犬はさまざまなしぐさを用いて、飼い主さんに自分の気持ちを伝えてきます。犬が行うしぐさは個体によって差がありますが、なかには多くの愛犬が飼い主さんに対してする行動も少なくありません。
そこで今回は、「飼い主さんを見ながら首をかしげる」「飼い主さんの後をついて回る」など、犬がよく行う5つのしぐさと、そのしぐさをする理由をご紹介します。
飼い主さんを見ながら首をかしげる
犬は聴覚が優れており、人よりも幅広い周波数の音や遠くの物音を聞き取ることができます。犬が首をかしげるのは、なんらかの音が聞こえていて、何の音なのか、どこから聞こえる音なのかを知ろうと聞き耳を立てているのです。
また、愛犬が首をかしげたことに対して、飼い主さんが「かわいい~!」などと反応をすると、犬は「首をかしげると飼い主さんが応えてくれる」と学習し、飼い主さんに相手をして欲しいときに首をかしげるようになります。
家の中で飼い主さんの後をついて回る
愛犬が飼い主さんの後をついて回るのは、大好きな飼い主さんをいつも「注目していたい」と強く思っているからだと考えられます。このように、飼い主さんに対して積極的にアイコンタクトを求めてくる犬は、指示などの覚えが早く、しつけのトレーニングがスムーズに進むことも多いようです。
犬によっては、飼い主さんと離れるのが不安だから後をつける、というケースもあるかもしれません。しかし、ちゃんと留守番ができたり、単独でクレートの中に入ってリラックスできたりするようであれば、特に問題はありません。
飼い主さんの前でおなかを見せる
犬にとって、おなかは急所の1つです。そんなおなかを無防備に見せてくるのは、飼い主さんに対して安心している証拠だといえるでしょう。また、おなかを見せたら飼い主さんがなでてくれると学習している犬は、飼い主さんに相手をして欲しいときにおなかを見せることもあるようです。
ほかにも、飼い主さんに叱られるなど、犬にとって嫌なことが起こったときに「やめて」「勘弁して」という気持ちでおなかを見せる場合も。急所を見せることで攻撃の意思がないことを相手に伝え、その場を収めようとしていると考えられます。
飼い主さんの顔をペロペロなめる
子犬は親犬の口元をなめて、親犬から食べ物の半消化物をもらう習性があるといわれています。また、以前飼い主さんの口周りをなめたときに「おいしい味」がした経験があると、おいしいものを探すために、口周りをなめる習慣がつきやすくなることもあるようです。
飼い主さんの体を前足でちょこちょこ触れる
前足でちょこちょこ触れるのは、相手に何かを働きかけるときに子犬がやりがちなしぐさです。触ったときに、飼い主さんから「どうしたの?」「イイコね」などの反応をもらうと、相手をして欲しいときにこのしぐさをするようになります。「退屈だから相手をして」と思っているのかもしれませんね。
ご紹介したしぐさの中に、愛犬がよくやるものはありましたか? 愛犬の気持ちがわかれば、絆がさらに深まるかもしれませんね。ぜひ参考にしてみてください。
参考/「いぬのきもち」2019年3月号『寝る前にホリホリする!? そんなことをするのってうちのコだけ!? 愛犬のいろんなしぐさ「する」「しない」を大調査!』(監修:獣医師 菊池亜都子先生、しつけスクール「Can! Do! Pet Dog School」代表 JAHA認定家庭犬しつけインストラクター 西川文二先生)
文/東里奈
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。