大好きな愛犬には、一生ずっと「笑顔」でいてほしいものですよね。そのために飼い主さんができることを、獣医学博士の増田宏司先生に伺いました。今回は、愛犬が笑顔になれるしつけと遊び方のコツをご紹介します。少しのコツを意識するだけで、愛犬の笑顔をさらに引き出せる時間になりますよ。
1.遊びはあえて短時間で
物足りないぐらいが楽しさを長続きさせる
愛犬により長く笑顔でいてもらうためには、遊びにも時間制限を設けて、愛犬が充分に満足する前にあえて切り上げてみて。愛犬が「もう少し遊びたいな」と物足りなさを感じるぐらいがちょうどよく、遊びのワクワク感が長続きします。
2.トレーニングは「楽しく」をモットーに
「もっとやりたい!」と感じられる時間にする
しつけは愛犬の「できること」を増やして可能性を広げられる時間でもあります。愛犬が「もっとやりたい!」と感じられるように、楽しい時間にできるよう意識してみて。
3.おもちゃに名前をつけてみる
おもちゃへの愛着がわいて長く楽しめるように
愛犬のお気に入りのおもちゃには名前をつけて、遊ぶときに「今日は〇〇で遊ぼうね」などと名前を呼んで覚えさせてみて。名前がつくことで愛犬の記憶にも残りやすくなり、愛着がわいて、おもちゃで遊ぶ時間がより一層楽しくなります。
4.ごほうびを1/2の量にして、倍の回数与える
量よりも回数が多いほうが愛犬の満足度も高い
犬はおやつを一回にたくさんもらうことよりも、もらう回数が多いほうに喜びを感じます。一回のごほうびの量を半分にして、倍の回数与えてみましょう。同じ量を与えているにもかかわらず、愛犬の笑顔が見られる機会が倍増します。
5.散歩はあえて毎日違う時間に行く
ワクワクが増えておねだり防止にもなる
朝の散歩は7時、夜の散歩は19時など、毎日決まった時間に散歩へ行っている飼い主さんも多いかもしれませんが、日によってあえて時間を変えてみるのも手。いつ散歩に行けるかがわからないので、愛犬のワクワク度がアップするだけでなく、おねだり吠えの予防にも◎。
6.遊びのなかで愛犬の「得意」を伸ばしてみる
愛犬が得意なことをどんどん発掘して
遊びの時間こそ、まだ知らない愛犬の一面を知るチャンスです。走るのが得意、掘るのが得意など、愛犬が上手にできる遊びが何か探してみて。愛犬が上手に遊べていたら、「上手だね」とすかさずほめましょう。愛犬の満面の笑顔が見られるはずです。
日々のしつけも遊びも、少しのコツを意識するだけで愛犬の笑顔をさらに引き出せる時間に。今回ご紹介したコツのなかから、愛犬に合ったものを取り入れてみてくださいね。
お話を伺った先生/獣医師、獣医学博士、東京農業大学農学部動物科学科(動物行動学研究室)教授増田宏司先生
参考/「いぬのきもち」2022年7月号『笑顔でいられるためのヒント』
写真/犬丸美絵
文/いぬのきもち編集室