつけの獣医師に診てもらってもよいでしょう。
4.摩擦が少ない洋服を選ぶ
摩擦が多い素材の服は、肌や被毛にダメージを与えてしまいます。洋服を着せる際は、綿などの天然素材やアトピーに対応した服、締めつけが少ないゆとりのあるサイズを選びましょう。
5.ブラッシングスプレーを使う
被毛が乾燥していると、もつれやすくダメージヘアーになってしまいます。また、ブラッシングの際に引っかかって肌を傷めてしまうことも。ブラッシングスプレーを使用することでブラシの引っかかりが少なくなり、毛玉や毛のもつれ予防になります。保湿効果のあるスプレーを使うとうるおいを保てて効果的です。
6.食事にオイルをちょい足し
総合栄養食を与えていれば、通常は脂質不足にはなりません。しかし、手作りゴハンが中心の場合や、愛犬の乾燥が気になる場合は、かかりつけの獣医師と相談したうえで、食事にアマニ油などをちょい足ししてもよいでしょう。
犬の皮膚は人より薄く、乾燥が病気の引き金になる場合があります。適切なケアをして、トラブル知らずの健康な冬を過ごしましょう!
参考/「いぬのきもち」2023年2月号『乾燥を放置するととっても危険! 病気・トラブルを防ぐ冬の保湿ケア』(監修:本郷どうぶつ病院院長 日本獣医皮膚科学会副会長 山岸建太郎先生、トリマー トリミングサロンHONDEHOK代表 二村陽子先生)
文/江村若奈
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。