「愛犬が散歩のときに歩かない」というお悩みを抱える飼い主さんは少なくありません。今回は、犬が散歩のときに歩かなくなる理由と対処法について状況別に解説します。急に散歩に行きたがらくなったときは、病気のおそれもあるのでとくに注意しましょう。
散歩デビューのとき犬が歩かない理由と対処法
理由
子犬にとって、車の走る音やすれ違う自転車、知らない人、ほかの犬など、初めての散歩で見る「外の世界」は刺激で溢れています。また、これまで経験したことのない地面の感触を「怖い」と感じる犬も多く、散歩デビューのときに歩かないのは、珍しいことではありません。
対処法
まずは、抱っこをするかカートにのせて外に出て、さまざまな刺激に慣らすことから始めてみましょう。外への恐怖心がなくなると散歩はスムーズになるので、無理にリードを引っ張って歩かせようとするのはやめてください。
犬が散歩中に突然歩かなくなる理由と対処法
理由
犬が散歩中にその場所で嫌な経験をしたことがある、あるいは、散歩のルートを「自分で決めたい」と思っている場合に、突然歩くのをやめることがあります。
対処法
散歩ルートを見直すと解決できるケースもあるので、まずは試してみましょう。特定の場所を嫌がる場合はそこを避けるルートを考えてみてください。また、散歩中にしっかりと歩いたらご褒美を与える、歩きながら飼い主さんとアイコンタクトできたら褒めてあげるなど、「散歩=いいことがある」と覚えさせることも、歩かせるための近道になります。
犬が急に散歩に行きたがらなくなったら要注意!
急に愛犬が散歩に行きたがらなくなったら、何か不調のサインかもしれません。この場合、以下の理由が考えられます。
加齢により体力が落ちた
シニア犬になると体力が落ちてくるため、これまで通りの散歩量だと疲れてしまうこともあります。犬は散歩中に疲れると、その場で動かなくなったり、ペースが落ちたりするので、このような様子が見られたら散歩量を見直してみましょう。体力の衰えには個体差があるので、必要な散歩量についてかかりつけの獣医師に相談してみるのもおすすめです。
認知症の場合も
これまで「散歩」というワードで喜んだり、リードを持つと散歩に行けるサインとわかってはしゃいだりしていた犬が、これらに反応しなくなった場合は、認知症を患っているおそれもあります。このような変化が見られたら、動物病院で相談することが大切です。
関節に痛みや炎症がある
犬は関節に痛みや炎症があると、歩くことを嫌がります。関節に問題がある場合は、スキップのような歩き方をしたり、クネクネと腰を振って歩いたり、また、急にその場にへたり込んでしまうことも。こうした様子が見られたら、股関節や膝蓋骨(しつがいこつ)、椎間板などに異常がないか、動物病院で検査を受けましょう。
呼吸器系の病気
急に散歩に行きたがらなくなる、あるいは、散歩中に「ゼエゼエ」「ハアハア」などと荒い呼吸をするようになったら、呼吸器系に異常があるのかもしれません。また、肥満によってもこのような様子が見られるケースもあります。原因を知るためにも、息が荒い、呼吸が苦しそうなどの異変が見られた場合は、動物病院で相談してください。
適度な散歩は犬の健康維持に欠かせません。愛犬が歩かない理由を探って、しっかりと対策を取ることが大切です。ぜひ参考にしてみてください。
参考/「いぬのきもち」WEB MAGAZINE『犬が散歩で歩かない理由と対処法』
文/hasebe
※写真はスマホアプリ「まいにちのいぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。