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【獣医師監修】犬の去勢手術 する?しない? 知っておきたい情報と体験談

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今回は、犬の去勢手術の方法や費用、時期などの基本的な情報や、メリット・デメリット、去勢手術前後の注意点について解説します。愛犬の去勢手術をした・していない飼い主さんの体験談もご紹介するので、参考にしてみてくださいね。


目次

犬の去勢手術《方法・費用・時期》

犬の去勢手術《メリット・デメリット》

犬の去勢手術《手術の流れ》

犬の去勢手術《術後の注意点・ケア方法》

犬の去勢手術《した?しない?飼い主さんに聞きました》

犬の去勢手術《方法・費用・時期》

振り返る犬
いぬのきもち投稿写真ギャラリー

まず、去勢手術に関する基本的な情報を知っておきましょう。

犬の去勢手術の方法

全身麻酔をかけて、陰嚢内にある2つの精巣(睾丸)を外科的に摘出するのが去勢手術です。手術時間は30分~1時間程度と短時間で終わり、日帰りが可能な場合も。動物病院の方針や愛犬の状態によっては、入院が必要なケースもあるので、事前に確認しておくとよいでしょう。

また、去勢手術を受ける前は必ず、健康状態や全身麻酔をかけても問題がないかなどをチェックする「術前検査」を受けます。問診や触診、聴診などの身体検査のほか、血液検査や必要に応じてレントゲン検査、超音波検査などを行うのが一般的です。このようにしてしっかりと健康状態を把握することで、安心して去勢手術を受けることができるでしょう。

犬の去勢手術の費用の目安

動物病院やお住まいの地域によって異なりますが、15,000~30,000円くらいが小型犬の去勢手術費の目安です。犬の体格に比例して費用が高くなるため、大型犬になるとこれより費用がかかるでしょう。

また、上記は去勢手術そのものの費用なので、術前検査代や麻酔代、入院費、退院時に処方される薬代などが別途必要になることがあります。そのため、小型犬の場合はトータルで30,000~50,000円程度、大型犬は50,000~70,000円程度を目安にしておくとよいかもしれません。

去勢手術の時期

去勢手術には、「必ずこの時期に受けなければならない」という決まりはありません。ただ、病気やマーキング予防の観点から、小・中型犬の場合は、性成熟する生後6~12か月の間に去勢手術を受けさせるとよいとされています。

一方、小・中型犬と比べてゆっくりと成長する大型犬は、去勢手術を受けるのが早すぎると骨格のバランスが崩れてしまうことがあるので、生後10か月を過ぎるまでは待つケースが多いようです。

※犬の成長には個体差があります。去勢手術の時期についてはかかりつけの獣医師と相談し決めるようにしましょう。

いぬのきもち WEB MAGAZINE「犬の去勢手術、費用の相場とおトクに受けられる公的助成」

犬の去勢手術《メリット・デメリット》

紙をくわえる犬
いぬのきもち投稿写真ギャラリー

続いては、去勢手術を受ける主なメリット・デメリットについてご紹介します。

去勢手術のメリット

◆ストレスの軽減
オス犬の場合、定期的な発情サイクルというものはなく、発情しているメス犬のニオイによって発情します。犬の嗅覚は非常に優れているため、オス犬は遠く離れたところにいる発情したメス犬のニオイでも発情することがあります。オス犬にとって、発情したメス犬が近くにいるのに交尾できない状態は、大きなストレスとなりますが、このようなストレスは去勢手術によって回避できるでしょう。

◆攻撃性やマーキング、マウンティングなどが抑えられる可能性
去勢手術を受けることで、ホルモンの影響によって見られる、オス犬特有の攻撃性のある行動が抑えられたり、マーキングやマウンティングなどの行動が予防できたりするケースがあります。ただし、効果については個体差があり、手術のタイミングに左右される部分も大きいようです。

◆病気の予防
去勢手術によって、以下のような病気が予防できると考えられています。

  • 前立腺肥大
  • 精巣腫瘍
  • 会陰ヘルニア
  • 精巣炎 など


なお、生後6か月を過ぎても精巣が陰嚢内に降りていない「停留睾丸(潜在精巣)」は、腫瘍化するリスクが高いため、去勢手術によって取り除くことが望ましいです。

去勢手術のデメリット

◆全身麻酔のリスク
前述通り、去勢手術は全身麻酔をかけて行うため、リスクが一切ないわけではありません。しかし、麻酔などによる術中のトラブルを防ぐために、術前検査を受け、検査の結果「問題ない」と判断された場合は、過剰に心配する必要はないでしょう。まずは術前検査を受け、獣医師の説明をしっかりと聞くことが大切です。

◆太りやすくなる
去勢手術後は発情のストレスがなくなり食欲が増したり、オス性ホルモンの分泌が減ってホルモンバランスが変わったりすることで、太りやすくなる犬が多いといわれています。しかし、去勢手術後用のドッグフードに変えるなど、獣医師と相談しながら飼い主さんが食餌コントロールをすることで、このような問題は回避できるでしょう。

◆子犬がつくれない
去勢手術をすると、当然ですが子孫は残せなくなります。愛犬の子犬を真剣に望む場合は、去勢手術について慎重に検討する必要があるでしょう。

いぬのきもち WEB MAGAZINE「デメリットもあるの!?男子犬の「去勢手術」の疑問5つを解消!」

犬の去勢手術《手術の流れ》

診察台にのる犬
いぬのきもち投稿写真ギャラリー

ではここで、去勢手術をすると決めてから手術当日までの流れや注意点について見ていきましょう。

去勢手術を決めたらすべきこと

◆愛犬のクセを動物病院へ伝える
トイレシートを食べるクセがあるなど、注意したい愛犬のクセや特徴を事前にまとめておきましょう。入院が必要になった場合にも役立ちます。

◆緊急時に備えて予定は空けておく
手術当日や入院した場合の退院日などは、緊急で連絡が入るかもしれません。すぐに対応できるよう予定は入れずに、準備をしておきましょう。

◆室内を整理しておく
去勢手術後は、首元にエリザベスカラーを着用するケースがあります。エリザベスカラーをつけていると犬は生活がしづらくなるので、家具などにエリザベスカラーが当たらないよう、家の中を片付けておきましょう。

去勢手術の前日の過ごし方・注意点

◆不安な様子を見せない
手術前になると、飼い主さんも不安になることが増えるかもしれません。しかし、飼い主さんの不安は愛犬へも伝わります。できるだけ、いつも通り接してあげるよう心がけましょう。

◆いつもと違うことはしない
「しばらく散歩に行けないから」と手術前日に長時間走らせたり、ドッグランで疲れさせたりするのはNG。また「手術当日は絶食だから」と、夕食を大量に与えるのもやめてください。いつも通り過ごして、体調を整えましょう。

去勢手術の当日の過ごし方・注意点

◆絶食させる
去勢手術の当日は、基本的に「絶食」です。ご飯やおやつを食べてしまうと、麻酔はかけられません。胃の中に食べ物が残っていた場合、麻酔をかける際や麻酔から目を覚ますときに嘔吐し、命に関わる事故につながることがあるのです。万が一食べてしまった場合は、必ず獣医師に相談しましょう。

◆手術直後は愛犬の様子をこまめにチェック
停留睾丸などの場合は入院が必要になることもありますが、通常の去勢手術であれば麻酔から覚め、状態が安定すればその日のうちに帰宅できる場合があります。術後の愛犬の様子をよく見てあげるため、また何かあったときにすぐ対処できるようにするためにも、帰宅後はできるだけ一緒にいてあげてください。

また、全身麻酔をした当日は、基本的には絶食が必要です。手術後いつから水やご飯を与えてよいのかは、獣医師に確認しましょう。

犬の去勢手術《術後の注意点・ケア方法》

診察を受ける犬
いぬのきもち投稿写真ギャラリー

去勢手術後、帰宅してからの注意点やポイントは以下の通りです。

術後の体調の異変に注意

去勢手術後2~3日は、本調子でない犬が多いようです。おしっこが出ていて、吐き戻しがなく、ある程度食べられている場合は、少し様子を見てもよいかもしれませんが、元気のない状態が3日以上続く場合や、おしっこが出ない、吐き戻しがあるときは獣医師に相談しましょう。手術当日絶食していることもあり、うんちは2~3日出ないこともあります。

傷口が開かないように激しい運動はNG

手術後の激しい運動は避けましょう。ただし、通常の散歩は術後2~3日経ち、獣医師がOKと判断すれば行っても問題はありません。抜糸前に散歩させる場合は、傷口が汚れないように注意してください。

エリザベスカラーか術後服で傷口を保護

術後は、傷口を舐めさせないようにするため、エリザベスカラーか術後服を着せるなどして傷口を保護しましょう。なお、エリザベスカラーをつけていると、お水が飲みにくかったり、ご飯が食べにくかったりするので、食器の高さを変えるなどして、フォローしてあげてください。

抜糸まではシャンプーNG

抜糸は約1週間後に行うのが一般的です。それまでの間、シャンプーはしないでください。また、抜糸が終わるまでは、お腹を下にして背中が水平になるように抱っこをしましょう。その際、患部を触らないように気を付けることも重要です。

太らないように食事管理

前述通り、去勢手術後は太りやすくなります。1日に必要なカロリーも手術後は減りますので、これまで通りの量を与えないように注意してください。また、ドッグフードの種類の見直しも検討してみましょう。

いぬのきもち WEB MAGAZINE「犬の避妊去勢手術について~必要性、メリット・デメリット、方法、費用、時期」

犬の去勢手術《した?しない?飼い主さんに聞きました》

エリザベスカラー
いぬのきもち投稿写真ギャラリー

では最後に、愛犬の去勢手術をした飼い主さんと、しなかった飼い主さんのお話をご紹介します。

愛犬の去勢手術をした理由

「去勢手術をすることで、病気や性的ストレスの予防になるとは聞いたものの、本能的なものを奪ってしまうのはどうなのだろうと悩みました。しかし、家の中でもマーキングするくらいクセが強く、マウンティングもしていたため、手術を決意。術後はどちらもおさまったため、受けて本当によかったと思っています」
(ポメラニアン/ポン太くんの飼い主さん)

「去勢手術はあまり考えていませんでしたが、友人のチワワが未去勢で前立腺肥大になって苦労したと聞き、手術を決心しました。手術当日は、朝から絶食を指示されていたのですが、空腹からか目を離したすきにおもちゃの中綿を食べるアクシデントが……吐き出してくれたので問題ありませんでしたが、手術前は誤飲・誤食に注意すべきと学びました」
(チワワ/スバルくんの飼い主さん)

愛犬の去勢手術をしなかった理由

「夫は過去にもオス犬を飼っていたのですが、去勢せずにも長生きしたとのこと。また、愛犬のことを自分のことと重ね合わせて考えてしまうらしく『かわいそう』というので、受けさせていません。ちなみに愛犬は、マーキングはもちろん、足を上げてオシッコすることもないので、今のままでも困っていません」
(トイ・プードル/ゲンくんの飼い主さん)

「外飼いではないし、不用意にメス犬に近づけなければ去勢手術の必要はないのかなと考えています。過去に何頭かシー・ズーを飼いましたが、どの犬も未去勢(未避妊)だったので、『去勢手術を受けさせなければ』という感覚もありません。手術するには全身麻酔が必要ということも、受けない一因です」
(シー・ズー/蓮くんの飼い主さん)

愛犬の去勢手術をするかしないかは、飼い主さんの自由です。犬の去勢手術についてよく知り、メリットやデメリットを比較しながら、愛犬とより快適に暮らしていける選択をすることが大切です。

いぬのきもち WEB MAGAZINE「犬の避妊・去勢手術 みんな知りたいQ&A」

いぬのきもち WEB MAGAZINE「メリット・デメリットは?犬の避妊・去勢にまつわる疑問を解決!」

参考/「いぬのきもち」2017年4月号『受ける?受けない?決断の理由を教えて!避妊・去勢手術みんなの体験談』(監修:東京動物医療センター副院長 南直秀先生)
   「いぬのきもち」WEB MAGAZINE『犬の避妊去勢手術について~必要性、メリット・デメリット、方法、費用、時期』
監修/いぬのきもち相談室獣医師
文/hasebe
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。

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