アメリカン・フォックスハウンド
- 英語名
- American Foxhound
- 原産国
- アメリカ合衆国
- サイズ
- 大型犬
- グループ
- 嗅覚ハウンド
アメリカン・フォックスハウンドの性格と特徴・飼いやすさ
アメリカン・フォックスハウンドは、活発で賢く、飼い主を喜ばせたいといつも思っているような犬種です。人なつこくやさしく、犬同士の多頭飼いにも向いています。ただし、もともとキツネ狩りに用いられ、獲物がいたら吠えて知らせる習性があったため、ムダ吠えしないよう、トレーニングする必要があります。
アメリカン・フォックスハウンドの飼いやすさ 各項目の数値が大きいほど飼いやすい傾向
アメリカン・フォックスハウンドの性格
垂れ耳と長くまっすぐに伸びた尾が特徴のアメリカン・フォックスハウンドは、もともと猟犬だったため賢く従順でエネルギーにあふれており、与えられた仕事を熱心にこなします。温和でやさしく、いつも陽気で社交的な性格です。また、愛情深く、家族を喜ばせたり、家族といっしょに何かをしたりすることが大好きです。
ただし、賢い一方、猟では吠えることが仕事だったため、ムダ吠えする場合があります。子犬のころからしっかりとしつけをすることが大切です。
アメリカン・フォックスハウンドの大きさ
オスで体高60cm前後・体重32kg前後、メスで体高58cm前後・体重32kg前後であり、大型犬のサイズがあります。引き締まった筋肉質な体質で、狩猟に不可欠なスピードとスタミナを持ち合わせています。
体高:53~63.5cm/体重:30~34kg
※体高:地面から首と背中の境目付近までの高さで、人の身長に相当するもの。
アメリカン・フォックスハウンドの毛色の種類
アメリカン・フォックスハウンドの被毛には制限も好ましくないカラーもなく、あらゆる毛色、パターンがあります。被毛は短く、お手入れが楽です。
アメリカン・フォックスハウンドの心配な病気
・血小板数が正常数値以下に減少し、出血が止まらなくなる「血小板減少症」
・体重が増えると起こりやすい「股関節形成不全」
アメリカン・フォックスハウンドの価格相場(2024年)
アメリカン・フォックスハウンドは一般的に入手が難しく、輸入や専門ブリーダーからや、保護犬譲渡がおもな入手方法です。
アメリカン・フォックスハウンドの飼い方
ポイント(1)毎日、戸外で充分な運動を
アメリカン・フォックスハウンドはもともと猟犬だったため、エネルギッシュでスタミナがあります。運動量が少ないと問題行動を多発することもあるため、飼うにあたっては、どのようにして運動欲求を満たすかをしっかりと検討しておく必要があります。散歩は毎日行い、ドッグランなどでゲームを取り入れた頭を使う運動をさせるとよいでしょう。
ポイント(2)子犬のころからのしつけが大切
吠えることで獲物の存在を知らせていた猟犬時代の本能で、しっかりトレーニングをしないと物音や動くものに対して吠えやすくなる場合があります。子犬のころからしっかりとトレーニングを行い、ムダ吠えをさせないようにしておくと安心です。とても賢く従順なので、トレーニングの成果は出やすいとされています。
ポイント(3)被毛はブラッシングを
被毛が短く抜け毛が気になるようでしたら、毎日、全身を拭いたり、ラバーブラシや獣毛ブラシでブラッシングをして、抜け毛を取り除きましょう。
ポイント(4)年齢と目的に応じたフードを
主食には、フードと水のみで栄養のバランスがとれるように作られている、総合栄養食を与えましょう。一般食は、栄養バランスよりも嗜好性を重視する傾向にあるため、主食には不向きです。フードのパッケージに「総合栄養食」と記載されているもののなかから、ご自身の犬に合ったフードを選択します。
犬はライフステージごとに必要とされる栄養の質と量が微妙に異なります。「子犬用」「成犬用」「シニア犬用」「体重管理用」など、年齢と目的に応じたフードを与えましょう。
手作りフードは与えているものを飼い主さんが把握できる安心感があり、愛犬のことを思いながら調理する楽しさもあります。しかし栄養バランスを保つのが簡単ではないため必要ならばサプリメント等で補いながら実施することをオススメします。
アメリカン・フォックスハウンドの歴史や背景
アメリカン・フォックスハウンドの祖先は、1650年にイギリスから渡ってきたイングリッシュ・フォックスハウンド。その後、ほかのハウンド種との交配もあり、アメリカ独自の犬種となりました。イングリッシュ・フォックスハウンドに比べて足が長く、より俊足になったといわれています。
監修:
ヤマザキ動物看護大学 動物看護学部 准教授
福山貴昭先生 (博士[学術]愛玩動物看護師)
参考:『日本と世界の犬のカタログ』(成美堂出版)