
ベルジアン・グリフォン
- 英語名
- Belgian Griffon
- 原産国
- ベルギー
- サイズ
- 小型犬
- グループ
- 愛玩犬
ベルジアン・グリフォンの性格と特徴・飼いやすさ
ベルジアン・グリフォンの祖先犬は、ベルギーに15世紀ごろからいた小型犬といわれています。19世紀ごろにヨークシャー・テリアやパグ、キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルなどとの交配によって現在の姿になりました。口やあごに伸びたひげが気難しそうな印象を与えますが、表情はどこか人間的で飼い主さんの心をなごませてくれます。性格は陽気で活発。家族には愛情深く接する穏やかな気質も魅力です。
ベルジアン・グリフォンの飼いやすさ 各項目の数値が大きいほど飼いやすい傾向
※参考『日本と世界の犬のカタログ』(成美堂出版)
ベルジアン・グリフォンの性格
陽気で明るい性格です。飼い主さんには忠実で愛情深く接する温和な犬です。頑固な一面があるものの、飼い主さんに忠実で物覚えがよいため、根気強く接すればきちんとしつけることができます。活発ですが、攻撃的なところが少ない穏やかな性格で、ほかの犬と遊ぶことも大好きです。
ベルジアン・グリフォンの大きさ
体高20cm前後の小型犬です。体高と体長がほぼ等しい正方形の体つきをしています。丸い頭部は体に対して大きく、そのバランスが子犬のようで、成犬になっても子犬のような愛らしさを感じさせます。場合によって断耳や断尾をすることもあります。
体高:25㎝前後/体重:3.5~6kg
※体高:地面から首と背中の境目付近までの高さで、人の身長に相当するもの。
※体長:前胸の出っ張り部分から、お尻の出っ張り部分までの長さ。
ベルジアン・グリフォンの毛色の種類
ベルジアン・グリフォンの被毛はやわらかい下毛とかたい上毛。毛色はブラック、ブラック&タン(黄褐色)。タンのマーキングは一様の色であること。胸にあるわずかなホワイトは認められていますが理想的ではないとされています。
ベルジアン・グリフォンの心配な病気
・あごの軟口蓋がのどの入り口をふさぎ、呼吸が苦しくなる「軟口蓋過長症」
・暑さに弱いため「熱中症」
・呼吸器の疾患が原因で起こりやすい「心臓疾患」
・足を引きずったり、ピョコッと上げて歩く「膝蓋骨脱臼」
ベルジアン・グリフォンの価格相場(2024年)
ベルジアン・グリフォンは一般的に入手が難しく、輸入や専門ブリーダーからや、保護犬譲渡がおもな入手方法です。
ベルジアン・グリフォンの飼い方
ポイント(1)室内で飼い主さんとの遊びを
活発な犬種のため朝夕の散歩は欠かさずに行いましょう。ただ、運動量はそれほど必要なく、軽い散歩で充分です。飼い主さんとのふれあいを好むため、家の中で引っ張りっこをしたり、おもちゃを使ったゲームをしたりして、精神的な満足感を与えてあげましょう。
ポイント(2)週に数回のブラッシングを
ベルジアン・グリフォンの被毛は粗い中長毛です。基本的にかたい毛ですが、被毛が細くからまりやすい部分もあるため、週に2~3回はブラッシングで整えましょう。また、小型犬のため冬の寒さは苦手です。寝床にふわふわの毛布を敷いたり、洋服を着せるなどして寒さ対策を万全にしましょう。
ポイント(3)年齢と目的に応じたフードを
主食には、フードと水のみで栄養のバランスがとれるように作られている、総合栄養食を与えましょう。一般食は、栄養バランスよりも嗜好性を重視する傾向にあるため、主食には不向きです。フードのパッケージに「総合栄養食」と記載されているもののなかから、ご自身の犬に合ったフードを選択します。
犬はライフステージごとに必要とされる栄養の質と量が微妙に異なります。「子犬用」「成犬用」「シニア犬用」「体重管理用」など、年齢と目的に応じたフードを与えましょう。
手作りフードは与えているものを飼い主さんが把握できる安心感があり、愛犬のことを思いながら調理する楽しさもあります。しかし栄養バランスを保つのが簡単ではないため必要ならばサプリメント等で補いながら実施することをオススメします。
ベルジアン・グリフォンのかわいい画像
ベルジアン・グリフォンの歴史や背景
ベルジアン・グリフォンの祖先犬はベルギーに15世紀ごろからいた小型犬といわれ、ベルギーの王妃に愛されたことから有名になりました。現在でも、ベルギーではよく知られた人気の犬種の一つです。同じ祖先犬をもつ犬種には、ベルギー原産のブリュッセル・グリフォンとプチ・ブラバンソンがおり、国によってはこの3つの犬種を一つの犬種のバリエーションとして登録している場合もあります。日本では珍しい犬種ですが、飼い主さんを慕う人間のような表情が愛くるしく、人気を集めそうです。
監修:
ヤマザキ動物看護大学 動物看護学部 准教授
福山貴昭先生 (博士[学術]・愛玩動物看護師)
参考:『日本と世界の犬のカタログ』(成美堂出版)