大型犬
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フィールド・スパニエルの特徴と性格・価格相場|犬図鑑

フィールド・スパニエル
- 英語名
- Field Spaniel
- 原産国
- イギリス
- サイズ
- 大型犬
- グループ
- ポインター・セター以外の鳥猟犬
この記事の監修

福山 貴昭 先生
認定動物看護師
DGS(旧:PGS) ドッグ・グルーミング・スペシャリスト
サンフランシスコ動物愛護協会ヒアリングドッグトレーナープログラム修了
●書籍:『トリマーのためのベーシック・テクニック』緑書房/『明るい老犬生活―今日からできる頑張りすぎない12のこと』文一総合出版
フィールド・スパニエルの魅力
フィールド・スパニエルは、もっとも古いランド・スパニエル(陸鳥猟)種で、スパニエル種の典型と言われています。忠実に働く猟犬として重宝され、大事に飼育されていました。しかし、ドッグショーの影響で容姿が著しく変わってしまったことや、2度の世界大戦の影響から、絶滅寸前まで頭数を減らしてしまいました。現在は、姿が変わる前のフィールド・スパニエルが再現され、頭数も増えています。やさしい目をしており、その通りの温和で愛情深い性格の持ち主です。アクティブな家庭犬としても最適です。

性格
温和で愛情深い性格です。ほかの動物や子どもともいっしょに遊ぶことが大好きな友好的な性格も魅力。ただ、自立心が強く頑固な一面もあり、しつけには少々時間がかかることも。従順でよりよい家庭犬にするために、子犬のころから根気強くしつけをしておくといいでしょう。室内でも落ち着いて過ごせますが、本来活動的な犬なので走ることが大好きです。ときには、広い公園やドッグランなどで思いっきり走らせてあげましょう。
大きさ
体高約45.7cmの大型犬です。実猟タイプとショータイプでは見た目が異なり、実猟タイプは足が長め、ショータイプは胴が長く足が短めとなっています。いずれにしても、気品のある均整の取れた容姿をしています。
体高 | 体重 |
約45.7cm | 18〜25kg |
※体高:地面から首と背中の境目付近までの高さで、人の身長に相当するもの。
毛色の種類

毛色はブラック、レバー、ローンの3色と、これらの毛色にタンが入っている場合があります。被毛は柔らかくシルクのような光沢があり、わずかにウエーブしています。
迎え入れ方、価格相場
愛犬の迎え入れ方にはペットショップ、ブリーダーから、保護犬などさまざまな方法があります。フィールド・スパニエルは、国内では入手が難しく、輸入するのがおもな入手方法です。
心配な病気
・遺伝的要因も指摘される「股関節形成不全」
・垂れ耳の犬がかかりやすい「外耳炎」
フィールド・スパニエルの飼い方
ポイント(1)ときには思いっきり走らせて
フィールド・スパニエルは活動的でスタミナのある犬なので、朝夕30分以上の散歩が必要です。走ることも大好きなので、ときには広い公園やドッグランで自由に走り回らせてあげましょう。
ポイント(2)週2~3回はブラッシングを
長めの細い被毛はからまりやすいため、週に2~3回はブラッシング・コーミングを行いましょう。足裏などの被毛が伸び過ぎないように、1カ月に1回程度のトリミングがおすすめです。また、フィールド・スパニエルのように垂れ耳の犬は、外耳炎にかかりやすいものです。こまめに耳の中を確認して、汚れていたら入口付近を軽く拭き取って清潔に保ちましょう。
ポイント(3)年齢と目的に応じたフードを
主食には、フードと水のみで栄養のバランスがとれるように作られている、総合栄養食を与えましょう。一般食は、栄養バランスよりも嗜好性を重視する傾向にあるため、主食には不向きです。フードのパッケージに「総合栄養食」と記載されているものの中から、ご自身の犬に合ったフードを選択します。
犬はライフステージごとに必要とされる栄養の質と量が微妙に異なります。「子犬用」「成犬用」「シニア犬用」「体重管理用」など、年齢と目的に応じたフードを与えましょう。
手作りフードは与えているものを飼い主さんが把握できる安心感があり、愛犬のことを思いながら調理する楽しさもあります。しかし栄養バランスを保つのが簡単ではないため必要ならばサプリメント等で補いながら実施することをオススメします。
フィールド・スパニエルに似た犬の種類
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まとめ
フィールド・スパニエルは、もっとも古いランド・スパニエル種ですが、現在に至るまで2度の絶滅の危機がありました。ドッグショーの影響で容姿が著しく変わり、猟犬として本来の姿を保っていた狩猟タイプも含めて評判を落としてしまったのが一度目。その後の改良で本来の姿を取り戻したものの、2度の世界大戦の勃発により頭数が激減。わずかに残った4頭から地道な努力によって復活を遂げました。頭数が増えたとはいえ、原産国のイギリスでも希少な犬種で、根強いファンによって大切に保護されています。
監修:ヤマザキ動物看護大学 講師 福山貴昭先生(危機管理学修士)
参考:『日本と世界の犬のカタログ』(成美堂出版)
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