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「パテラ」ってどんな病気? 原因やなりやすい犬種を解説!

小型犬に多く、甘く見てはいけない病気が「パテラ」を知っていますか?小型犬に多いものの、中型犬や大型犬が発症することもあるため、どんな犬種の飼い主さんでも知っておいて損はありません。

そこで今回は、パテラとはどんな病気なのか、パテラを発症する原因は何なのかなどを、獣医師の森淳和先生に伺いました。

「パテラ」ってどんな病気?

走る犬
kukai/gettyimages
「パテラ」を病名だと思っている飼い主さんも多いようですが、パテラとは膝蓋骨(ひざのお皿)という意味なので、病名ではありません。

膝蓋骨脱臼は、膝蓋骨(ひざのお皿)がはずれてひざが伸ばせなくなり、歩きにくくなる病気のこと。内側にはずれる内方脱臼と、外側にはずれる外方脱臼がありますが、発症数は内方脱臼のほうが圧倒的に多いのが特徴です。

「パテラ」は小型犬がなりやすい?

芝生でフセをする犬
Attila Fodemesi/gettyimages
膝蓋骨脱臼を発症する理由の多くが、膝蓋骨がおさまる滑車溝が浅かったり、膝蓋骨をつなぎとめる組織が弱かったりなど、遺伝的な要因によるものです。小型犬にはこの特徴をもつ犬が多いため、膝蓋骨脱臼になりやすいといわれています。
生後5~6カ月から症状が見られ、1才頃が発症のピーク。3才くらいまでに発症する犬が多いようです。

子犬期の膝蓋骨脱臼は悪化するスピードが早いため、生後2~3カ月で発症した場合は、放置してはいけません。骨が変形して歩行困難になり、手術でも治すことができなくなるケースがあります。

膝蓋骨脱臼になりやすい犬種

・ヨークシャー・テリア
・トイ・プードル
・チワワ
・マルチーズ
・パピヨン
・ポメラニアン

小型犬の発症が多いのは事実ですが、中型犬や大型犬も発症するリスクはあります。なかでも柴、ゴールデン・レトリーバー、バーニーズ・マウンテン・ドッグなどがなりやすいといわれているので、注意してください。

「パテラ」になるのはこんなとき

フセをしている犬
Ratchat/gettyimages
膝蓋骨脱臼は、転倒や抱っこからの落下など、事故やケガによって膝関節に強い力が加わって起こることがあります。しかし、日常生活を送るなかで、何も特別なことをしていないのに起こることも。遺伝的に膝蓋骨脱臼を起こしやすい犬種は、散歩やドッグランでの遊びの最中などに発症することがあるので気を付けましょう。

『いぬのきもち』読者さんの「こんな場面で膝蓋骨脱臼が起きた」体験談

・リビングで走りながら急に方向転換したとき(4才/チワワ)
・家の中を歩いているとき急に(2才/パピヨン)
・私に飛びついて着地に失敗(1才/トイ・プードル)
・いつもの散歩中に急に(4才/マルチーズ)
小型犬に多い病気、膝蓋骨脱臼。いつ、どんなときに発症するかがわからないので、なりやすいといわれている犬種を飼育している方は、普段の生活から気を付けましょう。
お話を伺った先生/森淳和先生(獣医師 動物病院ONE for Animals代表)
参考/「いぬのきもち」2023年10月号『読者の約半数が飼っている 小型犬に多く、甘く見ちゃいけない病気 “パテラ”(膝蓋骨脱臼)がわかる!』
文/東里奈
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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