柴犬を飼っている方やこれから飼おうと考えている方は、一体何才くらいまで生きられるのか考えることもあるでしょう。今回は、柴犬の平均寿命や長寿記録について解説します。病気の予防法や寿命を延ばす秘訣もご紹介するので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
柴犬ってどんな犬?平均寿命は何才?
柴犬の特徴
柴犬は、2500年以上前から生息していたといわれる日本の土着犬。日本家庭の番犬、家族の一員として安定した人気を誇る犬種です。
オスの標準体重は10.5kg、メスは8kgで、犬全体で見ると「中型犬」、日本犬の中では「小型犬」に分類されます。赤・黒・白・胡麻の4種類の毛色があり、聡明ながらかわいらしさもある素朴な顔つきや、均整のとれた体つきが特徴です。
柴犬の寿命
柴犬の寿命は、大体15才前後といわれています。現在の犬の平均寿命はおよそ14才(2017年 一般社団法人ペットフード協会調べ)。柴犬の寿命は、犬全体で見ると比較的長めだと考えられるでしょう。
また近年の医学の進歩などにより犬の寿命は延びており、15才以上長生きする柴犬も珍しくないようです。次の章では、特に長生きした柴犬たちをご紹介します。
長生きした柴犬とその秘訣を紹介!なんと世界記録も
プースケくん:26才8カ月(1985年4月~2011年12月)
2010年12月、長寿犬の世界記録に認定されたプースケくんは、柴系の雑種犬。飼い主さんによると、ストレスをかけないこと、歯石をためないこと、毎日欠かさず耳を触ることが長生きの秘訣だとか。26才8カ月で永眠するまで、飼い主さんとのどかに暮らしていました。
ワカちゃん:21才1カ月(1992年7月~2013年8月)
21才1カ月まで生きた柴犬のワカちゃん。飼い主さんが思う長生きの理由は、散歩を年齢に合わせて減らしたこと、太らせないようにしたこと、ストレスの少ない生活など。皮膚炎という持病を持っていましたが、15才以降は症状も軽くなり、ほかの病気にかかることも少なくなったといいます。
ももちゃん:20才5カ月(1997年8月~2018年1月)
柴犬のももちゃんは、20才5カ月まで長生きしました。普段から獣医さんに小さな変化も相談し、爪切りやシャンプーなどのケアまでお願いしていたという飼い主さん。10才を超えてからは月に2度は病院に行き、半年に1度は血液・便・尿の検査を行っていたそうです。
柴犬の年齢による心と体の変化
子犬期(誕生~7カ月頃)
生まれてすぐの赤ちゃん犬から、徐々に顔つきや体つきが柴らしく成長していきます。好奇心旺盛でいろいろなことに挑戦・吸収するこの時期には、人や車、ほかの犬などさまざまな物事に触れ合う機会をつくり、社会性を身につけさせることをおすすめします。
青年期(8カ月~3才頃)
成犬の体型になり、オスらしさ、メスらしさもあらわれます。それぞれの犬の個性が出てきて、ワガママな行動をみせる犬もいるようです。まだまだやんちゃ盛りで体力があるこの時期は、強い体をつくるためにもしっかり運動をさせてあげましょう。
壮年期(4才~7才頃)
心身ともに大人になり、健康が保たれやすい時期です。生活習慣や行動パターンも身に付き、飼い主さんのよきパートナーになっていきます。ただし、刺激よりも平穏な生活を好むようになるため、運動量は減りがちに。比較的肥満になりやすい犬種なので、食事量に注意が必要です。
シニア期(8才~)
動きや歩きがゆっくりになる、好奇心が衰えるなどの変化が起こります。散歩の途中で歩くのを嫌がる犬や、頑固な一面を見せる犬もいるかもしれません。散歩ルートを変える、豪華なおやつを与えるなど、愛犬が喜ぶサプライズで脳にも適度な刺激を与えるといいでしょう。また、認知症予防のサプリメントやフードを始めることをおすすめします。
柴犬がかかりやすい病気・予防法
若くても注意が必要な病気
・アレルギー性皮膚炎
5才までの若い柴に発生しやすい病気です。ノミ、ハウスダスト、食べ物などのアレルゲンに体内の免疫が異常反応して、皮膚にかゆみを伴う炎症を引き起こします。普段からノミ・ダニの予防や、清潔な生活環境を心がけましょう。
・緑内障
眼球内の水分がうまく排出できず、眼球が肥大する病気。若い柴でも発症することがあります。進行すると激痛を伴い、失明するおそれもあるので、早期発見が重要です。
加齢とともに起きやすい病気
・認知症
10才以上のシニア犬で症状が出やすい病気です。脳の神経細胞が減少・萎縮することにより、眠っている時間が増える、昼夜逆転する、夜鳴きやそそうをするなどの傾向が見られます。認知症は治ることはないので、発症後は一生つきあう覚悟が必要です。
・白内障
目の中の水晶体が白く濁り、視力低下を引き起こします。特に7才以上の柴で発症しやすい病気ですが、遺伝や糖尿病の合併症などで出ることもあります。
日頃のケアが大切な病気
・歯周病
歯垢や歯石により歯茎が炎症をおこし、口臭がきつくなります。犬全体の80%がかかる病気です。進行すると、ひどい痛みや肝臓・心臓の病気を引き起こすことも。最低でも3日に1回の歯磨きを心がけましょう。
・外耳炎
耳の中に細菌が繁殖し、炎症やかゆみ、悪臭などを引き起こします。柴の肌は油っぽく菌が繁殖しやすいので、日頃のお手入れで耳を清潔に保つことが大切です。アレルギー性皮膚炎の柴犬の80%が併発するともいわれています。
柴犬の寿命を延ばす秘訣は?
適切な体重管理をする
肥満は、糖尿病、股関節形成不全、膝蓋骨(しつがいこつ)脱臼などさまざまな病気のもとになります。まずはかかりつけの病院で、愛犬の適正体重を教えてもらいましょう。その後も、体重を測る、あばら骨付近を触るなどして、こまめに肥満チェックを行ってくださいね。
定期検診で早期発見・早期治療に努める
どんな病気でも、早期発見・早期治療が鍵となります。若いうちは最低でも1年に1回、7才以上のシニア犬は半年に1回を目安に、定期的な検診を行うことが大切です。
また普段のお手入れのついでに、目や耳、歯やお尻まわりなど、顔や体に異変がないかもチェックするといいでしょう。
ケガを防ぐ生活環境を整える
ケガの予防には、生活環境としつけの見直しが重要です。すべりやすいフローリングにはマットやカーペットを敷くと、股関節への負担を軽減したり、転倒を予防したりすることができます。
また、ケガのもとになる飛びつきやジャンプをさせないよう、オスワリやマッテなどのしつけで愛犬の興奮をおさえる練習をするのも効果的です。
シニア犬にあったスキンシップでリラックスさせる
聴覚や視覚が衰えたシニア犬は、なで方とニオイで飼い主さんを認識し安心します。普段からスキンシップをとることで、愛犬をリラックスさせられ、老化による変化にも気づきやすくなるでしょう。
シニア犬とのスキンシップのポイントは、まず触る前に声をかけをし、体の横から触れることです。下半身の感覚が薄れてしまうのを防ぐため、足やしっぽの先まで意識的に触ってあげてくださいね。
柴犬の平均寿命は15才前後ですが、個体差や飼い主さんのケアによってもっと長くなるケースもあります。柴犬の寿命を延ばすには、愛犬の年齢や性格に合わせて適切なお世話をすることが大切です。日頃から心と体を大切にしたケアで、愛犬をいたわりましょう。
参考/「いぬのきもち」特別編集『柴犬の飼い主さん3万人の体験から作った!柴犬との暮らしがもっと楽しくなる本』(監修:東京農業大学農学部教授 長島孝行先生、フジタ動物病院院長 獣医学博士 藤田桂一先生)
「いぬのきもち」2017年6月号『犬のエキスパートに聞く 飼い主力UPのための今さら聞けない犬の触り方』(監修:ペットケアサービスLet's ペットケアマネージャー 三浦裕子先生、伊藤みのり先生)
「いぬのきもち」WEB MAGAZINE「いぬ図鑑(柴)」
監修/いぬのきもち相談室獣医師
文/nekonote
※写真はスマホアプリ「まいにちのいぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。