「玄関で来客対応をしているときに愛犬が足元から出て行ってしまった!」「散歩でウンチの処理中に首輪が抜けてしまった!」など、愛犬の脱走の経験をしてヒヤッとした飼い主さんも多いのではないでしょうか?
雑誌「いぬのきもち」で実施したアンケート(※)でも、228人中62人の飼い主さんが、脱走の経験があると答えています。
今回はとくに犬が脱走しやすい「散歩中」や「玄関を開けたとき」のシーンでできる4つの脱走対策について、日本動物病院協会認定家庭犬しつけインストラクターの戸田美由紀先生にうかがいました。
脱走対策の極意は「二重にも三重にもしておくこと!」
散歩中の脱走を防ぐには、犬が身につける首輪やハーネス、飼い主さんと犬をつなぐリードの対策が必要です。基本的なことですが、案外見落としがちなので改めて確認してみて。また、玄関からの脱走防止には、玄関に近づけない環境づくりが大切。念には念を入れて何重にも対策し、愛犬の脱走を防ぎましょう。
脱走対策1 首輪やハーネスをチェックしよう!
首輪やハーネスのサイズの調整は、なかなか難しいですよね。獣医師やドッグトレーナーにサイズを合わせてもらい、「指2本入るくらいだな」など、自分なりの調整方法を見つけておきましょう。換毛期やトリミングのあとはサイズの見直しが必須です。
サイズ調整以外にも、金具やバックルにゆるみや破損はないか、縫い目にほつれはないかなどもあわせて確認を。
脱走対策2 ダブルリードにしよう!
愛犬に首輪とハーネスを装着し、それぞれにリードをつけることをダブルリードといいます。たとえば、首輪が抜けてしまっても、ハーネスは装着されているため脱走を防ぐことができます。
脱走対策3 リードは手に巻いて持とう!
リードの持ち方によっては、愛犬が引っ張ったときに手からリードが抜けてしまう場合があります。おすすめは、親指にリードの輪をかけてから手のひらに巻く、写真のような持ち方。この状態でぎゅっと握って持つと、抜けにくくなります。
脱走対策4 玄関に出ないよう柵を置いてガードしよう!
リビングの扉や玄関の段差(上がり框)などに柵を置き、そもそも愛犬が玄関に近づけないようにしておきましょう。さらに玄関を出る前に、「開けるよ!」と家にいる人に声をかけて愛犬がいる場所を確認する習慣をつけるとより安心ですね。
いかがでしたか? 脱走は最悪の場合、事故などで命を落とすこともありますから、ふだんから対策は万全にしておきましょう。
お話を伺った先生/日本動物病院協会認定家庭犬しつけインストラクター 戸田美由紀先生
参考/「いぬのきもち」2022年10月号『捕まえ方から防ぎ方まで 愛犬が脱走!そのときどうする!?』
イラスト/香川尚子
撮影/殿村忠博、佐藤正之
文/いぬのきもち編集室
※データは「いぬのきもち作り隊」の読者228名にアンケートをとったものを集計した結果です。2022年5月に実施しています。