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人と犬の見た目が違うはどうして? ここまで違う理由は生態にあった!

犬と人の見た目は全く異なりますが、今回は見た目からわかる体のつくりの違いについて、 医学博士・獣医師の佐々木文彦先生にお話をうかがいました。

犬と人の顔の形が違うのは噛む力が違うから

ミニチュア・ダックスフンドのもさくちゃん
いぬのきもち投稿写真ギャラリー
犬の顔と人の顔は、それぞれ頭蓋骨の形がまったく違うため、顔立ちも大きく異なります。
犬の顔がとがっているのは、狩りをしたり肉や骨を食べていたりしたので、噛む力が必要だったから。もともと、人も大きなアゴをもっていましたが、火を使ってやわらかいものを食べるようになり退化したのだとか。

犬と人を比較したとき、祖先をたどると同じような体のつくりをしていました。しかし人が二足歩行になり手を使えるようになったことで、さまざまな違いが生まれたようです。

犬の歯は鋭くとがっている

人と犬の歯を比較すると、成人で32本、成犬で42本とまず本数が異なります。形も犬のほうが鋭くとがっており、人が雑食であるのに対して、犬は肉食動物としてのつくりを強くとどめているからこのような違いがあるのです。
人も切歯(前歯)や犬歯(八重歯)は犬に似ていますが、犬のほうが断然鋭く、さらに犬は臼歯もとがっています。犬の歯は食いちぎるのに適していますが、すりつぶすことは苦手です。

犬の唇は黒くてぶ厚い

食後のピーちゃん
いぬのきもち投稿写真ギャラリー
犬も人も顕微鏡で唇を見ると、汗をかく汗腺と毛がないこと以外は皮膚と同じです。そのため、当然その中には血管が通っています。
犬と人で色が違うのは、人の唇が薄くて、血管が透けて見えているからです。薄い理由は人がしゃべるようになり、唇を自由に動かす必要があったから。一方、複雑な言語を話せない犬は、唇が人よりもぶ厚く黒いのです。

人は白目を使って目でも情報を伝えている

「犬の目は黒目がクリッとしてキュート」と感じている人も多いのではないでしょうか。しかしじつは、もともと人も黒目は大きかったようです。

黒目が小さく、白目が大きいのは動物で人だけ。人は目でもコミュニケーションがとれるように黒目が小さくなり、白目が大きくなったのだとか。
一方、犬は黒目が大きいので「目で話す」ことはできないものの、全身を使ってコミュニケーションを図ります。

犬は人のような肩がない

チワワのココちゃん
いぬのきもち投稿写真ギャラリー
犬は、人でいう「肩」がありません。犬の前足の肘関節(ちゅうかんせつ)から上は胴の中にあり、肩関節が胴の中に組みこまれているからです。そのため、人のように腕を上下左右と自由に動かすことはでず、前後に振り子のようにしか動かせません。
ただし、そのぶん動きに左右のブレが少ないため、走るのには向いた体のつくりといえます。人は手を器用に使えるように、犬は速く走れるように、体のつくりが異なっているのです。
人と犬の見た目の違いは、その生態と大きく関係がありました。違いに注目しながら愛犬を観察してみてくださいね。
お話を伺った先生/佐々木文彦先生(大阪府立大学名誉教授 医学博士 獣医師)
参考/「いぬのきもち」2020年6月号『360度いぬのこと大調査!第2章 こんなに違うからこんなにカワイイ♡ 犬と人とことん比べてみました!』
文/田山郁
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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