柴犬は、警戒心や縄張り意識が強い犬種といわれています。この部分が強く出ると怒りっぽい性格になってしまうかもしれません。
そこで今回は柴犬が怒る理由や、怒りっぽい性格を改善する方法を、いぬのきもち獣医師相談室の岡本りさ先生が解説します。
柴犬はどんなときに怒るの?
縄張りを荒らされる
犬はもともと群れで暮らしていたため、縄張り意識が強い動物です。そのなかでも柴犬はとくに縄張り意識が強いといわれていて、知らない犬や人が自分の領域に入ってくると、追い払うために怒ることがあります。
苦手なことをされる
苦手なお手入れなどをされたとき、不快感や嫌悪感から逃れるために怒る場合があります。信頼している飼い主さんであれば多少の我慢はできるとしても、限界を超えたときに怒りをあらわすことがあるようです。
大切なものを奪われる
犬にも所有欲、独占欲があります。たとえばゴハンやおやつ、お気に入りのおもちゃなどが奪われたり奪われそうになったりすると、唸り声をあげて怒ることがあるでしょう。
痛みを感じる
病気やケガをしているときに体を触られると、不快感や痛みのために怒る場合があります。健康な状態であっても、強い力で触られて痛みを感じたときに怒ってしまうこともあるでしょう。
暴力を受ける
防衛本能などから、人に暴力をふるわれると怒ることがあります。当たり前のことですが、暴力をふるうことは絶対にしてはいけません。
鼻にシワが寄ったら怒りのサイン
犬が怒ると、鼻にシワを寄せて、歯や歯茎をむき出しにします。これは「ムキ顔」とも呼ばれています。
体を硬直させ、こちらの次の行動をうかがう場合もあります。また、唸ったり吠えたりしながら、しっぽをピンと立てた状態で左右に振っていることも。そのほかにも、飛びついたり噛んだりといった攻撃的な行動をとることもあります。
怒りっぽい性格、どう対応する?
怒りっぽい性格の柴犬は、日常的に恐怖や不安を感じているのかもしれません。また、怒ることで我を通すことが習慣化してしまっている子もいます。
飼い主さんとの間に強い信頼関係が築ければ、恐怖や不安を感じたときは飼い主さんを頼るようになるでしょう。自分を守るために怒ることが少なくなるはずです。
信頼度アップのポイント
毎日指示トレーニングを続け、上手にできたときはしっかり褒めましょう。褒められる回数が多いほど、飼い主さんへの信頼度がアップしますよ。
また、愛犬にとってストレスが少ない生活を心がけましょう。適切な食事や生活環境のほか、散歩や運動をしっかりさせてあげることで、飼い主さんへの信頼度が高まります。
怒りの原因となっている恐怖や不安を減らしてあげることも大切です。
柴犬に限らず、性格や怒る原因には個体差があります。いずれにしても、飼い主さんとの信頼関係が大切なので、愛犬としっかりコミュニケーションをとって信頼度をアップさせましょう。
(監修:いぬのきもち相談室獣医師・岡本りさ先生)
参考/いぬのきもちWEB MAGAZINE 『怒る柴犬もかわいいと話題!柴犬が怒る理由を画像付きで獣医師が解説』
文/江村若奈
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で「柴」として投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。