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そそうが増えたらどうする? 愛犬が認知症になったときの対処法

犬が認知症になったら、日々の生活に支障をきたす行動を取るようになります。飼い主さんが対処方法を知っていれば、いざその症状が現われたとき、落ち着いてフォローをすることができますよね。

そこで今回は、「指示しつけを聞かなくなった」「そそうが増えた」という2つの症状についての対処方法を、獣医学博士の小澤真希子先生に伺いました。

認知症とはどういう病気?

外で座る犬
sanjagrujic/gettyimages
犬の認知症は、加齢によって脳の機能が低下し、生活にさまざまな影響が出る病気です。「高齢性認知機能不全」という病気が背景にあり、その名前からも高齢が発症率上昇に関わっていることがわかりますね。

オーストラリアの研究者による調査では、14才を過ぎた犬の40%に認知症の症状が出るという結果も出ているのだとか。どんな犬でも、加齢によって認知症になるリスクが上がっていくため、飼い主さんは認知症について正しい情報を知っておくことが大切です。

指示しつけに従わなくなったら、どうしたらいい?

ソファに寝そべる犬
LSOphoto/gettyimages
認知症になった犬が指示しつけに従わなくなるのは、指示された言葉の意味がわからなくなってしまったり、聴覚機能が低下してしつけの文言が聞き取れなくなってしまったりするからだと考えられます。

フォローの方法

認知症により指示しつけが通りにくくなったら、指示を連続して出さずにひとつずつ言うなど、愛犬が理解しやすいシンプルな言い方を心がけましょう。

また、認知症があまり進行していない状態なら、しつけのし直しもおすすめです。言葉とハンドシグナルを関連付けて教えると、聴覚が弱っても視覚で指示を読み取れるようになります。

そそうが増えたら、どうしたらいい?

舌を出す犬
Kostyazar/gettyimages
認知症になった犬のそそうが増えるのは、境界や空間の認識力が低下し、トイレの場所を理解できなくなるから。そのような状態のときにベッドやラグなどでそそうをすると、「ここでもオシッコができたから、ここでしてもいい」と覚えてしまうため、トイレ以外の場所でも排せつするようになっていきます。

フォローの方法

まずはトイレをサークルなどで囲い、トイレとその他の境界をわかりやすくしたうえで、再度トイレのしつけを行いましょう。
トイレシーツは床に置くと滑って危険なので、トイレトレーを使ってください。また、愛犬の体よりも大きなトレーを使うと、排せつ物のはみ出し防止に効果的です。
愛犬が認知症になるとお世話が大変になりますが、工夫と心がけ次第でフォローすることができます。愛犬が幸せに暮らしていけるよう、サポートしていきましょう。
お話を伺った先生/小澤真希子先生(獣医学博士 獣医行動診療科認定医)
参考/「いぬのきもち」2022年9月号『シニア犬の半数近くが発症する!? 理由がわかれば「夜鳴き」「徘徊」「そそう」も正しくフォローできる! 認知症の犬はどう感じてる?』
文/東里奈
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
※犬の認知症(高齢性認知機能不全)は、その症状や状態が病気なのか老化によるものなのか、現段階ではまだはっきり解明されていない部分もあります。
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