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腐ったニオイ、汗臭い、生臭い……病気がひそむ犬の耳のニオイとは

愛犬から今までかいだことがないニオイを感じたら、それは病気のサインかもしれません。健康な犬でも、まったくニオイがしない犬はほとんどいませんが、そのニオイが変わったり、急に強くなったりしたときは要注意。ここでは“耳のニオイ”が知らせてくれる病気について、獣医師の野矢雅彦先生に教えていただきました。
※この記事にはリアルな症例写真が登場します。閲覧にはあらかじめご注意ください。

菌の種類によってニオイが変わることがある

犬の耳の病気でもっとも多いのが外耳炎です。寄生虫感染やアレルギーなど原因はさまざまですが、強いニオイを発することが多いのは菌の繁殖によるケース。さらに繁殖した菌の種類(酵母菌、細菌など)によってニオイが異なるのも特徴です。愛犬の耳のケアをするときは、ニオイの有無だけでなく、どんなニオイがするかも確認しておくとよいでしょう。
引用元:Andrei Naumenka/gettyimages
引用元:Andrei Naumenka/gettyimages

生ゴミのような腐敗臭

●脂を好むマラセチアが繁殖して異臭に

マラセチアはカビの一種(酵母菌)で、犬の皮膚にもともと存在する常在菌です。この菌が耳の中の脂をエサに繁殖すると、耳から嫌なニオイがします。「生ゴミのような腐敗したニオイ」と表現されることが多いです。
マラセチア性外耳炎。刺激臭のほか、べたついて赤黒い耳アカが出るのも特徴(写真提供/ノヤ動物病院)
マラセチア性外耳炎。刺激臭のほか、べたついて赤黒い耳アカが出るのも特徴(写真提供/ノヤ動物病院)

ツンとして生臭いニオイ

●ドロッとした悪臭のする耳アカに注意

細菌感染が原因の外耳炎では、ドロッとした膿の耳アカで、ひどくなると血膿が出たりします。この血や膿が酸臭の鼻を突くような生臭さのもと。繰り返しやすいですが、症状が長引いているときは中耳炎や耳垢腺腫が原因になっている場合があります。

汗臭いニオイ

●耳垢腺腫の疑い

耳道内にある耳垢腺という分泌腺にできる腫瘍で、悪性の場合には耳垢腺から染み出してくる分泌液の量も多くなるので汗臭いような、生臭いような悪臭を放ちます。耳道内の腫瘍は発見しづらいため、長引く外耳炎や汗臭いようなニオイが気になるときは早めに受診を。
いかがでしたか? 愛犬にいちばん近い飼い主さんだからこそ、ちょっとしたニオイの変化にも、いち早く気づいてあげたいですね。
お話を伺った先生/ノヤ動物病院院長・獣医師 野矢雅彦先生
参考/「いぬのきもち」2021年5月号『「あれ? このニオイ何?」で気づく病気』
文/佐藤英美
※ニオイは人により感じ方が違うため、飼い主さんによっては紹介したニオイの表現と異なる感じ方をする場合があります。
※犬には個体差があり、紹介したニオイの表現と異なるニオイがする場合があります。
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