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「地震発生、外出先で愛犬と被災」 飼い主さんと愛犬を救ってくれたものとは

震災時、何が愛犬と飼い主さんを救ったのか。「いぬのきもち」読者の体験談から、被災時に備えていてよかったものや助けになったことを、ペット防災のプロ、浜田あゆり先生のアドバイスとともにご紹介します。

東日本大震災を体験した千葉県のO.Sさんの声

外出先で愛犬と被災。呼び戻しができてはぐれずにすみました

イラスト/Rica
イラスト/Rica
Oさんは横浜のしつけ教室でのトレーニング中、大きな揺れに襲われました。
「ミシミシと音を立てて揺れ始め、建物がぐるぐる回るような感覚でした。千葉の自宅に戻ろうにも、公共交通機関はすべてストップしていたため、この日はしつけ教室で一晩過ごすことにしました」
2頭の愛犬のうち1頭は緊急地震速報の音が鳴るたびに驚いて吠え、もう1頭はゴハンが食べられず、一晩中下痢が続いたそう。
「ただ、愛犬といっしょにいるときだったのは幸いでした。2頭とも呼び戻しとクレートトレーニングができていたので、脱走などの最悪の事態を避けられたと思います」
イラスト/Rica
イラスト/Rica
翌日自宅に戻れたものの、下水道が復旧せず、自宅ではトイレや入浴、洗濯ができない状態が4月末まで続いたといいます。
「私が住む地域は液状化現象の影響で、町が砂ぼこりだらけ。洗うことができなかったため、犬用のドライシャンプーや体を拭けるシートがあって助かりました。横浜や自宅の近くにいぬ友達がいてくれたことも助けになり、ありがたかったです」

愛犬とOさんを救ったモノとコト

●スリング

写真提供/Oさん
写真提供/Oさん
万が一の際にすぐに取り出せるよう、玄関近くにスリングのほか、リード、首輪などを準備しています。

●緊急対応バッグ

写真提供/Oさん
写真提供/Oさん
家の中のほか、車に積んだバッグの中に、最低限必要な愛犬グッズ、ケア用品、水、水分をとることもできるレトルトフードやおやつを常備しています。

●呼び戻しとクレートトレーニング

写真提供/Oさん
写真提供/Oさん
2頭ともできていましたが、その後もいつでも避難する準備ができるよう、呼び戻しとクレートトレーニングは定期的に続けています。

●県外や遠方のいぬ友達

神奈川に住むいぬ友達が「しつけ教室に迎えに行こうか?」と言ってくれたり、別のいぬ友達は洗濯をさせてくれたりして、精神的にも助けてもらいありがたかったです。

【先生より】いぬ友達の存在は、被災時にも支えになるはず

「県外にもいぬ友達がいたことが、自宅ではない場所で被災したOさんの救いになりましたね。こうした人とのつながりが災害時に助けになるので、連絡がとれる人を多くつくっておくことも防災対策のひとつになるでしょう。」
外出先で被災したOさんと愛犬たちですが、日ごろの呼び戻しとクレートトレーニングのおかげで、はぐれないですみました。災害はいつ起こるかわからないからこそ、ふだんからトレーニングしておくことが大切ですね。
お話を伺った先生/ペット防災せたがやネットワーク代表理事、防災士 浜田あゆり先生
参考/「いぬのきもち」2021年9月号『震災から愛犬と私を救ったモノとコト』
イラスト/Rica
写真協力/O.Sさん
構成・文/佐藤英美
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