言葉を話せないぶん犬は、顔や声、しっぽなど全身を使って、飼い主さんに対して「大好き」という気持ちを伝えてきます。そこで今回は、犬が大好きな飼い主さんにだけ見せる4つの愛情サインについて、獣医師の増田宏司先生に教えていただきました。
キラキラした目で見つめてくる
犬は相手と視線を合わせることを苦手に感じる動物です。しかし、大好きな飼い主さん相手なら、キラキラした瞳で見つめてしまいます。目を細めるのも、大好きな飼い主さんのそばにいられて、うれしくてたまらないからです。
飼い主さんが話しかけたときに耳がピクピク動く
犬は飼い主さんに話しかけてもらうのが大好きです。飼い主さんが話しかけたときに愛犬の耳がピクピク動くのは、飼い主さんの言葉を聞き逃すまいと一生懸命になっているから。大好きな飼い主さんに応えようとするがゆえの、愛情たっぷりのサインといえるでしょう。
なお、立ち耳の犬は耳全体が飼い主さんに向かって動くのでわかりやすいですが、垂れ耳の犬でも、耳のつけ根が持ち上がっていれば愛情サインです。なかには、耳ごとかしげることで、耳を飼い主さんに向けようとする犬もいます。
飼い主さんに向けて高めの声を出す
犬の鳴き声には個性がありますが、「キュン」などの高めの声を出すときは、大好きな飼い主さんに甘えたい気分のことが多いようです。飼い主さんへの気持ちが高ぶると、興奮してついうなってしまう犬もいます。
飼い主さんを見ながらしっぽをブンブン・パタパタ振る
犬のしっぽは表情と同じぐらいに、感情を豊かに表すパーツです。振り方によって読み取れる感情は変わってきますが、ふだん冷静な表情を浮かべがちな愛犬でも、飼い主さんに向かってうれしそうにしっぽを振っているなら、それは愛犬からの愛情サインのひとつといえるでしょう。
特にしっぽを振る速度は、愛犬の興奮度の表れです。飼い主さんを見ながら、しっぽをちぎれんばかりにブンブンと激しく振るのは、大好きな気持ちがあふれ出して興奮しているから。ゆったりパタパタと振るのは、穏やかな愛情の表れでしょう。
ご紹介した愛情サインはほんの一部です。愛犬から飼い主さんに向けられている愛情サインはまだまだたくさんあるはずなので、ひとつずつ見つけ出して、愛犬との絆を深めてくださいね。
お話を伺った先生/増田宏司先生(獣医師 獣医学博士 東京農業大学農学部動物科学科(動物行動学研究室)教授)
参考/「いぬのきもち」2022年6月号『見逃したらもったいない!犬って体じゅうから愛情があふれてます!』
文/宮下早希
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。