頭痛がしたり、体がだるかったりなど人が感じる体の不調は、犬にも起こっていることがあります。今回は、そんな不調の中から、寒くなる冬により気を付けたい病気を3つ、獣医師の南直秀先生に解説していただきました。愛犬の不調を見逃さないように、日頃の様子をよく観察しておきましょう。
犬も“虫歯”に要注意!
犬の唾液は、アルカリ性の成分が強く、かつては虫歯にならないといわれていました。しかし現代では、おすそわけが増えたということもあり、歯に糖分や食べかすが付着して、虫歯が発症される例がみられているようです。
冬は口の中が乾燥する季節でもあるため、とくに気をつけたいですね。
乾燥しているからより気をつけたい“ドライマウス”
免疫系の病気以外にも、なんらかの原因により唾液の分泌量が減少し、ドライマウスになることがあります。
放射線治療を行っている犬に見られることや、ドライアイの犬がドライマウスを併発しているケースも。
虫歯同様、乾燥している季節だからこそ、より気をつけましょう。
犬にも起こりうる“冬季うつ”
日照時間が短く、寒さから屋内で過ごす機会が増え、太陽光を浴びる時間が減少すると体内時計がくるってしまい、そこから「ウインター・ブルー(冬季うつ)」を発症することも。
人と同様に高緯度地方など、冬の時季が比較的長い場所に住んでいる犬は、発症する可能性があります。
冬を迎えるから必ずなるというものではありませんが、なりやすい病気ではあるため、日頃から愛犬のケアを欠かさないようにしていきたいですね。人も犬も健康に冬を乗り切れる対策をしていきましょう。
お話を伺った先生/南直秀先生(獣医師 東京動物医療センター副院長)
参考/「いぬのきもち」2021年12月号『肩こり、胃もたれ、生理痛、円形脱毛……etc. 人のカラダの不調 犬にもある?ない?』
文/山村晴美
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。