この特集では、難病や障がいをもった愛犬とその飼い主さんの、闘病や暮らしの様子をレポートします。
今回ご紹介するのは原因不明の脱毛症「アロペシアX」を患った、ごんくんのお話です。
定期的なシャンプーで被毛をケア
原因不明の脱毛症に悩まされ、4年間治療法を探し続けたKさん夫妻。その甲斐あって、再びふわふわの被毛を取り戻したごんくんですが、取り戻した被毛を保つため、丁寧なケアを続けています。
まず被毛と地肌の健康を保つために定期的に薬用シャンプーで洗い、専用の保湿クリームでマッサージも行います。また、毎日与えるフードとおやつは良質なものを選び、体の内側もケアするようにしているそう。
動物病院ですすめてもらった低刺激性のシャンプーで被毛と地肌をしっかり洗ったあとは、すぐに乾かすようにしているそう。その後はいぬ友達が手作りしてくれた吸水性バツグンのバスローブで濡れた体を即座に拭き取ります。
また、ごんくんがリビングでくつろぐときは、「appy-dog」の天然オーガニックコットンのベッドを使用。化学繊維や漂白剤、染料などを使っていないため、肌にやさしく、洗濯機でまる洗いできるそう。
発毛後はかたくなっていた皮膚もやわらかくなったそう。地肌を柔軟に保つため、毎日保湿効果のあるムースでやさしくマッサージします。ムース状なので皮膚にしっかり塗布できる利点も。
内側からのケアも重視
被毛の健康を保つためには、食べ物にも気を配る必要があります。Kさん宅では、添加物の入ったフードやおやつは極力避けるようにしているそう。おやつにはフードドライヤーで作ったささ身を与え、フードには納豆をトッピングする工夫も。
ホルモンを補充する薬やビタミン剤などが配合された粉薬は味が苦いようで、ペースト状のおやつを使ってもダメだったそう。試行錯誤の結果、大好物の牛肉に少しずつつけると食べてくれました。
※掲載の情報は『いぬのきもち』2023年5月号発売時のものです。
次回は、ごんくんが被毛を取り戻した「奇跡」の出会いについて、レポートします。
出典/「いぬのきもち」2023年5月号『困難と闘う!……その先のしあわせへ』
取材協力/ひまわり動物病院
撮影/田尻光久
写真提供/Kさん
取材・文/袴 もな