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犬の「サマーカット」のメリットと注意点 適していない犬種もいるの?|獣医師解説

暑い季節になって、愛犬の「サマーカット」を検討している飼い主さんもいるでしょう。

サマーカットにはどのようなメリットや注意点があるのでしょうか? いぬのきもち獣医師相談室の岡本りさ先生に聞きました。

犬のサマーカットとは?

サマーカットにしたミニチュア・シュナウザー
いぬのきもち投稿写真ギャラリー
——犬の「サマーカット」というのは、どのようなカットのことを指しますか?
岡本先生:
「犬のサマーカットとは、被毛を短くするカットのことをいいます。夏の暑い時期に、熱中症対策や暑さ対策として行われるカットです。

サマーカットにおける被毛の短さについてですが、『何ミリ』など具体的な数値はなく、トリミングサロンによって異なると思います。ちなみに、一般的なサロンで使用しているトリミング用のバリカンは、一番短いので3ミリのところが多いです。

3ミリにカットした場合、見た目の印象としては素肌感が強く、ツルツルの印象を受けます。3ミリでお願いする場合は、場所や範囲は事前に相談したほうがよいかと思います。

対応してくれるトリマーさんに具体的な仕上がりなどの希望写真を持参して、カットについて細かく相談するのがよいでしょう」

犬のサマーカットのメリットと注意点は?

サマーカットにしたポメラニアン
いぬのきもち投稿写真ギャラリー
——犬がサマーカットにするのは、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか?
岡本先生:
「たとえば…
  • 外気温を皮膚にこもりにくくする
  • 皮膚病で頻繁にシャンプーする場合などに、お手入れがラクになる
  • 見た目が可愛らしい
などがメリットだといえるでしょう」
——一方で、デメリットはあるのでしょうか?
岡本先生:
「サマーカットには注意点もあります。たとえば紫外線や熱などが直接皮膚に当たり、むしろ熱く感じることが挙げられます。
犬の被毛には、皮膚を守るという重要な役割があります。あまりに短くしすぎると皮膚に悪影響を与えることもあるので、サマーカットにする場合は極端に短くしないようにしましょう」

サマーカットに適している犬、適していない犬の特徴は?

見つめるミニチュア・ダックスフンド
いぬのきもち投稿写真ギャラリー
——愛犬をサマーカットにしたい飼い主さんもいると思いますが、サマーカットが適している犬、適していない犬などあるのでしょうか?
岡本先生:
ブラッシングが苦手で毛玉ができやすい長毛犬や、夏の暑さで夏バテしやすい犬は、サマーカットを検討してもよいかと思います。

サマーカットで特に注意が必要なのは、ポメラニアンやアラスカン・マラミュートなどの犬種でしょう。これらの犬種は、毛刈り後脱毛(バリカン後脱毛)が起きることがあるので、注意が必要です。

毛刈り後脱毛はサマーカットに限りませんが、毛を刈ったあとに伸びなくなってしまう場合があります。愛犬の体質や皮膚の状態などを考慮し、サマーカットをしても大丈夫そうかどうか、動物病院で相談してもよいと思います」

サマーカットした愛犬に対して、飼い主さんが配慮したいことは?

散歩する犬
いぬのきもち投稿写真ギャラリー
——愛犬をサマーカットにした際、飼い主さんが日常生活で注意してあげたほうがよいことはありますか?
岡本先生:
「散歩に出るときは、紫外線対策が必要になるでしょう。日が落ちてから散歩に行ったり、紫外線カットの服を着せるなどの工夫をしてあげてください。

また、被毛を短くしすぎると、冷房が効きすぎた部屋では体が冷えてしまうことがあります。愛犬にとって過ごしやすい温度になっているか、冷房の温度設定を適切にするよう心がけましょう」
サマーカットにしたチワワ
いぬのきもち投稿写真ギャラリー
メリットも注意点もある、犬のサマーカット。愛犬がサマーカットにしても大丈夫かどうかわからない飼い主さんは、かかりつけの獣医師に確認してみてくださいね!
(監修:いぬのきもち獣医師相談室 獣医師・岡本りさ先生)
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
取材・文/柴田おまめ
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