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犬のやりたいとできないの狭間でできることはある?シニア犬のサポート

老化による影響で愛犬の生活に困難なことが増えてきたら、どんなお世話を始めればよいのでしょうか。動物看護師として13年働いたのち、シニア犬介護やリハビリなどの犬の訪問ケアを行う「ドッグケア スマイル」をスタートした清水佐知子先生に、10才を過ぎたシニア犬のお手伝いについて教えていただきました。

どう変化する? 犬の老化の段階

シニア犬
参考・写真/「いぬのきもち」2024年8月号『愛犬の自尊心を守りながらサポート シニア犬のお手伝い いつからどうやる?』
一般的に犬は7才からシニアといわれますが、この頃はまだまだ元気です。しかし、10才を過ぎたあたりから「歩く速度がゆっくりになる」などして、加齢による変化があらわれます。
そして老化が進むと、「フードを食べにくそうにする」「段差につまずく」など、おっくうに感じることが増えてくるように。普段の生活で困難や失敗が見られるようになってきたら、直接的なサポートを取り入れる頃合いです。

さらに老化が進むと……

ハイシニア期に起こる体の変化は、犬に不安をもたらします。「寝て起き上がるのに苦労する」「目が見えにくくなる」「トイレの失敗が増える」などの変化が見られたら、犬の安全を確保しつつ、安心感を与えるお手伝いに注力しましょう。

困難に感じることが増えてきたら、自分で続けるためのサポートを

ハーネスをつける犬
転倒の危険があるときなど、背中部分に取っ手があるとさっとポートできます。 参考・写真/「いぬのきもち」2024年8月号『愛犬の自尊心を守りながらサポート シニア犬のお手伝い いつからどうやる?』
犬が困難に感じることが増えてきたら、解消する方法を考えます。とくに食事や散歩は、本来犬にとって生きる喜び。手を出しすぎず、困難が解消しきれなくても、自分で続けてもらうことに意味があります。

足元がおぼつかなくなったらハーネスを

足がおぼつかなくなってきたら、歩行運動を妨げず、補助に使えるハーネスの利用を。無理をさせない範囲で、自分で歩いたり、行動したりすることを促しましょう。

食べにくそうになってきたら、器やフードの柔らかさを見直す

犬も老いると舌をうまく動かせなくなったり、嚥下(えんげ)の機能が落ちたりして、ゴハンを上手に食べられなくなります。すぐに介助に入るのではなく、まずは自力で食べられる方法を探りましょう。
フードボウルの大きさや形状を変えたり、フードをふやかしたりしてみることも一案です。

不安が強まるハイシニア期には、徹底した安全管理とスキンシップを

テーブルのまわりを歩く犬
愛犬が隙間に入り込まないように家具をカバー 参考・写真/「いぬのきもち」2024年8月号『愛犬の自尊心を守りながらサポート シニア犬のお手伝い いつからどうやる?』
体が思うように動かせなくなったり、視力が低下したりすると、犬は不安を感じます。不安が強まるほど動けなくなるので、安全管理を徹底しつつ、声かけやスキンシップで犬の不安をやわらげてあげましょう。

衝突などを未然に防ぐ環境の見直しをする

高齢になると家具に衝突したり、家具の隙間から出られなくなったりします。家具には緩衝材をつけて、隙間に入れない工夫をしましょう。

頻繁な声かけとスキンシップで安心感を与える

大好きな飼い主さんの声や手のぬくもりは、犬に安心感を与えるもの。また、声かけやスキンシップは、認知症の予防や進行の抑制にもつながります。

飼い主さんが笑顔でいるための負担軽減も考える

おもらしが頻繁になるなどして、本格的な介助が必要になったら、介護用品の取り入れを。飼い主さんの負担が減り笑顔でいられます。
老化の段階を見極めて、犬が本当に必要とするサポートを考えていきましょう。
お話を伺った先生/清水佐知子先生(「ドッグケア スマイル」)
参考・写真/「いぬのきもち」2024年8月号『愛犬の自尊心を守りながらサポート シニア犬のお手伝い いつからどうやる?』
文/小崎華
※記事と写真に関連性がない場合もあります。
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