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「愛犬のストレスになるから〇〇〇しない」は、じつは間違いだった?

「かわいそうだから〇〇〇しない」は、愛犬のためにならないことも!

今や人も犬もストレス社会。

だからなのか、愛犬のことを思うあまり「余計なストレスをかけたくない」と、本来やらなければいけないことを行わない飼い主さんが少なくないのだとか。

愛犬を思うことは大切ですが、余計な気づかいは、たとえその場はしのげても、結果的に愛犬にストレスをかけてしまうこともあります。

そんな本末転倒なことにならないためにも、次から紹介するようなNG対応をついしていないか、行動を振り返ってみましょう。
ストレスをかけないように、と愛犬を気づかったことが、かえってあだになる場合も……。

「嫌がるしかわいそうなので、お手入れはしない」はNG

歯みがきが苦手な犬は多いもの。飼い主さんもつい「ストレスになるし無理しなくてもいいか」と怠りがちに。
「嫌がることはストレスになるし、無理にしないほうがいいだろう」と愛犬を気づかってお手入れせずにいると、愛犬はいつまでもお手入れに慣れず、ずっとお手入れ嫌いのままです。

そのため、たとえば将来、病気や介護でどうしても愛犬のお手入れを自宅でしなければいけなくなった場合、慣れていないぶん、愛犬は強いストレスを抱えることになってしまいます。
激しく嫌がる愛犬をなだめてケアしようとする飼い主さんにとっても、大きな負担となることでしょう。

お手入れのなかには、爪切りや肛門腺絞りなど、月に1回程度すればいいものもあります。
確かにこういったお手入れは、無理して自宅で行わず、プロに任せるという方法もあります。

ただ、本来毎日すべき歯みがきやブラッシング、散歩後の足拭きといったお手入れを、「嫌がるし、ストレスをかけちゃうから」という理由でやらずにいれば、愛犬が病気になるリスクを高めるだけ。

もし愛犬がお手入れ嫌いなら、とにかく少しずつ、時間をかけて、地道に慣れさせていくようにしましょう。
そうすれば、ストレスは最小限に抑えられますし、いつかお手入れも受け入れてくれるようになりますよ!

「閉じ込めるのはかわいそうだから、クレートは使わない」はNG

「愛犬を閉じ込めるみたいでかわいそう」「中に入れると鳴くから」といった理由で、クレートを使わず、ハウスはケージのみという方もいるのでは?
「暗くて窮屈でかわいそう」「中に入れると出してほしくてクンクン鳴くから」といった理由で、クレートを使わない飼い主さんは少なくありません。

ですが犬は元来、寝床として少し狭くて暗い場所を好みます。
そのため、愛犬の生活環境にクレートのような四方を囲まれた犬用のプライベートスペースがないと、じつは愛犬は落ち着けません。
また、たとえば急な物音がなったときや地震が発生したときなど、愛犬が「怖い!」と思ったときに逃げ込む“ねぐら”のような場所がないと、愛犬は日ごろから不安を抱えることになり、結果それがストレスにつながります。

そう考えると、愛犬用の寝床(ハウス)として、生活環境にぜひクレートを準備しておきたいもの。

もし、愛犬をクレートの中に入れると鳴くのだとすれば、それは愛犬がクレートという場所に慣れていないだけ。
「クレート=安心して休める場所」と覚えるよう、おやつで誘導したり、中でおやつを食べさせたりして、少しずつ慣れさせましょう。

次第に、クレートに入っても鳴いたりせず、むしろ自分から休むために入っていくようになるはずです。

「鳴いて怖がるので、動物病院には極力連れて行かない」はNG

愛犬の様子がいつもと少し違う?と感じても、「動物病院が苦手だし、かえってストレスになるから自宅で様子を見よう」と思ってしまう飼い主さん、要注意です!
愛犬を動物病院へ連れて行かなければ、当然、病気の発見や治療が遅れます。
多くの病気の場合、治療開始が遅れれば遅れるほど、愛犬に与える痛みや負担は増し、もちろんストレスも倍増。
最悪の場合は命の危険にさらされることも考えられ、何もいいことはありません。

もしも愛犬が動物病院嫌いだとしたら、かかりつけ医と相談の上、たとえばとくに体の具合は悪くなくてもこまめに動物病院に連れて行っておやつを与えるなどして、少しずつ慣れさせましょう。

手間はかかりますが、そうすることが結果的に愛犬のストレス軽減につながり、健康長寿にもなるのです。


いかがでしたか?
ストレスは万病のもとかもしれませんが、過度な考え方や対応はかえって愛犬にストレスをかけてしまうケースが少なくありません。
愛犬のお世話を「やりすぎ」たり、「やらなすぎ」たりしていないか、ときどき飼い主さん自身の行動を振り返るようにしてみるといいですね。

参考/「いぬのきもち」2020年2月号『NO MORE! DOGハラスメント』(監修:日本動物病院協会認定家庭犬しつけインストラクター 戸田美由紀先生)
写真/佐藤正之
文/h.taco
※掲載している写真はイメージで、モデル(人物、犬とも)には演じてもらっています。
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