犬と暮らす
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肝細胞がんの再発を告げられた飼い主さんの思い
今回ご紹介するのは、肝細胞がんに侵されながらも、毎日元気いっぱいに暮らしているヨークシャー・テリアのモコ吉くん(13才)のお話です。
手術から2年後、12才で告げられたがんの再発
転移しづらいと聞いていた病気が再発したというショックが笹島さん夫妻を襲いました。
さらに追い打ちをかけたのが、新たにできた腫瘍の位置と数。
腫瘍の位置が大静脈に近く大量出血の可能性があること、さらに腫瘍の数が多いため、すべてを取り除くには肝臓の7割ほどを切除しなくてはならないことから、リスクが高すぎて手術は行えないとかかりつけ医は判断したのです。その判断は東大病院でも同じでした。
「途方に暮れる私に、かかりつけ医の先生が川崎の日本動物高度医療センターを紹介してくれました。獣医師が変われば可能性があるかもしれないと、飼い主の気持ちを察してくださったんでしょうね」(祟行さん)
笹島さん夫妻はわらにもすがる思いで紹介された高度医療センターを訪ねました。しかし、ここでも結論が変わることはありませんでした。
腫瘍を圧迫しない・ほかの病気にさせないためのお世話の工夫を
脂肪が腫瘍を圧迫しないよう、低カロリー食で体重をコントロール
手作り鶏がらスープで水分&栄養補給
マッサージを兼ねて、異常がないか全身をくまなくチェック
一日の行動、お手入れ、食べたものなどを細かく記録
興奮させすぎないよう、ときどきオスワリをさせてクールダウン
愛犬に服を着せることは「あくまで病気予防」と祟行さん。フィラリア対策として服を着せ始めたのをきっかけに、冬の散歩で体温を下げないための防寒着もそろえるようになり、季節に応じたモコ吉くんの服が今では200着以上に。
※各情報は2021年10月7日現在の情報です。
取材協力/羽根木動物病院 院長 有井良貴先生
写真/大森大祐
文/佐藤英美
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