がんばって愛犬のトレーニングしても、もう一歩のところでうまくいかない……そんなトイレのお悩みはありませんか? 今回は雑誌「いぬのきもち」読者の皆様から寄せられたさまざまなトイレの失敗や心配ごとのなかから、「我慢してしまう」「外でしかしない」ケースをドッグトレーナーの井原先生がズバリ解答します。
Q. 留守番中はオシッコを我慢しているみたい……
「サークル内にトイレとベッドを置き留守番させていますが、留守番中オシッコを我慢……。我慢させない方法はありますか?」
【こうしよう!】トイレとベッドの間に柵を設ける
「原因は環境にあるのかもしれません。犬は休息したり水を飲む場所では排泄はしたくないものです。排泄場所と休憩場所の区分けがわかるようトイレスペースと休息スペースの間に柵を設けましょう」(井原先生)
Q. お出かけ先でほとんど排泄しようとしない……
「愛犬とドライブへ出かけることがあるのですが、ドライブインや宿泊先などでは我慢して、排泄しようとしません……」
【こうしよう!】声をかけて促して
「家で愛犬が排泄中に『ワン、ツー』と声をかけ、排泄後にごほうびのおやつを与えます。これを繰り返すことで『ワン、ツー』という言葉で排泄が促されるようになります。お出かけ先のトイレタイムでも声がけをしてみましょう」(井原先生)
家でのトレーニングと同じ声かけで促す
できたら「イイコ」とほめてごほうびを
Q. 散歩中にトイレをする習慣に。家でもさせたいのですが……
「子犬のころは家のトイレでしていましたが、成長とともに朝晩の散歩が習慣になると外で排泄するようになりました。天気の悪い日などは家の中で排泄させたいのですが……」
【こうしよう!】外でトイレシーツを使い、ベランダなどでも練習を
「外でしか排泄しない犬を再び家の中でもできるようにする方法は2つあります。ひとつは下記の方法1と2のように『家のトイレで排泄するという体験をさせる』方法。もうひとつは、下記の方法3と4のように屋外でもトイレシーツを使ったり、ベランダなどから始めて徐々に屋内へトイレスペースを移したりすることで、『屋外から徐々に屋内のトイレ環境へと慣れさせる』方法です」(井原先生)
方法1 排泄するまで散歩へ行かない
愛犬の排泄時間を見計らってトイレへ誘導し、排泄を促します。排泄ができるまで待ち、排泄ができたら、散歩へ
方法2 散歩は短時間ですませ、家のトイレへ直行
歩くことや外のニオイなどが刺激となって排泄が促されることも
散歩を2~3分したら家へ戻りトイレへ。排泄できたらほめます
方法3 散歩中でもトイレシーツにさせる
散歩中、排泄しそうなしぐさをしたらトイレシーツを出し、誘導を。シーツに排泄できたら、ごほうびにおやつを与えます
方法4 ベランダなどから徐々に屋内へ
家の玄関やベランダなどにトイレを設置。人工芝の下にトイレシーツを敷くなど屋外環境に似たスペースを作ると効果的。ここで排泄できたらごほうびを。成功回数が増えたら、このトイレスペースを徐々に屋内へ移動。屋内のトイレ環境に近づけていきます。
1.人工芝の下にトイレシーツを敷く
2.人工芝をベランダわきの屋内へ移動
3.人工芝をはずす
トイレトレーニングは、覚えさせられると生活が格段に楽になり、愛犬もストレスなく過ごせるはず。時間がかかっても、諦めないで取り組んでみてくださいね。
お話を伺った先生/家庭犬しつけインストラクター、SKYWAN DOG SCHOOL代表 井原 亮先生
参考/「いぬのきもち」2021年4月号『トイレのお悩みまるごと解決! しつけ編』
写真/佐藤正之
文/いぬのきもち編集室