愛犬が家具の隙間や下などに入り込んでいて「そんなに狭いところ、窮屈じゃないのかな」と思ったことはありませんか? 実は犬が暗くて狭いところを好むのには、ちゃんとした理由があるのです。また、狭いところに入り込むのは、愛犬からの“SOSサイン”であることも。
獣医師の増田宏司先生にうかがったお話を参考に解説します。
狭いところが好きなのは、穴ぐらで暮らしていたころの名残
その昔、犬の祖先は穴ぐらで生活していました。犬がからだを休めて眠るときに狭いところを好むのは、そのころの名残といえます。クレートなどのほか、なかには家具の隙間や下などに入り込む犬も。
つまり、狭いところを好むのは犬の本能といえるでしょう。
雷や地震のときに避難したり、体調不良や出産前にこもったりする傾向も
犬にとっては、狭い場所=落ち着ける場所。そのため、雷や花火、地震など、自分では対処できない自然現象が起きたとき、狭い場所に入り込むことで気持ちを落ち着けようとするコもいます。
また、体調が悪いときに、ゆっくりからだを休めるために狭い場所にもぐり込もうとしたり、出産前のメスが狭くて暗い場所に隠れたりする傾向もあるのだそう。もし愛犬が普段はもぐり込まないような場所に隠れていたら、様子を気にかけてあげたいですね。
日頃からクレート等を使って落ち着ける場所を用意しよう
愛犬がいつでもリラックスできるよう、愛犬だけの落ち着ける場所を家の中に用意してあげましょう。
日頃からリビングなどにクレートを置き、自由に出入りできるようにして慣れさせておくことで、災害などで避難する際にも役立つのでおすすめです。
狭いところに入り込んじゃった愛犬を激写!
ここからはいぬのきもち投稿写真ギャラリーに投稿された、狭いところでリラックスしている愛犬たちをご紹介します。
家具の下でリラックス♪
マルチーズのルディくんは、家具の下でおやすみ中。すっかり脱力している姿から、リラックスしきっている様子がうかがえますね。
挟まっちゃった!?
壁とソファの間に入り込んでこちらを見ているのは、カニーンヘン・ダックスフンドのラテくん。初めて見ると一瞬びっくりしますが、ラテくんにとってはこの場所が落ち着くんでしょうね。
落ち着くマイハウス♪
MIX犬のHaruくんのお気に入りの場所は、かわいらしいハウスの中! このちょっぴり狭めなサイズ感と絶妙な暗さが落ち着くんですね♪
犬が狭いところを好むのは「本能的に落ち着くため」ということがわかりました。
クレートが苦手という犬もいると思いますが、本来は犬にとっては落ち着く場所。普段からクレートに慣れさせておけば、いざというときに愛犬も飼い主さんも安心ですね。
参考/「いぬのきもち」2017年10月号『犬のオモシロ習性図鑑 VOL.05 狭いところがスキ♡』(監修:獣医師 獣医学博士 東京農業大学農学部バイオセラピー学科(伴侶動物学研究室)教授 増田宏司先生)
文/Ru-Rie
※一部写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と一部写真に関連性はありませんので予めご了承ください。