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犬の去勢手術、費用の相場は?助成金・補助金が活用できる地域も

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オス犬の去勢手術にかかる費用は動物病院によって異なりますが、だいたいの相場があります。各自治体や各県の獣医師会によっては、犬の去勢手術に関わる助成金が出る地域もあります。去勢するかしないかは、飼い主さんの自由ですが、繁殖を行わないのであれば、病気の予防や室内のマーキング防止のためにも去勢手術を行うことをおすすめします。今回はオス犬の去勢手術にかかる費用の相場と、費用を抑えることができる公的助成についてご紹介します。

この記事の監修

滝田 雄磨 先生

 獣医師
 SHIBUYAフレンズ動物病院院長

 麻布大学獣医学部獣医学科卒業
 東京農工大学農学部附属動物医療センター皮膚科研修医
 ふく動物病院勤務
 SJDドッググルーミングスクール講師

●資格:獣医師

●所属:日本獣医皮膚科学会日本獣医動物行動研究会

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犬の去勢手術の費用の目安

プードル
いぬのきもち投稿写真ギャラリー

愛犬の去勢手術を考えていても、実際にどの位の費用が必要なのか見当がつかないと不安になってしまいますよね。動物病院は自由診療なので、去勢手術にかかる診察費や手術費、入院費は動物病院によって異なります。

一般的に去勢手術の相場は15,000~30,000円程度の費用(小型犬〜中型犬)といわれています。犬の体格に異例して、手術料が高くなり、小型犬より大型犬のほうが多く費用がかかります。この主な理由は、手術や治療に使われる薬や麻酔薬などが、体重に比例して増えるからです。

去勢手術のほかにも、術前検査代、手術中に使用した薬剤代、麻酔代、入院費、退院時に処方される薬代、抜糸などが別途かかることもあります。術前検査や去勢手術、処置、入院などを含めた金額の例を挙げると小型犬で30,000〜50,000円、大型犬で50,000〜70,000円程度といわれています。

オプション料金が必要な場合

愛犬の体の状態や術後の状態によって費用が高くなる場合もあります。例えば、オス犬の精巣が陰嚢(いんのう)の中でなく、下腹部や皮下に留まっている状態の「停留睾丸(潜在精巣)」では、手術方法が通常と異なるため、費用が高くなります。

ほかには、心臓病や腎臓病などの持病がある犬や高齢犬などの場合では、全身麻酔による手術のリスクを少しでも減らすため、追加検査や追加薬剤を使用します。検査や薬剤の種類が増えれば増えるほど、費用は高くなります。

手術費に含まれる内容や明細書について

動物病院では、費用がかかる項目の設定について規制がありません。明細書に去勢手術の総額だけ表示されている場合がある一方で、処置や薬の項目まで細かく表示されている場合もあります。

細分化されている項目の例は、診察料/採血料/血液検査(血球検査、生化学検査)/レントゲン検査/注射料/抗生剤薬価/血管確保/静脈点滴/麻酔前投与薬/麻酔/手術/内服薬/抜糸料などです。ただし、細分化されていれば安いというわけではありません。

費用がわからない場合は動物病院に問い合わせる

去勢手術を予定している動物病院のホームページなどで、手術費用を公開していない場合には、費用の目安を問い合わせてみましょう。

犬の去勢避妊手術の助成金・補助金について

チワワ
いぬのきもち投稿写真ギャラリー

犬の去勢手術や避妊手術に対して、助成金や補助金が出る自治体があることをご存知でしょうか?これは、住んでいる、または犬を飼育している地域の市区町村が、避妊去勢手術に対して費用の一部もしくは全額を負担してくれる制度で、捨て犬や捨て猫問題への対策から取り組まれるようになりました。

犬の避妊去勢手術について、一部地域で実施されている助成金・補助金制度の例をご紹介します。(2020年12月1日現在)

京都府京都市

  • 条件:京都市獣医師会会員の動物病院で犬(京都市内で犬の登録かつ狂犬病予防注射を受けている)の避妊去勢手術を行う

  • 方法:京都市獣医師会会員の動物病院の窓口で申請

  • 補助金額:京都市から2,500円、京都市獣医師会から2,500円、合計5,000円の補助金

京都市情報館(犬・猫の避妊・去勢手術費用の補助金について)

愛知県名古屋市

  • 条件:市内で狂犬病予防法に基づく登録が済んでいる犬を所有する在住者

  • 方法:市内の保健センター又は動物愛護センターで交付された避妊去勢手術補助券を市の指定する獣医師に提出

  • 助成金額:去勢手術は名古屋市から1,600円、名古屋市獣医師会から3,200円合計4,800円/避妊手術は名古屋市から3,200円、名古屋市獣医師会から合計6,400円

名古屋市(犬・猫の避妊・去勢手術の補助について)

三重県鈴鹿市

  • 条件:登録及当該年度に狂犬病予防注射済みの犬の避妊去勢手術を行った鈴鹿市民

  • 方法:市の窓口で受付

  • 助成金額:去勢手術は1,500円/避妊手術は3,000円

鈴鹿市(犬、猫の避妊・去勢手術の助成)

大阪府泉佐野市

  • 条件:犬の登録と狂犬病予防注射済票の交付を受けており、泉佐野市に住民登録を行っていて申請日に市税を完納している世帯で、大阪府内の診療施設で期限までに手術を受けさせることができること

  • 方法:市の窓口で申請

  • 助成金額:1頭 5,000円

泉佐野市(令和2年度犬・猫不妊去勢手術費用の助成)

茨城県つくば市

  • 条件:市内に住民票を登録している人が市内で飼育する犬(つくば市に犬の登録をしていて申請日から1年以内に狂犬病予防注射を受けていること)

  • 方法:手術予定日の2週間前までに市の窓口で申請

  • 補助金額:去勢手術は3,000円/避妊手術は4,000円

つくば市(犬猫の避妊・去勢手術費補助金)

千葉県香取市

  • 条件:市内在住で市税などの滞納がない飼い主で、販売を目的として飼育されていない犬(狂犬病予防法に基づく登録、注射を行っていること)

  • 方法:手術後1年以内に市の窓口に申請

  • 補助金額:1頭につき5,000円

香取市(犬猫の不妊及び去勢手術補助金)

沖縄県石垣市

  • 条件:市内在住の市税等を滞納していない石垣市民で、市内で狂犬病予防法による登録と1年以内に狂犬病予防注射済票の交付を受けていること

  • 方法:市の窓口か協力病院から申請

  • 補助金額:1頭につき手術費用の1/2かつ上限10,000円

石垣市(石垣市犬猫不妊・去勢手術費補助事業について)

オス犬の去勢手術、メス犬の避妊手術に対する助成を行なっている地域

去勢避妊手術の助成制度は、全国統一で実施されているわけでなく、助成金額(補助金額)も異なります。下記の中の一部の市区町村では助成制度(補助金制度)を行っています。

北海道、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、千葉県、石川県、山梨県、長野県、岐阜県、愛知県、三重県、京都府、大阪府、和歌山県、広島県、山口県、徳島県、香川県、愛媛県、福岡県、佐賀県、熊本県、大分県、鹿児島県、沖縄県の一部の市区町村(2020年12月1日現在)

オス犬の去勢手術を考えている家庭にとっては、助成金や補助金制度は大変嬉しい制度ですが、居住している地域によって制度や条件などが異なりますので、助成金(補助金)を検討している場合は住んでいる市区町村に問い合わせてみましょう。

獣医師会による犬の去勢・避妊手術の助成について

一部の自治体による去勢手術の助成金以外にも、各都道府県の一部の獣医師会による去勢・避妊手術の補助金制度を利用できる地域もあります。

岩手県、茨城県、千葉県、名古屋市、京都市、岡山県、徳島県、佐賀県、北九州市、沖縄県などの獣医師会では、独自の助成制度を行っています。お住まいの地域の市区町村の獣医師会で助成制度がないか確認してみるとよいでしょう。(2020年12月1日現在)

徳島県獣医師会

  • 条件:徳島県在住、または徳島県で犬を飼育していて、松茂町、佐那河内村、上勝町の助成制度を受けていないこと

  • 方法・期間:毎年10月1日〜10月31日までの期間に、官製往復はがきにて申し込み

  • 補助金額:1頭5,000円

公益社団法人徳島県獣医師会(犬及び猫の避妊・去勢手術助成事業)

茨城県獣医師会

  • 条件:飼い主が茨城県在住で、茨城県獣医師会の動物病院で避妊去勢手術を受けた犬

  • 方法:応募はがきによる応募

  • 助成金額:1頭2,000円

公益社団法人茨城県獣医師会(不妊助成事業)

このほかにも地域によっては、獣医師会と愛護センターや愛護団体の取り組みとして、譲渡犬に対して去勢・避妊手術の助成を行っているケースもあります。

犬の去勢手術は「ペット保険」が適用される?

秋田
いぬのきもち投稿写真ギャラリー

最近はペット保険に対応している動物病院が増えています。避妊去勢手術は、ペット保険の対象になるのか、飼い主さんの気になるところだと思いますが、基本的に去勢手術にかかった費用はペット保険の適用外となります。

理由としては、保険とは定期的に費用を支払った人に対し、予期せぬ病気や怪我をしたときにその治療費を補償するものであり(※保険会社によって補償の範囲は異なります)、自発的に行った治療もしくは予防に対しては保証できないためです。近年、ペット保険の種類が飛躍的に多くなり、様々な条件のもと治療費を保証する保険会社が増えてきました。補償内容について詳しく知りたいという場合は、保険会社に問い合わせてみましょう。

そのほかのペット保険会社では、避妊去勢手術は対象外でも、適切な時期に去勢手術を受けていることで、将来的に一部の病気になるリスクが減る理由から、その後のペット保険の保険料が割引されるケースがあります。

犬の去勢手術を行う流れについて

柴
いぬのきもち投稿写真ギャラリー

愛犬の去勢手術を行うにあたって、術前と術後までの大まかな流れを把握しておくことは大切です。ここからは、オス犬の去勢手術の流れについて簡単にご説明します。

去勢手術とは

犬の去勢手術とは、犬に全身麻酔をかけて精巣を取り除くことで生殖能力をなくす手術で、手術にかかる時間は通常1時間かからない程度です。去勢手術を行う時期は、オス犬が性成熟を迎える前の、生後6カ月前後が適切な時期となり、オス犬特有のマーキングや攻撃性、問題行動などを抑止できる効果があると考えられています。

去勢手術のメリットとデメリット

犬の去勢手術を受けるかどうかは、基本的に飼い主さんの自由です。性成熟を迎えたオス犬は、本能で発情期のメスを執拗に追いかけたり、ケンカやトラブルに巻き込まれたり、室内でのマーキングといった問題行動がみられる傾向があります。去勢手術にはメリットもデメリットもありますので、よく考えて手術を決めましょう。

去勢手術のメリット

  • 精巣腫瘍、前立腺肥大、会陰ヘルニア、精巣炎、肛門周囲腺腫などオス犬特有の病気の予防になる
  • しつけのトレーニングがしやすくなり、性格がおとなしくなる傾向がみられる(個体差がありますのであまり変わらないと感じる場合もあります)
  • 早い時期に去勢手術を行えば、足を上げておしっこをしないケースが多い(100%ではありませんがマーキングの予防になる)
  • メスの発情に影響を受けての興奮やストレスを予防できる など

去勢手術のデメリット

  • 全身麻酔によるリスクがある
  • 繁殖が不可能になる
  • 基礎代謝の低下により、肥満になりやすくなる など

去勢手術の流れ

手術前に気を付けること

手術の前日は家でゆっくり過ごし、体を休めて手術に備えましょう。散歩はいつも通り程度であれば問題ありませんが、お出かけや旅行は控えましょう。全身麻酔をかけて手術を行うため、当日は絶食で前日の夕飯以降は水以外与えないようにしてください。当日、愛犬の体調不良がある場合は手術ができない可能性がありますので、かかりつけ医に必ず相談しましょう。

手術の方法

去勢手術は、術前検査を行って問題ないことを確認し、全身麻酔をかけて行います。ペニスと睾丸周りの毛を刈り、消毒をしてから、ペニスの先端と睾丸のちょうど真ん中あたりの皮膚を切開し、睾丸を片方ずつ取り出し切除します。その後皮膚を縫合して終了です。手術時間は毛刈りや消毒を含めて約30分程度になります。

一般的な去勢手術では、日帰りとなるケースも多いですが、停留睾丸の手術の場合は、お腹を切ることもあります。この場合は手術時間も1時間ほどかかり、入院の場合もあります。

犬の去勢手術後に気を付けたいこと

シベリアン・ハスキー
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手術後は、愛犬が傷口を舐めたり噛んだりしないように、注意することが大切です。エリザベスカラーや、術後服などの着用で守ります。

術後3日頃までの様子

手術後2~3日は元気がなくなる犬もいますが、おしっこが出ていて、吐き戻しがなく、少し食べている状態であれば、経過は順調です。元気のない状態が3日以上続く場合や、おしっこが出ない、吐き戻しがある、呼んでも反応がない、口の粘膜や舌が真っ白、などの場合はすぐに獣医師に相談しましょう。便は手術当日時絶食していることもあり、2~3日出ないこともあります。

抜糸

愛犬が傷口を気にして舐めてしまうと、菌が入って化膿したり、傷口が開いたりしてしまうことがあります。抜糸を行う縫合糸を使用した場合は、約1週間後に抜糸を行いますが、抜糸が終わり、獣医師の指示があるまでは、エリザベスカラーや手術後服を使って保護しましょう。

また、走ったりジャンプしたりすると傷口がよれて痛みが出ることもあるので、抜糸までの間は、過度な運動は避け、術部に強い衝撃が加わらないようにしましょう。傷口が膿んだり、傷口が開くと腹膜炎を起こしたり、再手術が必要となる場合もあるので、すぐに獣医師に相談してください。

太りやすいこととフードの見直しについて

精巣や卵巣を切除することによりホルモンバランスが変わることで、オスの闘争心や独占欲がやわらぎ、発情のストレスがなくなり気持ちが安定します。手術後は、エネルギーの消費量が3割ほど減るため、食欲が増したり、同じ量を食べても太ったりしてしまうことがあるので、フードの変更や給餌量の見直しを行って肥満の予防をしましょう。

愛犬の去勢手術にどれくらい費用がかかった? ユーザーの体験談

ミックス犬
いぬのきもち投稿写真ギャラリー

ではここからは、いぬのきもち編集室で行なった「犬の去勢について」のアンケート回答から、愛犬の去勢手術を行った、いぬのきもちユーザーの体験談をご紹介します。

※飼い主さんがご自身の体験を回答したものです。

  • 費用は30,000円くらい。日帰りで朝ごはんは食べさせずに連れていき、血液検査をして手術となりました。乳歯が抜けてないのを一緒に抜いてもらいました(トイ・プードル)

  • 費用は約30,000円。この費用のなかに乳歯の抜歯も入っていて、別途、採血などの術前検査を行いました。その前にかかっていた病院では、手術費だけで60,000円、乳歯の抜歯は1本1万と言われたので、自由診療とはいえ、料金や内容にここまで差があるのか……と驚きました。(ミックス犬)

  • 約30,000円(去勢手術(12kg以下)21,600円、採血料540円、血液生化学検査3,780円、電解質測定1,080円、内服薬1,050円、エリザベスカラー1,620円、残存乳歯除去1,080円)。手術は、日帰りでお昼に行って夕方迎えに行きました。結構ぐったりしていて、その日は安静にして過ごしました。1週間後の抜糸の費用は540円。(トイ・プードル)

  • 費用は乳歯3本の抜歯合わせて約36,000円。日帰り手術で事前検査はレントゲンと血液検査でした。(マルチーズ)

  • 費用は約40,000円で、事前検査は血液検査です。全身麻酔をするため入院は1泊でした。退院したあとなかなか傷口が治らず、化膿止めの薬をもらいました。(ゴールデン・レトリーバー)

  • 費用は約50,000円。去勢手術なので20,000円程度の予定でしたが、片方の睾丸が腎臓付近にあったので開腹手術となり、高くなりました。事前検査は当日、血液の凝固検査を受けました。そのほか、マイクロチップ挿入と乳歯の抜歯も同時に行いました。(ミックス犬)

※2020年11月実施「いぬのきもちアプリ」内アンケートより(回答者数 355人)

今回のアンケート結果では、オス犬の去勢手術にかかった費用が30,000円前後の回答者がもっとも多く、また、手術時に乳歯遺残の抜歯を行ったケースも多くみられることがわかりました。

犬の去勢手術の費用が気になる場合は、動物病院に問い合わせてみて

柴
いぬのきもち投稿写真ギャラリー

去勢手術でかかる費用は、動物病院によって金額が異なります。動物医療には、明確な金額の制定や公的な保険制度がないので、金額がわからない場合には、前もってどれくらいの金額がかかるのかを動物病院に問い合わせておきましょう。

去勢手術は治療目的の場合を除き、残念ながらペット保険の適応はありませんが、公的な助成制度や各獣医師会助成制度の適応のある市町村に該当する方は、ぜひお得なサービスを利用したいものです。

監修/滝田雄磨先生(SHIBUYAフレンズ動物病院院長)
文/maki
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
※公的助成などの情報は、2020年12月1日時点のものとなります。

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