犬と暮らす
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「犬が特定のおもちゃでばかり遊ぶ」のはなぜ?犬が好みやすいおもちゃの特徴も!
今回はいぬのきもち獣医師相談室の先生に、特定のおもちゃでばかり遊ぶ犬の心理を聞きました。
愛犬が特定のおもちゃでばかり遊ぶのはなぜ?
いぬのきもち獣医師相談室の獣医師(以下、獣医師):
「特定のものでばかり遊ぶのは、犬の『(感覚的に)そのおもちゃが好き』という気持ちが影響していると考えられます。このような行動を示す犬は、案外多いものです。
犬はおもちゃの素材や質感、硬さなどに好みがある場合が多く、何かをおもちゃとして選んで受け入れる際には、その噛み心地やニオイが自分好みかどうかという点が、大事な判断基準のひとつになっているといえます。
たくさんのおもちゃがある中でとくに好みのものがあれば、犬としてはついそれを選びたくなるのでしょう」
おもちゃ選びでは“経験”も重要な要素に?
獣医師:
「『実際にそのおもちゃで遊んだときに楽しかった』という経験をした場合、そのおもちゃに対する愛着がより強まることがあります。
そのため、とくにそのおもちゃでたくさん遊んでもらったなどの楽しい経験を重ねることで、特定のおもちゃに対する“よい印象”をもちやすくなる可能性があるでしょう」
犬が好みやすいおもちゃの特徴とは?
獣医師:
「犬は楽しい刺激になるような工夫があるおもちゃを比較的好みやすいと思います。たとえば振ったり噛んだりすると音がする、投げた際にイレギュラーな動きをする、素材のニオイが特徴的などです。
また、犬はガジガジかじったり、ニオイを嗅いで探ったりする行動を本能的に好みやすい傾向があります。そういった本能的な行動ができる工夫をされたおもちゃも、犬は遊んでいて『楽しい』と感じるため、積極的に使いたくなるでしょう」
――たしかに噛むためのおもちゃや、ニオイがするおもちゃはよくありますよね。
獣医師:
「ただし、先ほどもお話ししたように犬にも好みがあるので、ガジガジかじったり、ニオイを嗅いだりできればよいわけではないようです。たとえばニオイについては、おいしそうと感じるようなニオイや、飼い主さんのニオイのように安心感があるものだと、より受け入れやすい傾向があります。
なかには、犬が楽しめるような工夫がされた市販のおもちゃよりも、不要なタオルやペットボトルなどを使って飼い主さんが自作したおもちゃや、人が使い古した靴やサンダル、木の枝などをより好む犬もいます。やはり犬なりの好みがあるのでしょうね」
色の違いで好みが分かれることは?
獣医師:
「青色は犬が認識できる色のひとつなので、そのコにとってより目につきやすく、楽しく遊びやすいおもちゃだった可能性があるでしょう。
犬は色彩の感覚が人とは異なり、緑色・黄色・オレンジ色は“黄色に近い色”、紫色や青色は“青に近い色”、それ以外の色は色味を含まない“灰色の濃淡”として認識するとされています。このことから、青いボールはそのまま“青いボール”、赤いボールは“灰色のボール”と認識していたと考えられます。
ただし、犬が色だけでおもちゃを気に入るかについては判断が難しいところです。とはいえ、ロープつきのボールのおもちゃのように、飼い主さんが投げたものを探したり、自分で振り回して飛ばしたりしながら遊ぶおもちゃについては、犬の目につきやすい色のほうが、より受け入れやすい可能性も考えられます」
取材・文/松本マユ
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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