犬と暮らす
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肝細胞がんに侵された愛犬と向き合う決意 その先に思うこと
今回ご紹介するのは、肝細胞がんに侵されながらも、毎日元気いっぱいに暮らしているヨークシャー・テリアのモコ吉くん(13才)のお話です。
悲観して過ごすより、毎日を楽しもうと決意
しかし、そんな祟行さんの考えを変えてくれたのもまた、モコ吉くんでした。
「新型コロナウイルスのワクチンを打った夜、39℃の高熱を出したんです。つらくて横になるしかない私の、いつもと違う様子を察して、モコ吉の表情が明らかに不安そうでした。ふだんはすり寄ってくるのに、それもしないで距離をおいて、私を心配そうに見ていたんです」
祟行さんの熱が下がり体調が戻ると、モコ吉くんにもいつもの笑顔が戻ったのだそう。
それを見て「自分が健康で、最後までモコ吉を温かく見守らなくては。自分に何かがあったら、それこそモコ吉を悲しませてしまう。〝その日〞がいつ来るかはわかりませんが、その日までを悲しく思いながら過ごすのではなく、笑顔で楽しい時間を少しでも多くつくろう」と笹島さん夫妻は心に決めました。
病気と向き合うことを受け入れた先に、新たな楽しみが
ちなみに笹島さんがモコ吉くんを撮りためたアルバムは取材時点で36冊!
まだまだアルバムに収めきれていない写真もたくさんありました。
「妻のアルバムは10冊、僕のアルバムは8冊。ダントツでモコ吉のアルバムが多いですね(笑)」
病気だからと行動を制限するばかりではなく、モコ吉くんでも楽しめることを探すのが今では笹島さんの楽しみに。
「2018年に『10年日記』を購入して、モコ吉の日々の記録をつけています。4年分は埋まったけれど、できることなら2027年まで埋められたらいいですね」
出典/「いぬのきもち」2022年1月号『困難と闘う!……その先のしあわせへ』
取材協力/羽根木動物病院 院長 有井良貴先生
写真/大森大祐
取材・文/佐藤英美
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