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暑い季節は犬も寝苦しい!夏に知っておきたい「快眠のコツ」

暑い時季は犬の睡眠の質が落ちやすいということをご存知ですか?睡眠の質は、愛犬の健康にも大きく関わります。今回は、暑い時季に知っておきたい犬の睡眠の基本や快眠のコツについて、日本大学生物資源科学部獣医学科教授の枝村一弥先生に教えていただきました。

犬の睡眠の基本

遊び疲れて爆睡するボスくん兄妹
いぬのきもち投稿写真ギャラリー

睡眠時間は?

個体差はありますが、犬は1日のうちで9~14時間ほど眠ります。睡眠時間は年齢・体格・犬種などによっても変わりますが、人よりも長く眠る傾向があります。

眠るタイミングは?

犬は、1日のなかでこまめに短い睡眠をとります。昼間よりも夜間のほうが長く寝る傾向にあり、なかでも21時~翌4時は犬がよく眠る「睡眠ゴールデンタイム」といわれています。

睡眠のリズムは?

人と同じように浅い眠り(レム睡眠)と深い眠り(ノンレム睡眠)を繰り返しますが、犬の夜の睡眠は、16分のノンレム睡眠→レム睡眠→5分の覚醒(目を覚ます)というサイクル。途中で目を覚ますのは、外敵から身を守るためといわれています。

夏は犬の睡眠の質が落ちやすい

ベッドで爆睡する柴の力くん
いぬのきもち投稿写真ギャラリー
ジメジメとして暑い夏は、犬の睡眠を邪魔する要素が増えます。近年は夜でも気温が下がらない熱帯夜が増え、寝苦しさを感じる犬も。熱中症対策のためにクーラーや扇風機を使いすぎることで、体が冷えて眠れなくなることもあります。

また、夏場は日が長く、飼い主さんも夜更かしをしがちなため、愛犬の睡眠時間が短くなることもあるでしょう。このほか、花火や雷など大きな音が鳴る機会が多いことも、安眠を阻害する要因となり得ます。

睡眠の質が落ちるとどうなる?

爆睡するトイプーのミロちゃん
いぬのきもち投稿写真ギャラリー
慢性的な寝不足が続くと、ふだん起きている時間帯も眠気に襲われる「睡眠障害」を引き起こすおそれがあります。また、睡眠不足は免疫機能の低下にも繋がり、感染症などの病気にかかりやすくなることも。
また、脳や体が十分に休まらないことは強いストレスになるので、皮膚や胃腸、精神面にまで悪影響を及ぼすおそれもあり、さまざまな病気や体調不良の一因になる可能性があります。

愛犬の睡眠の質を上げる3つの工夫

ひんやりマットの上で眠る凛ちゃん
いぬのきもち投稿写真ギャラリー
夏場の睡眠の質を上げるためには、飼い主さんのお世話がカギ!ぜひ取り入れてほしい3つの工夫をご紹介します。

1. 温度や湿度をちょうどよく!

犬は細切れで睡眠をとるため、温度や湿度は24時間整えるのがベスト。温度は26℃前後、湿度は50%前後が目安です。ベッドには毛布やひんやりグッズを置いて、愛犬が自分で調節できるようにしてあげましょう。

2. 狭くて、暗くて、静かな環境が理想

犬は四方を囲まれている少し暗い場所を好むので、クレートやドーム型のハウスを用意してみて。うるさくならないよう、テレビやステレオの近くや、人の気配がする廊下や玄関、窓際に置くのは避けましょう。

3. 犬用ベッドはやわらかいものを

犬は、やわらかくフカフカした場所を好む傾向があります。ベッドをやわらかい素材のものにしたり、毛布やタオルなどを置いたりして安眠できる環境を整えましょう。体に負担がかかりにくい低反発素材のマットレスもおすすめです。
上質な睡眠は、体の機能や健康を維持するうえで欠かせないものです。熱い時季も愛犬がぐっすり眠れるよう参考にしてみてくださいね。
お話を伺った先生/枝村一弥先生(日本大学生物資源科学部獣医学科教授 博士(獣医学))
参考/「いぬのきもち」2022年8月号『犬は長~く眠るから“睡眠の質”がすご~く大切です 真夏の犬の睡眠のすべて 快眠マッサージつき』
文/柏田ゆき
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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