犬と暮らす
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愛犬のための「防災対策をしている」人は半数以上だが「不安だが特に何もしていない」の声も多数 獣医師が伝える防災対策の必要性
愛犬のための防災対策をしていますか?
3.11を前に、今回いぬのきもちWEB MAGAZINEでは、1,039名の犬の飼い主さんに「愛犬のための防災対策を行っているか」アンケート調査を実施しました。すると、飼い主さんの55.4%が「対策している」と回答する結果に。
一方で、39.2%の飼い主さんが「不安だが特に何もしていない」、5.4%の人が「特に考えていない」と回答しています。
【愛犬のための防災対策】として実施しているものは?
また、「マイクロチップや迷子札を装備」(47.0%)、「クレートやケージに慣らす(犬45.2%)」、「毛の手入れなど清潔を保つ」(19.8%)、「家族や親族間で災害時の話し合い」(18.8%)と迷子対策や避難所を想定した事前の準備をしている方も多くみられます。
防災対策で「その他」を選んだ飼い主さんの回答は?
- 「愛犬手帳を用意したり、室内でも必ず首輪をし、そこには鑑札と狂犬病ワクチン接種済票を付けている」
- 「どこかで預かっていただいた時に備えて、ご飯や薬などをノートに書いている」
- 「散歩にはハーネスを使用していますが、鑑札と迷子札の装着のために、常時首輪を付けています」
- 「室内カメラを設置して、留守中の様子を見られるようにしている」
- 「『おいで!』ができなかったので、愛犬がスリングに入れるよう、地震の度に『おいで!』を言って練習しました」
- 「万が一のときに怪我をしないよう、愛犬の生活場所には転倒しそうな家具や割れやすい家具類を置かないようにしている」
- 「散歩に出ているときに震災などがあったら、落ち合う場所を決めている」
- 「避難場所に犬を同伴できないので、ママ友と落ち着いたら代表のお家に集まると相談している」
2020年7月の調査時と比較すると「防災対策をしている」割合が増加
ただ、やはり「不安だが特に何もしていない」という人が依然として一定数いる結果に。
具体的なイメージがわかないという声も
- 「なにをどうすべきか具体的なイメージがないから」
- 「何を準備すればよいのかわからず、『しなくては』と思いながらそのまま時間が経っていく、という状況です」
- 「災害がいつ何があってもおかしくないのは分かっているが、具体的に何を準備してよいかわからないし、まだ犬を迎え入れて日が浅いので他のことでいっぱいいっぱいで、現実的に行動ができない」
- 「エサや水、その他必要な物をどれくらいの量用意すればいいか分からない」
- 「キャリーケースは慣れさせているが、その他に具体的な対策を何から始めれば良いかよくわからない」
- 「防災グッズをと思っているが、犬2頭と猫2頭(高齢)もいるため、避難所には入れないと思っている」
【獣医師解説】愛犬のための防災対策で必要なこととは?
ここからは犬の飼い主さんが日頃から意識したい「防災対策」について、いぬのきもち獣医師相談室の岡本りさ先生が解説します。
①ワクチン接種やノミ・マダニの予防をしよう
ワクチン証明書は、避難用バッグの中に入れておくとよいでしょう。
②ケージやクレートに慣らす訓練をしよう
③マイクロチップ・迷子札の装着をしよう
④フード・常備薬の準備しよう
⑤靴に慣らしておこう
⑥人や犬に吠えない訓練をしよう
⑦家具などの転倒対策をしよう
また、災害時には愛犬が普段飲んでいる薬がなくなってしまうことも考えられます。療法食や薬の常備などかかりつけの獣医師に相談してみてもよいかもしれません。
大切な愛犬を守るために、日頃から防災対策を考えていきたいですね。
名称 「いぬ・ねこのきもちWEB MAGAZINE」第3回 犬猫との暮らし調査2021
調査対象: 計2,402サンプル 犬飼い主:1,039サンプル、猫飼い主:1,363サンプル
調査期間: 2022年1月6日~1月18日
調査方法:インターネット調査
調査地域:全国
(監修:いぬのきもち獣医師相談室 獣医師・岡本りさ先生)
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
取材・文/sorami
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