犬と暮らす
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手術が難しい肝臓がんに侵されながらも、毎日元気いっぱいに暮らすシニア犬
今回ご紹介するのは、肝細胞がんに侵されながらも、毎日元気いっぱいに暮らしているヨークシャー・テリアのモコ吉くん(13才)のお話です。
「10才健診」で肝臓に腫瘍が見つかる
その結果、血液検査で数値に異常が見られたため、追加で腹部超音波検査とエックス線検査を行い、肝細胞がんが見つかったといいます。かかりつけ医の有井良貴先生(羽根木動物病院 院長)によれば、血液検査の結果は、そのまま経過を見てしまう獣医師もいるかもしれないというほど、微妙な数値だったそうですが、念のために追加の検査を行ったことが肝細胞がんを発見するきっかけになりました。
「とはいえ当時も今もモコ吉にはなんの症状もなく元気いっぱいなので、かかりつけ医から『肝細胞がん』と聞かされたときは、とにかく衝撃で。突然別れの日が来てしまうのではと頭が真っ白になりました」(笹島さん)
小指の先ほどの大きさの腫瘍を切除
幸いモコ吉くんに見つかった腫瘍は、小指の先ほどの大きさで切除が可能な場所にありました。もちろん、リスクがまったくないわけではないことも説明を受けたうえで、きれいに取り除くことができれば、転移しづらいという特徴もあると聞き、笹島さん夫妻は手術を決断します。手術は東京大学附属動物医療センター(以下、東大病院)で行われ、無事に肝臓にできた腫瘍が摘出されました。
5日間の入院を経て、大好きなわが家に戻ったモコ吉くん。小さな体に刻まれた手術痕は痛々しいものでしたが、「これでもっと長くモコ吉と暮らせる」と笹島さん夫妻は安堵しました。
※各情報は2021年10月7日現在の情報です。
取材協力/羽根木動物病院 院長 有井良貴先生
写真/大森大祐
文/佐藤英美
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