犬と暮らす
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下半身麻痺が残り、車イスでの生活がスタートした愛犬、リハビリの様子を聞いた
今回ご紹介するのは、6才になってから脊髄炎を発症し、影響で下半身が麻痺してしまったココラくんと、そのご家族であるYさん。
下半身麻痺になるも、車イスに乗ることで、自由に行き来することができるようになったココラくんの様子を紹介します。
ある日突然動けなくなり、脊髄炎が疑われた
その症状から、脊髄炎が疑われました。
脊髄炎とは、ジステンパーウイルスや細菌などの感染、自己免疫異常などが原因で起こる病気です。
なかには、原因不明のケースも。
脊髄神経のどこに炎症が起こるかによって症状は異なり、麻痺やけいれん発作といった神経症状が出ることが多いようです。
ココラくんの場合、ステロイド剤を服用することで上半身が動かせるようになったため、車イスに乗るためのリハビリを行うことになりました。
専門医のアドバイスのもと、リハビリがスタート
そのため、専門医の指導のもと筋肉トレーニングからスタートしました。
「車イスが届くまで、前足の屈伸運動と下半身を支えながらの歩行練習を行い、車イスに乗るため必要な筋力をつけました」
順調だった車イス生活がしだいに……
ココラくんに戸惑いはあったものの、室内での練習は順調そのもの。
しかし、半年を過ぎると、車イスを装着しても動かず、まるでボイコットしているかのような状況に。
「いま思えば、毎日同じことの繰り返しに嫌気がさしていたのでしょう。
でも私は、練習しない日が続くと、車イスで歩くことができなくなってしまうとあせり、車イスに乗せて歩かせることにこだわりました」
車イスに乗ったまま、外に散歩へ
まわりの人の反応に不安感もあったYさんには、大きな決断でした。
「公園の広場で車イスを装着すると、室内でのボイコットがうそのように、目をキラキラさせて楽しそうに走り出したんです。
ほかの犬にうれしそうに走り寄ろうとするココラの姿を見て、もっと早く外に連れ出してあげればよかったと思いました」
次回は、不自由な体ながら、一生懸命自分の気持ちを伝えようとするココラくんと、それを読み取ろうとする飼い主さんの様子についてご紹介します。
※各情報は2021年7月6日現在の情報です。
出典/「いぬのきもち」2021年9月号『困難と闘う!……その先のしあわせへ』
写真/尾﨑たまき
取材・文/伊藤亜希子
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