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持病がある犬は命にかかわることも…寒い時期に見られる「犬の不調」

寒いと体調を崩しがちな人も多いかと思いますが、それは犬も同じようで、とくに持病がある犬やシニア期の犬は寒さに気をつけないと、体調を悪化させてしまう恐れもあるそうです。

この記事では、寒い時期に見られる犬の不調について、いぬのきもち獣医師相談室の先生が解説します。

寒い時期に犬に見られる不調

眠る犬
getty
ーー寒くなってきたことが原因で見られる犬の不調には、どのようなものがありますか?

いぬのきもち獣医師相談室の獣医師(以下、獣医師):
「寒くなってくると、犬は体を動かすことが減ります。そうすると新陳代謝も下がるため飲水量が減り、犬によっては食欲の低下も見られます。水を飲まなかったり食欲が落ちるということは、犬にとっていいことは1つもありません」

腎臓病や心臓病の持病がある犬は寒さに要注意

見つめる犬
getty
ーー飲水量や食欲の低下によって、犬にはどのような症状が見られますか?

獣医師:
「体は水分不足になって脱水を起こし、便秘、膀胱炎、さらにはもともと腎臓病や心臓病を持っているコたちは、血液循環不全に陥り命にかかわることも起きてくる可能性があります。

とくに便秘や膀胱炎は冬に増えてきますが、持病があるコたちが体調を崩しがちなのも冬の特徴といえるでしょう」

ーー実際に先生が診たことのある犬で、寒い時期に体調を崩した事例はありますか?

獣医師:
「もともと心臓病を患っていて、毎日心臓の薬をきちんと飲んでいたコが、寒くなってきて体調を崩しました。『きちんと薬も飲んでいるのに、なぜ…』と飼い主さんは思われていました。

急な温度変化は血管が収縮し血圧が上昇するので、心臓に大きな負担がかかります。心臓が悪いコはとくに寒さに要注意です」

寒い時期に心がけたい犬の体調管理

見つめる犬
getty
ーー寒い時期の愛犬の体調管理について、飼い主さんが気をつけたいことを教えてください。

獣医師:
「寒さ対策で暖房をつけると思いますが、同時に加湿してあげると呼吸器にはいいので、加湿器を利用してみてください。

散歩に行くときにも注意が必要です。散歩に行くときはすぐに外に出ずに、廊下などで寒さに慣れてから出るようにしましょう。寒さ対策として洋服を着せたり、散歩に行く時間帯を選ぶなどの工夫も必要ですね」

ーー寒いから散歩はしなくていいや…と思う飼い主さんもいるかもしれませんが、行かなくもいいでしょうか?

獣医師:
「無理は禁物ですが、寒くても少し外に出たり刺激を与えてあげることも犬には必要です。できるだけ寒さ対策をして、行くようにしましょう」

とくにシニア期の犬は寒さに注意

飼い主さんと犬
getty
ーー愛犬の年齢を考えて配慮したほうがいいことはありますか?

獣医師:
「そうですね。年齢でいうと、とくにシニア期の犬は脱水、食欲低下、免疫力の低下、寒さ、乾燥には注意が必要です。脱水、食欲低下の対策としては、フードを温めてみたり、缶詰やスープなどで水分を取るような工夫を心がけましょう」


愛犬になにか異変が見られないか、飼い主さんは日頃から体調をよく見てあげるようにしましょう。もし気になる症状が見られたら、早めに動物病院を受診してくださいね。

(監修:いぬのきもち・ねこのきもち獣医師相談室 担当獣医師)
取材・文/sorami
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