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”もしもの時”愛犬を守るためにできることは 新型コロナウイルス、自然災害の対策を考える【犬・猫飼い主さん2,402名の声】

2020年以降、いぬ・ねこのきもちWEB MAGAZINEではコロナ禍での犬・猫の飼い主さんの生活意識の変化について調査を重ねてきました。
愛犬・愛猫を守れるのは飼い主さん自身ですが、不測の事態が起きた場合のために事前にできることはどのようなことなのでしょうか。
今回は「新型コロナウイルス感染拡大による生活変容」と共に、来る3.11(東日本大震災)を前に「愛犬・愛猫のための防災対策」について、犬・猫の飼い主さん2,402名にインターネットによるアンケート調査を実施しました(アンケート実施期間:2022年1月6日~1月18日)。

愛犬・愛猫を守るために、飼い主さんが「考えたいこと」、「できること」についてレポートします。

緑の草の上に座って英語ビーグルの美しいトリコロール子犬。犬の笑顔
bruev/gettyimages

続くコロナ禍で心配なことは「自分が感染したら愛犬・愛猫のお世話はどうすればよいのか」

いぬ・ねこのきもちWeb「第3回犬猫との暮らし調査」(2022年1月実施)
いぬのきもちWEB MAGAZINE
新型コロナウイルス感染拡大が及ぼす私たちの生活への影響は長く続いていますが、2022年1月調査時点の「新型コロナウイルスに関する不安や困りごと」について聞くと、「自身や家族が新型コロナウイルスに感染した場合、愛犬・愛猫のお世話をどうするのか不安」(犬50.9%/猫45.7%)の項目が犬の飼い主さん、猫の飼い主さん共に一番高い結果となりました。

一方で「特にない」(犬22.3%/猫20.1%)が二番目に高い数値に。
また、犬の飼い主さんからは以下のようなお悩みや不安な声も聞かれました。

  • 「コロナが流行る少し前から飼い始め、散歩もできず社会性も学ばせることができず…お留守番や他の犬との触れ合いに慣れていない、もしくはできないので…愛犬のストレスが心配です」

  • 「主人がテレワークでほぼ自宅なので、愛犬の甘えん坊がひどくなり、私一人で散歩に連れて行っても歩かなくなり、散歩量が減ってしまった」

不安を感じる一方で、飼い主さん自身が新型コロナウイルスに感染した場合の「準備をしている」人は約14%、8割以上が「準備していない」という結果に

いぬ・ねこのきもちWeb「第3回犬猫との暮らし調査」(2022年1月実施)
いぬのきもちWEB MAGAZINE
前述のように飼い主さん自身が感染した場合のお世話については不安に思う方が多い結果となりましたが、実際に「自身や家族が万が一新型コロナウイルスに感染した場合の愛犬・愛猫のお世話の準備」について聞くと「準備している」(犬14.8%/猫14.2%)と答えた方は少ない傾向に。

フードなど必要なものの準備や、預かり先の確保も

犬の飼い主さんの中で「準備をしている」という方の声では、フードの備蓄など必要なものの準備のほか、預かり先の確保をしている声が多く聞かれました。

  • 「実家であずかってもらえるようにしている」

  • 「知人にお願いすることになっている」

  • 「実家の家族にお願いしている。高齢の母が散歩できるよう、トレーナーさんを入れて歩行訓練をし、引っ張らないようにしている」

  • 「動物病院に預けられるように予め相談してある」

  • 「ペットシッターさんにお願いすることになっている」

  • 「親族(祖父母)にお世話を頼めるよう、ゴハンの量を紙に記入したり、お世話の方法を教えたりしている」

  • 「急な入院等に備えて家の中のペット用品の備蓄。実家に預けるか、家にお世話に来てもらうとなっても困らないように、どこに何を置いているか、誰にでもわかるようにしてある」

普段愛犬が慣れている方の元へ預けることを考えていたり、預けるためのトレーニングや、自分以外の人でも分かるよう備品を準備をしているなど、愛犬だけでなく預ける方への配慮の声が聞かれたのが印象的でした。
いざという際にすぐ対応できるように、受け取り、引き渡しのシュミレーションも、預け先の方と一緒に相談しておくと安心です。

「何を準備すればよいかわからない」という声も

一方で「不安だが特に準備していない」(犬60.6%/猫63.1%)、「特に準備していない」(犬24.5%/猫22.7%)を合わせると犬猫それぞれ約85%以上の飼い主さんが準備をしていないと回答しています。

  • 「何を準備するべきかわからない」

  • 「親戚もいないので、頼る場所がわからない」

  • 「自宅療養であればなんとかお世話が出来るかなと漠然と考えています」

  • 「現実味を感じない」

準備したいと思いながらもどうすればよいかわからないという不安な声や、自分とは遠いイメージを持たれている声が理由として聞かれました。

愛犬を連れての他者との交流は未だ自粛傾向に

いぬ・ねこのきもちWeb「第3回犬猫との暮らし調査」(2022年1月実施)
いぬのきもちWEB MAGAZINE
長く続くコロナ禍、愛犬との外出などの生活面では、どのような影響があるのでしょうか。
「愛犬とのお出かけについて自粛しているものはあるのか」について聞いてみると、動物病院やトリミングサロン、散歩という愛犬のお世話などに欠かせないものについては「自粛していない」と回答した人が多い結果に。

一方、「知人・友人を自宅へ招く」、「愛犬を連れて親戚との交流」、「旅行、外食」などの「愛犬を連れての他者との交流や余暇」については2022年1月の調査時点では「現在も自粛」が一番多く、「一時自粛で再開」と回答した方も含め、感染拡大に合わせて判断している方が多い結果に。
飼い主さん自身のため、愛犬のためにも感染対策に高い意識を持っていることがうかがえます。

不測の事態に備える、愛犬・愛猫のための防災対策は?

いぬ・ねこのきもちWeb「第3回犬猫との暮らし調査」(2022年1月実施)
いぬのきもちWEB MAGAZINE
コロナ禍の影響以外でも、愛犬・愛猫を守るための”もしもの時の備え”は必要となってきます。
いつどこで起こるかわからないのが自然災害です。自分の身を守るとともに愛犬・愛猫を守るために飼い主さんはどのようなことを考え、行動しているのでしょうか。

東日本大震災から11年。
3.11を前に「愛犬・愛猫のための防災対策を行っていますか」という質問をしてみると犬の飼い主さんの55.4%、猫の飼い主さんの56.1%が「対策をしている」という結果となりました。

クレートに慣らす、家族で話し合うなど”避難することになったら”を想定した準備の声も

いぬ・ねこのきもちWeb「第3回犬猫との暮らし調査」(2022年1月実施)
いぬのきもちWEB MAGAZINE
具体的な対策を聞くと犬・猫の飼い主さん共に「ペット用品やフード、医療品などの備蓄」(犬57.4%/猫58.7%)、「クレートなどペット用避難用具の準備」(犬51.2%/猫55.8%)など万が一災害が起きた際に必要となることについて、日ごろから準備している方が半数を超えました。
また、犬の飼い主さんでは「マイクロチップや迷子札を装備」(犬47.0%)、「ケージやクレートに慣らす」(犬45.2%)、「毛の手入れなど清潔を保つ」(犬19.8%)、「家族や親族間で災害時の話し合い」(犬18.8%)と迷子対策や避難所を想定した事前の準備をしている方も。

【愛犬のための防災対策】備品ストックのほか、社会化しつけも。実際に経験した人のリアルな声が参考に

では実際に愛犬のための防災対策を実践している方に聞くと、備品のストックはもちろんのこと、避難時を具体的にイメージした対策をしている方の声が聞かれました。

  • 「普段から交流のある犬友さん同士で、何かあった際は預けられるように確認をしています」

  • 「近場にある個人で活動されている訓練士さんに一時預かりを何度かお願いしています」

  • 「どこかで預かっていただいた時に備えて、ご飯や薬などをノートに書いている」

  • 「万が一のときに怪我をしないよう、愛犬の生活場所には転倒しそうな家具や割れやすい家具類を置かないようにしている」

  • 「東日本大震災を愛犬と経験しているので、万が一の愛犬の避難グッズは備えているつもりです」

  • 「おいで!ができなかったので様々な災害や本を見てスリングに入れるよう地震の度においで!を言って練習しました」

  • 「散歩にはハーネスを使用していますが、鑑札と迷子札の装着のために、常時首輪を付けています」

  • 「蓄電池を準備して、車で避難生活出来るようにしている」

  • 「自分自身が3.11の東日本大震災を経験。防災グッズを作っていたので、愛犬にも用意。熊本地震で役にたちました」

  • 「仕事の都合上、避難時は車中泊やテント泊になると思うので、普段から愛犬とキャンプに出かけ愛車にはキャンプ道具と避難バッグを常備してます。東日本大震災で学びました」

情報も日々更新されています。いま一度、地域のハザードマップを確認したり、最新の避難情報を集めるなど、対策の見直しができるようにしておくと安心です。

防災対策としてどのくらい必要なのか、何が大切なのかわからないという声も

一方で「特に何もしていない」という声も。

  • 「防災対策自体、自分自身があまり考えたことなかった」

  • 「何を準備すればよいのかわからず『しなくては』と思いながらそのまま時間がたっていく。という状況です」

  • 「何からそろえればよいのか。何をどのくらい必要かが、よくわからない」
今回の調査では愛犬・愛猫のための防災対策として、「不安だが特になにもしていない」と答えた方が犬39.2%、猫38.7%。約4割の方が不安な気持ちを持ちながらも具体的な行動はしていないという結果に。
具体的なイメージはわかない、何を準備すればよいのかわからない、情報がないなどの声が多く聞かれます。
「何をしたら…」という不安になっている方も、実際に災害を経験した方のリアルな声や、みなさんの防災対策の中から参考になることがあるのではないでしょうか。

愛犬・愛猫を守るためにできること

ジャックラッセルテリア
undefined undefined/gettyimages
今回の調査では、新型コロナウイルス感染拡大の影響、災害時の対策について「不安だが準備していない」「行動したいけれど、具体的なイメージがわかない」といった声が多く聞かれました。
愛犬・愛猫を大切に思うからこそ、不安な気持ちになる飼い主さんも多いことでしょう。

一方で、預かり先の確保をしていたり、災害対策のため備品を準備したり、クレートなどに慣らすなど、他者への配慮も考えて事前に準備している方の声も多く聞かれました。

飼い主さん自身の体験談からも分かるように、自身と愛犬・愛猫を守るために、”もしもの時の備え”の必要性を強く感じます。

いぬ・ねこのきもちWEB MAGAZINEでは、愛犬・愛猫との防災対策、もしもの時の対応方法など、今後も飼い主さんと愛犬を守るための情報発信を進めていきます。
◆調査概要
名称 「いぬ・ねこのきもちWEB MAGAZINE」第3回 犬猫との暮らし調査2021
調査対象: 計2,402サンプル 犬飼い主:1,039サンプル、猫飼い主:1,363サンプル
調査期間: 2022年1月6日~1月18日
調査方法:インターネット調査
調査地域:全国

※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
文・分析/いぬ・ねこのきもちWeb編集室
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