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てんかんに加え、胃腸障害を発症した愛犬マーリちゃん。飼い主さんの介護の日々を支えたのは?

この特集では、難病や障がいをもった愛犬とその飼い主さんの、闘病や暮らしの様子をレポートします。

今回ご紹介するのは、生まれつき重度のてんかん発作があるスタンダード・プードルのマーリちゃん。病気とつきあいながらの暮らしについて、飼い主さんに伺いました。

1回目の記事|生まれつきてんかん発作のある犬との暮らし。その経緯を飼い主さんに聞いた

まわりの支えもあって、つらい介護の日々が乗り越えられた

神奈川県・Yさん家のマーリちゃん((メス・1才5カ月/18㎏/スタンダード・プードル/無邪気でマイペース)。左は15才になる先住犬のネリノちゃん
神奈川県・Yさん家のマーリちゃん((メス・1才5カ月/18㎏/スタンダード・プードル/無邪気でマイペース)。左は15才になる先住犬のネリノちゃん
神奈川県にお住まいのYさん宅のマーリちゃんは、生まれつき重度のてんかん症状があり、1才になった現在も、家族の懸命なケアのもと病気と闘い続けています。

マーリちゃんが生後6カ月を過ぎたころ、胃腸障害を発症。ゴハンも水も受けつけず、オムツでもカバーできない量の下痢が続きました。かかりつけ医で内視鏡検査をしたところ、慢性十二指腸炎との診断に。てんかん発作と二重の苦しみに見舞われたマーリちゃんは、ぐったりと横になっていることが多くなり、Yさんは「このまま1才を迎えることができないのでは」と不安な気持ちに。でも、できることはすべてやろう!と奮起。
 
動物病院で指定されたフードをふやかしたものを1日6回に分けて与えました。そして、2時間おきに投薬をして、Yさんはまさに外出する時間も寝る暇もなく看病をしたそうです。
生後6カ月のとき、てんかん発作に加えて十二指腸炎を発症。Yさんの24時間態勢の介護で元気になりました
生後6カ月のとき、てんかん発作に加えて十二指腸炎を発症。Yさんの24時間態勢の介護で元気になりました
「当時、心身ともに疲れきったとき、ふっと『何の意味があって私は毎日こんな苦労をしてるんだろう……』と思ってしまったことがありました。でも、マーリは今、こうしてがんばって生きてくれている、家に来なければマーリの命はなかったかもしれない!ということに気づきました。そして、いつもお世話を手伝ってくれる夫と、親身になって診療してくれる獣医師の先生方の存在もあって、再びがんばる力が湧きました」と話すYさん。献身的なケアの結果、マーリちゃんの胃腸の状態は少しずつ落ち着き、そして、生後8カ月を過ぎたときには2度目のMRI検査を実施。
 
このとき「特発性てんかん」という診断が確定され、6種類の投薬と鍼治療が継続されることに。そして2024年の1月末くらいから発作の回数が徐々に減り、1カ月に1回程度まで治まってきました。麻布大学では最新技術によるてんかんの手術をすすめられましたが、Yさんは今はまだ、このまま様子を見ていくことにしたそうです。
池田動物病院では定期的に鍼治療も。マーリちゃんは、電気刺激により鍼治療の効果を上げる施術を静かに受けます
池田動物病院では定期的に鍼治療も。マーリちゃんは、電気刺激により鍼治療の効果を上げる施術を静かに受けます
1才を迎えるまで重篤な症状が続いたマーリちゃん。最近は発作の間隔も延びて、Yさんと遊ぶ時間も増えました
1才を迎えるまで重篤な症状が続いたマーリちゃん。最近は発作の間隔も延びて、Yさんと遊ぶ時間も増えました
次回はてんかん発作とつきあいながらの、毎日のお世話と工夫をレポートします。
出典/「いぬのきもち」2024年7月号『困難と闘う!……その先のしあわせへ』
写真/犬丸美絵
写真提供/Yさん
取材協力/池田動物病院
取材・文/袴 もな
※掲載の情報は「いぬのきもち」2024年7月号発売時のものです。
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