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それはやりすぎかも!? 愛犬の健康のためにならないNGお世話5選
しかしそのお世話の方法が間違っていて、続ければ続けるほど、かえって愛犬の健康を害するとしたら……。
もしそうだとしたら、とても悲しいですよね。
そこで今回は、飼い主さんがよかれと思ってやってしまいがちな、愛犬の健康にまつわるNGお世話をご紹介します。
1.歯垢や歯石をとるために、ガーゼでゴシゴシ歯をみがく
歯垢を歯周ポケットに押しこんで、歯周病を悪化させてしまうことがあるからです。
また、すでに歯周病が進行している場合、愛犬は歯をみがかれて痛みを感じているはず。
痛いのに無理やりみがけば、お手入れ嫌いになったり、飼い主さんと関係が悪化してしまう可能性も否めません。
歯周病がある場合は、まず動物病院へ相談するのが先決。
必要な治療を受け、歯ブラシによるケアをしてもOKと獣医師に言われてから、歯ブラシでみがくようにしましょう。
もし、歯みがきに慣れさせるためにガーゼを使うのなら、歯の根元から歯の先に向けて拭くようにしましょう。
2.いつでも食べられるよう、食べ残しをそのままにしておく
じつはこれも、やりすぎなお世話のひとつです。
いつでも好きな時に食べられることが当たり前となってしまい、余計に食に執着しなくなり、ムラ食いも直りません。
また、フードを出しっぱなしにするのは、衛生面でもいいことではありません。
出したゴハンを食べる気配がなければ、放置せずに下げてOK。
次の食事では、わざわざ食べなかった分を増やさずに、通常の1食分を与えて様子を見ましう。
3.寒さ対策として、室内でも洋服を着せている
そのため、通常は室内での寒さ対策として洋服は不要です。
服を着せ続けることで、かえって皮膚病や熱中症を起こすことも。
服を着せて対策するよりも、愛犬が自由に潜り込める毛布を用意したり、冬用のベッドを置くなどで対応すれば充分です。
ただし、体温調節が苦手なシニア犬の場合は、防寒として洋服を着せたほうがいい場合も。
愛犬が高齢の場合は、寒さ対策について、かかりつけ医に相談してみるといいでしょう。
4.健康のためと、積極的に野菜を与えている
犬の場合、総合栄養食のフードを正しく食べてさえいれば、必要な栄養やビタミンは摂取できています。
ですから、野菜を与えすぎるとかえって栄養バランスが崩れてしまい、健康を害することに。
そもそも、よく言われるビタミンCは、犬の場合体内でつくることができるので、人のように積極的に摂取する必要がないのです!
それでももし野菜を与えるのなら、犬が食べても問題のない野菜を、愛犬の1日の総摂取カロリーの1割以下にとどまるようにして与えましょう。
5.パッケージ記載のフード量を食べているか、毎食細かくチェックする
その量を正確に食べているか神経質に心配し過ぎるのは、少々過度なお世話と言えます。
飼い主さんの感情や動揺が愛犬に伝わり、無駄に愛犬を不安にさせてしまうかもしれません。
たとえ給餌量をきちんと食べきらなくても、体重や体型に変化がなく元気なら、いま食べている量が“ちょうどいい量”。
愛犬の“ちょうどいい給餌量”がイマイチわからずに心配なら、かかりつけ医で確認を。
わが子のような愛犬のお世話は、つい擬人化してとらえたり、巷の噂を参考に我流にアレンジしてしまったりすりことがあるかもしれません。
ただ、間違ったお世話を続けたときに影響を受けるのは愛犬です。
将来、愛犬に辛い思いをさせないよう、お世話は正しく行なうようにしたいですね!
参考/「いぬのきもち」2018年12月号『やりすぎお世話のボーダーライン』(監修:Can! Do! Pet Dog School代表・西川文二先生、石田ようこ 犬と猫の歯科クリニック院長・石田陽子先生)
写真/佐藤正之
文/h.taco
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