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「滑脳症により生後10カ月でてんかんを発症した」愛犬タルトくんの闘病と暮らしについて聞きました

この特集では、難病や障がいをもった愛犬とその飼い主さんの、闘病や暮らしの様子をレポートします。

今回ご紹介するのは、滑脳症(かつのうしょう)によるてんかんを発症するも、日々の投薬で少しずつ安定してきたチワワのタルトくんのお話です。

家に迎えて半年後に突然激しいけいれんが

現在1才7カ月になるチワワのタルトくんは、生後10カ月のころにてんかんの発作を発症。タルトくんのてんかんは、「滑脳症」という、脳のシワが減少してしまう疾患が原因で起きるもので、犬に起こるのは大変まれなケースともいわれています。

そもそもタルトくんが、相原家に迎えられたのは2020年8月、生後2カ月のときでした。
「家では、娘が小さいころから犬と暮らすことを夢見ていて、『小学校高学年になったらね』という約束をしていました。約束どおり、娘が小学5年生になったのを機に犬を迎えることにしたんです」と相原さん。
相原睦実さんの家に迎えられた生後2カ月頃のタルトくん(オス・1才/3.7kg/チワワ/内弁慶)(写真提供/相原さん)
相原睦実さんの家に迎えられた生後2カ月頃のタルトくん(オス・1才/3.7kg/チワワ/内弁慶)(写真提供/相原さん)
家族全員、犬を迎えるのは初めてのこと。まず、ペット可のマンションに引っ越しをして、その後、相原さんは犬のしつけ方をはじめ、いろいろな情報を集め、準備万端な状態でタルトくんを迎えました。

そして、タルトくんとの楽しい生活をスタートさせた矢先に、最初の発作が起こりました。

精密検査の結果を聞いて目の前が真っ暗に。なぜ、タルトがこんな病気にって……

1才7カ月になったタルトくん
1才7カ月になったタルトくん
「2021年4月のある朝、タルトが突然あおむけに倒れて、四肢を硬直させて激しいけいれんを起こしたんです。口からは泡を吹き、大きな悲鳴を上げて……。それを見て、このまま死んでしまうのでは、と私自身もパニックになってしまいました」
 
しかし、その発作が30秒くらい続いたあと、タルトくんはすぐに通常の元気な状態に戻ったそう。相原さんは、当時のかかりつけ医に連絡して状況を説明。そのときは「てんかんだと思うので、しばらく様子を見てください」とのことでした。
「でも、その2日後に再び同じ発作が起こったんです。その後すぐに、精密検査のため大きな動物病院を紹介していただき、MRI検査をしました」
 
相原さんは、結果が出るまで「重篤な症状ではありませんように」と祈っていたそうですが、診断は『滑脳症が原因の重度のてんかん』でした。この疾患には根本的な治療法はなく、できることは、てんかん発作を抑えるための投薬をずっと続け、あとはタルトくんをなるべく興奮させないことでした。
子犬のころから、疾患が原因のためか、まっすぐ歩くことが苦手なタルトくん。安全を考えて、歩かせるのは公園内に限定
子犬のころから、疾患が原因のためか、まっすぐ歩くことが苦手なタルトくん。安全を考えて、歩かせるのは公園内に限定
家から公園までの道のりは、リュックにもなるカートに乗せて連れていきます
家から公園までの道のりは、リュックにもなるカートに乗せて連れていきます
次回は、家族全員でタルトくんの病気と闘うことを決意した相原さん一家の、お世話の工夫についてレポートします。

※各情報は「いぬのきもち」2022年3月号発売時のものです。
出典/「いぬのきもち」2022年3月号『困難と闘う!……その先のしあわせへ』
取材協力/どうぶつの森総合病院、犬の保育園プレセア
写真/犬丸美絵
文/袴 もな
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