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【初めてのドッグラン】デビューのために準備するべきことは? 当日持っていくものや守るべきマナーとは?

愛犬の運動不足やストレスを解消できると人気のドッグラン。犬と飼い主にとって楽しいドッグランタイムとなるよう、ドッグランデビューの前に準備しておくこと、知っておくべきマナーを紹介します。また、飼い主の無自覚・マナー違反によるトラブルが増えていたり、愛犬の性格によっては逆にストレスが増えることも。愛犬のために気を付けたいことをチェックしていきましょう。

井原 亮 先生

 家庭犬しつけインストラクター
 SKYWAN代表

 2008年に出張型のドッグスクールを開校。その後20111年より犬の保育園を江東区木場にてスタート。
 その後、勝どき校、日本橋カプリ校を開校。
 イベントでのしつけ教室講師などほか、専門学校の講師やテレビ番組の監修、書籍の監修などメディアでも活躍中。

●書籍:『飼い主さんに伝えたい130のこと イヌがおしえるイヌの本音』朝日新聞出版 監修/『シバイヌ主義』大泉書店 監修/『犬語レッスン帖』大泉書店 監修 ほか

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「ドッグラン」とはどんなところ?

公園を散歩中のビーグル犬と女性
SbytovaMN/gettyimages
ドッグランとは、愛犬にリードをつけず自由に走らせることができる広場のことで、英語では「ドッグ・パーク」と呼ばれる施設です。スペースは10㎡くらいから1万㎡を越えるものまでさまざま。ふだんの散歩だけでは運動が足りない犬や、走るのが大好きな犬にとってはうってつけの場所といえます。

ドッグランは、1900年代後半に、アメリカのニューヨーク州・マンハッタンにあるセントラルパークに誕生した柵で囲った犬専用の場所が発祥といわれています。その後世界各国でドッグランが普及し、日本では2003年5月に国営昭和記念公園(東京都立川市)に公設第1号のドッグランが登場。以降、公園の一般利用客からの苦情や、犬の運動不足を解消したいという飼い主のニーズなどにより、全国各地にドッグランが設置されてきました。

ドッグランには公共施設と民間施設がある

公園にいる柴犬
いぬのきもち投稿写真ギャラリー
ドッグランは自治体が運営するものと民間が手掛けるものとで、大きく2タイプあります。それぞれの特徴が異なるため、違いを知って上手に利用しましょう。

自治体が運営するドッグランの特徴

市や区などの公園と併設していることが多く、運営は、自治体以外に一般の人がボランティアとしてお手伝いしている場合や民間に委託しているケースもあります。無料で利用できるところが多いですが、利用者の在住エリアや事前登録の有無、利用できる犬の数やサイズなど、利用規約はドッグランによって異なるので各施設のサイトを事前に確認しておきましょう。

民間企業が運営するドッグランの特徴

ドッグラン単体での運営に加え、ドッグカフェや犬グッズを取り扱うショップに併設されているケースも多く見られます。ほかにも高速道路のサービスエリア、ショッピングモール、犬と宿泊できるホテルやペンションなどに設置されていることも。ここ数年「ペット共生型」マンションも増えていて、敷地内にドッグランが備わった物件も誕生しています。民間企業が運営するドッグランは有料の場合が多いようです。

ドッグランを利用する際の心構え

ドッグラン入り口
ドッグラン入り口の注意書きをしっかり読んで入場しよう
ドッグランは基本的に利用規約を満たしていれば誰でも利用できます。ただし、「愛犬は運動できてハッピー、飼い主も愛犬が喜んでいる様子を見られてハッピー」と、よいイメージばかりを抱いて利用すると、思わぬ事故やトラブルが起きてしまうことも。ドッグランを利用するにあたっての心構えについてまずは解説します。

「愛犬の社会性を身につける場所」ではなく「愛犬の社会性が身についたら利用する場所」

「ドッグランを利用することで、愛犬の社会性が身につく」と紹介している情報もありますが、社会化やしつけができていない犬がドッグランを利用すると、必ずといっていいほど犬同士のトラブルや事故が起きます。ほかの犬と接触しても極端に興奮しない、ほかの人におびえない、音などの刺激に過剰に反応しない、飼い主の指示に従うことができるなど、社会性やしつけがきちんと身についてから利用するようにしましょう。

ドッグランでは犬は興奮しやすいもの。愛犬の性格や様子の確認を

どんなに社会性が身についている犬でも、知らない犬や大勢の犬と遭遇すれば興奮しやすくなります。幸せで興奮しているのか、ストレスで興奮しているのかは、いつも愛犬と接している飼い主でも判断が難しいところです。どんなときに興奮するか? 散歩中にほかの犬と会ったときどんな態度をとるか? など、日頃から愛犬の「興奮スイッチ」を観察して、ドッグランに行っても大丈夫な性格なのかを判断しましょう。
くつろいでいるチワワ
いぬのきもち投稿写真ギャラリー

犬同士のトラブル・事故も飼い主の責任

犬同士が興奮して噛み合うなど、愛犬がケガした・ケガをさせたというトラブルは、飼い主がほかの飼い主とのおしゃべりに夢中になっていたり、スマホを見ていたりして愛犬から目を離していたからという理由がいちばん多いようです。犬の「興奮スイッチ」はいきなり入ります。「愛犬をドッグランに入れたらひと安心」ではなく、「愛犬をドッグランに入れてからが本番」と思って、注意深く見守る必要があります。とくに利用規約が緩いドッグランを利用する場合は十分に注意しましょう。

ほかの犬が苦手な場合は、トラウマになってしまうことも

飼い主がほかの犬と仲よくしてほしいと思っても、犬と接触するのが苦手な犬はたくさんいます。仲よくさせようとして無理に近づけたり、ほかの犬が必要以上に誘ってきたりすると、恐怖心や警戒心から吠える行動に出たり、震えが止まらなかったり、隠れてしまったりということも。その経験がトラウマとなって、ほかの犬が苦手になってしまうこともあります。

愛犬がドッグランを楽しめるかどうかは、飼い主の判断や見守りによるところが大きいということを覚えておきましょう。

ドッグランの選び方

芝生の上で笑顔のシェットランド・シープドッグ
いぬのきもち投稿写真ギャラリー
ドッグランには広さやエリアの区切り方などさまざまなタイプがあります。愛犬の特徴やサイズ、年齢などを考えたうえで選びましょう。

屋外タイプ・屋内タイプ

屋外タイプは天候に左右されますが、その分天気のよい日は青空のもとで存分に走り回れます。スペースも広いところが多いので大型犬でもたっぷり運動できるでしょう。犬のふれあい会などのイベントに利用されるケースもあります。

屋内の場合は、天候にかかわらず1年中利用できることが最大のメリット。とくに暑い夏や梅雨など、散歩に行きづらい時期は便利です。屋外に比べてスペースは限られますが、小型犬ならある程度の運動量は確保できます。ペットホテルやイベントスペース、グッズショップなど犬が利用できる施設が併設されていることが多い点も魅力です。

犬のサイズごとのエリア

広いスペースの場合、「小型犬用」「中型犬用」「大型犬用」など、犬のサイズごとにエリアが分けられていることが多いです。分類の基準となるサイズや体重は施設によって異なるので事前に確認しましょう。
ドッグランの大型犬エリア
曜日で対象サイズが変わるエリアを設けているところも

地面の素材

屋外では一般的に「土」や「天然芝」が多いですが、「ウッドチップ」や「パークチップ」を使用しているところもあります。屋内では犬が滑らないタイルや人工芝のほか、犬が排泄した場合の掃除がラクなプール素材などを使用しているケースもあります。

囲いの素材

アルミやスチール素材のフェンス、木材の柵などを使用しているところが多いですが、ネットを張って囲っているドッグランも。とくに緑や黒のネットは、犬にとっては周りの景色と同化して見えてしまい、誤って突っ込んでしまうこともあるため注意が必要です。

会員制の有無

会員制の場合、会員しか利用できないドッグランと、誰でも利用できるものの会員になるとお得に使えるところがあります。会員専用のドッグランの場合、利用料金は高くなりますが、管理が行き届いているので安心です。

スタッフ常駐の有無

有資格者スタッフや、管理人が常駐しているところもあります。とはいえ、犬同士のケンカやトラブルを止めることはできないので、スタッフがいるから安心というわけではありません。飼い主一人ひとりが愛犬をきちんと見ていることが大事です。

ドッグランの料金相場は?

おもちゃで遊ぶボストン・テリア
いぬのきもち投稿写真ギャラリー
公共施設の場合、利用料金は基本的に無料ですが、登録が必要な場合は登録料が発生する場合があります。

民間が運営しているドッグランの場合、500~1700円くらいが相場のようです(編集部調べ)。大人+犬の料金がセットになっている場合と、大人と犬の料金が別に設定されている場合があり、利用料金のほかに登録料が発生するケースもあります。

また、利用料金は、犬のサイズや利用する頭数、利用する曜日(平日か土日祝か)、利用時間(時間単位や1日料金の場合など)、によっても異なるので、事前に調べたうえで出かけましょう。

ドッグランデビューの前にしておくことは?

振り向く2頭のウィペット
いぬのきもち投稿写真ギャラリー
ほかの犬に迷惑をかけないためにも、愛犬の基本的なしつけは大事です。みんなが快適に過ごせるように、ドッグランデビュー前に準備を整えておきましょう。

社会性を身につけ、最低限のしつけをしておく

人にある程度慣れていること、人や犬にむやみやたらに吠えたり攻撃したりしないなど、人・犬・音などの刺激や外の環境に対応できる社会性を身につけてから利用するようにしましょう。そのためには日頃の散歩などで、ほかの犬と会ったり、飼い主同士が会話を交わしたりすることに慣らしておくことも大事です。

また「オスワリ」「フセ」「マテ」など、最低限のしつけはしておく必要があります。ドッグランで「オスワリ」「フセ」「マテ」をする機会はないですが、飼い主の指示に従えるようにしておくという意味合いです。

「呼び戻し」は必ずできるようにしておく

ドッグランの利用にあたって、基本的なしつけでいちばん大切なのは「呼び戻し」です。呼び戻しができると、たとえほかの犬とケンカになりそうになっても、飼い主の指示で戻ってこられるのでトラブルを回避しやすくなります。おやつなどで誘導してもよいので、名前を呼んで「おいで」といったら飼い主の元に来るように日頃から練習して、呼び戻しできるようにしておきましょう。

ドッグランで犬を呼び戻す
トラブルが起きそうになる前に呼び戻すことが必要

ワクチン接種やノミ・ダニ対策を

感染症予防のためのワクチン接種は必ず受けておきましょう。動物病院が発行する混合ワクチンの予防接種証明書、狂犬病予防注射済証(または市区町村発行の狂犬病予防注射済票)の提示を求められるケースが多いです。愛犬のためだけでなく、ほかの犬にうつさないためにもノミ・ダニ対策も忘れずに。

ヒート中ではないかを確認しておく

ヒート(生理)中のメス犬はフェロモンを分泌するため、近くにいるオス犬が興奮してしまいます。ヒート中は入場できないので、愛犬の状態をしっかりチェックしておきましょう。

感染する病気があるときは治してから

伝染性皮膚疾患や寄生虫など、もし感染する病気を治療している場合は、完治するまでドッグランに連れていってはいけません。

利用するドッグランのルールを確認しておく

ドッグランにはそれぞれ利用規約があるので、事前にしっかり確認しておきましょう。初めてドッグランを利用する場合、犬の少ない時間帯を調べておくのもよいですね。もし貸し切りできるところがあれば、知り合いの犬同士で一緒に楽しむことからスタートするという方法もおすすめです。

ドッグランに必ず持っていきたいものは?

カートに乗っている2頭の小型犬
いぬのきもち投稿写真ギャラリー
ドッグランではリードや首輪など日頃から使い慣れたものを使用しましょう。施設によって必要な証明書などが異なるので、事前にしっかり確認し忘れないよう持参してください。

犬の鑑札

公共のドッグランの場合、利用するための登録時に鑑札が必要になります。居住エリアの市区町村に犬を登録する際に発行された鑑札は、飼い主が誰かわかる証明書のようなもの。必ず犬の首輪やハーネスにつけておくようにしましょう。

なお、動物愛護管理法の改正により、令和4年6月1日から、ブリーダーやペットショップなどで販売される犬や猫について、マイクロチップの装着が義務化されました。それに伴い公共のドッグランでは、必須であった「鑑札」が「鑑札またはマイクロチップ登録証明書」と変更されているところもあります。管轄の自治体によって異なるので、事前に確認しておいてください。

ワクチン証明書

利用するにあたり、動物病院が発行する混合ワクチンの予防接種証明書や狂犬病予防注射済証が必要になります。公共のドッグランの場合、動物病院発行の狂犬病予防注射済証ではなく、市区町村交付の狂犬病予防注射済票(プレート)の提示を求められるところもあります。万が一、紛失していると再交付や再発行に時間がかかることもあるため、早めに確認を。また利用日から1年以内の接種証明書でなければならないため、接種日も併せてチェックしておきましょう。
仰向けで寝ているカニーンヘン・ダックスフンド
いぬのきもち投稿写真ギャラリー

リード

ふだん使い慣れたリードを用意し、ドッグランに入るときは必ず装着を。伸縮タイプのものや長過ぎるリードは制止がきかないため使用しないでください。

首輪・ハーネス(胴輪)

首輪やハーネス(胴輪)は愛犬の目印になるうえ、ケンカになったときに引き離すのに役立ちます。ただし、遊ぶときに邪魔になるような装飾の多い首輪は控えましょう。

排泄処理グッズ

排泄したときのために、トイレットペーパーやうんち用のビニール袋(エチケット袋)、おしっこにかけるお水(マナー水)などを用意しておきましょう。屋内の場合はペットシートがあるとすばやく吸収できるので便利です。

飲み水

ドッグランによっては水飲み場がないこともあるので、給水ボトルは必ず持参を。とくに夏場は水を多めに用意しておきましょう。なお、大量に水を飲んで遊んだり走ったりすると、胃拡張や胃捻転を起こすこともあるので注意が必要です。

マナーベルト・マナーパンツ

屋内でトイレスペースがない場合、マナーベルトなどを着用していると安心です。オス犬の場合はマーキング防止に、メス犬は粗相防止にも役立ちます。

ドッグランデビュー当日にしておくこと、確認しておくことは?

青空と2頭のボーダー・コリー
いぬのきもち投稿写真ギャラリー
待ちに待ったドッグランデビュー。愛犬とトラブルなく楽しく過ごすために、あらためてドッグランのマナーを確認し、準備を整えておきましょう。

トイレを済ませておく

屋外でも屋内でも、ドッグラン利用前にはなるべく排泄を済ませておきましょう。

軽く散歩をさせておく

いきなりドッグランに入らずに、周りを1〜2周散歩させると落ち着く場合があります。ただし、肉体的興奮はコントロールできても、脳内興奮は抑えられない犬も多いようなので注意が必要です。

ヒートが始まっていないか確認する

ヒート中のメス犬は神経質になり、いつもは穏やかなのにこの時期だけ気が立っているということも。また、ヒート中のメス犬のニオイで興奮したオス犬とトラブルになることもあります。もしヒートが始まってしまった場合は、ドッグランに行くのは控えましょう。

ドッグランの入り方

足元で座っている狆
いぬのきもち投稿写真ギャラリー
たとえドッグランデビューが済んでいたとしても、場所が変われば環境やそこにいる犬や飼い主の状況も違ってきます。愛犬との相性や安全を確認してからドッグランに入りましょう。

ドッグランの外側から様子をみる

いきなりドッグランに入らず、外側から中の様子をうかがってみましょう。攻撃的な犬や激しく吠える・唸る犬などがいたら、利用を見合わせることも必要です。「ドッグランに行ったら犬慣れできる」ということはないので、迷ったらやめるという判断も愛犬を守るうえで大切なことです。

二重扉は注意して入る

犬の飛び出しを防止するため二重扉になっていることが多いです。入るときは、内側の扉が閉まっていることを確かめてから外側の扉を開けて入るようにしましょう。一方の扉が必ず閉まっている状態で入退場する必要があります。

出入りは必ずリードをつける・小型犬は抱っこして

ドッグランに入った瞬間、興奮してほかの犬に向かっていったり、外に出るための扉を開けた瞬間、外に飛び出して迷子になってしまったりという危険性もあります。出入りするときは必ずリードをつけ、小型犬の場合は抱っこして出入りしましょう。

また、入り口付近は、新しく入って来た犬に興味を示したり、牽制したりする犬も多く、愛犬・ほかの犬ともに興奮したりケンカになりやすい場所でもあります。入り口付近に寄ってくる犬たちに気おされてしまうこともあると思いますが、静かにそして速やかに入り口から離れるようにしましょう。

相性の悪い犬がいないか確認する

まずは、リードをつけたまま(小型犬は抱っこしたまま)ドッグラン内を1周してみて、飛びついてくる犬や相性の悪そうな犬がいないか確認を。リードをはずしたあとも、興奮し過ぎてトラブルになることもあるので、油断せずに愛犬を見守りましょう。

ドッグランで必ず守りたいマナー

木の下でオスワリするラブラドール・レトリーバー
いぬのきもち投稿写真ギャラリー
ドッグランには、毎日のお散歩やふだんよく行く公園とは異なるドッグランならではのマナーがあります。犬同士のトラブルを避けるためにもこれらのマナーは必ず守りましょう。

愛犬から目を離さない

さっきまで仲よく遊んでいたのに、ちょっと目を離した瞬間に相手に噛みついたり、逆に噛みつかれたりすることも犬同士では当たり前に起こってしまいます。飼い主が常に愛犬の行動を見ていれば、何か起こりそうなときは速やかに対処できます。飼い主同士の会話に夢中で愛犬から目を離していた……ということがないように注意深く見守ってください。

おもちゃは使用しない

おもちゃは、犬同士で取り合いになったり、おもちゃをくわえている犬を追いかけ回したりするなど、犬の興奮が高まりトラブルを引き起こすもとになります。こうしたことからおもちゃの持ち込みを禁止しているドッグランも多いようです。持ち込みがOKの場合でも、ほかの犬がいるときは使用しないようにしましょう。

ドッグラン内には食べ物を持ち込まない

愛犬にだけ与えるつもりでも、ほかの犬が食べ物に気づいて欲しがってしまうケースは多々あります。また愛犬が食べているおやつの取り合いになりケンカに発展してしまうことも。もちろん、ほかの犬に飼い主の許可なく食べ物を与えるべきではありませんが、うっかり落としてしまったおやつをアレルギーがある犬が食べてしまうということもあるため、ドッグランに食べ物は持ち込まないようにしましょう。

ほかの犬と接触するときは飼い主さんに声をかけてから

飼い主さんの許可なく、ほかの犬に触ったり写真を撮ったりするのはNGです。知らない人にいきなり触られて、興奮したり恐怖を感じたりする犬もいます。犬のほうから寄って来たとしても、飼い主さんの許可を得たうえで撫でてあげましょう。また、無断でほかの犬が写った写真をSNSに投稿するのもマナー違反です。必ず飼い主さんの許可を得るようにしてください。
ひまわりとジャック・ラッセル・テリア
いぬのきもち投稿写真ギャラリー

吠える・噛む・マウンティングなどの迷惑行為はすぐにやめさせる

愛犬がほかの犬に対して、噛む、吠える、マウンティングするなどの行為が見られたら、すぐにやめさせましょう。「マウンティングは上下関係の誇示や性的な行動として自然に起こるものだから」と放置する飼い主さんも見受けられますが、覆いかぶさったときにケガをさせてしまったり、不快な気分になったりする飼い主さんもいます。制しても迷惑行為が止まらない場合は、一度退場するなどして落ち着かせましょう。そもそも噛み癖や吠え癖、マウンティング癖のある犬は、ドッグランの利用は難しいかもしれません。どうしてもドッグランを利用したい場合は、貸し切りタイプがおすすめです。

同時に何頭も入れない

初めてドッグランにデビューする飼い主にとって、一人で2頭以上の犬を見守ってコントロールするのは難しいものです。多頭飼いしている場合も、最初の利用は1頭ずつで。犬や飼い主がドッグランに慣れてから、同時に利用する頭数を増やしていきましょう。

小さな子どもは連れていかない

小さな子どもの予測不能な行動は、犬の興奮や恐怖、警戒のもとになりやすいものです。その行動が犬にとって不快な場合は、噛みつかれたり、吠えられて転倒したりして、子どものケガにつながることも。また、小型犬や超小型犬の場合は転んだ子どもの下敷きになるケースもあるようです。愛犬に慣れていたとしてもほかにもたくさん犬がいるので、小さな子どもをドッグランに連れていくことは避けたほうがよいでしょう。

排泄物は速やかに処理する

愛犬がうんちをしてしまったら、処理するのは飼い主にとって当然のマナーです。排泄物は犬にも人にも病気を感染させてしまう恐れに加え、なかには食糞してしまう犬もいます。排泄物は放置せず、すぐに片付けましょう。

嫌がる愛犬を無理矢理入れない

犬によっては、ほかの犬と接触することがストレスになるケースもあります。ストレスを発散させるはずが、逆にストレスを溜めることになっては意味がありません。愛犬が入ることを嫌がっているときは、利用を見送りましょう。すべての犬がドッグランで楽しめるというわけではありません。愛犬にとって何が好きで、何が苦手かということをいちばんに考えてあげることが大切です。

マナーを守ってドッグランで楽しく遊ぼう!

愛犬がリードなしで思い切り走り回り、楽しそうにしている姿を見ることは飼い主にとって嬉しいものです。ドッグランデビューが苦い経験にならないように、事前に準備を整えマナーを守り、愛犬の性格を見極めたうえで、上手に利用しましょう。
監修/井原亮先生(家庭犬しつけインストラクター、SKYWAN! DOG SCHOOL代表)
文/山本 花
※一部写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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