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【獣医師が解説】犬用ガムは安全?起こり得る事故や選び方の注意点

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犬の歯のケアを手軽にできるグッズとして人気の犬用ガム。実は犬の命を脅かす事故の原因になっていることをご存知でしたか?今回は、犬用ガムの種類ごとの特徴や必要性、選び方の注意点の他に、実際に起きた事故やその対処法についても解説していきます!

犬用ガムってどんなもの?特徴や種類について

犬用ガムに興味津々のトイ・プードル
いぬのきもち投稿写真ギャラリー

犬用ガムは多くのメーカーからさまざまな種類のものが販売されています。代表的な犬用ガムの種類と特徴をご紹介します。

犬用ガムの種類とその特徴

犬用ガムは名前の通り、犬が食べられる原料で作られた犬専用のガムで、ご褒美のおやつやオーラルケアを目的として作られたものです。種類は大きく分けて「おやつ用ガム」「ストレス対策用ガム」「歯磨き用(デンタル)ガム」の3種類があります。

おやつ用ガムは、留守番中の暇つぶしやしつけのご褒美に与えるガムで、チーズやささみなど、犬の好物が原料に入っているのが特徴です。

ストレス対策用ガムは、おもちゃの誤飲防止や甘噛み対策にも使われるガムで、噛み続けられるようしっかりした固さに作られています。

最後の歯磨き用ガムは、歯についた汚れの吸着や口の中の抗菌・消臭に効果のあるガムで、時間をかけて噛ませることで、より高いオーラルケア効果を得られる仕組みになっています。

犬用ガムに使われている主な原材料

種類によっても異なりますが、犬用ガムの原材料は、以下のようなものが使われています。

・牛皮
・豚皮
・牛すじ
・ささみ
・チーズ
・小魚
・ミルクやフルーツ(フレーバー)

その他、米粉やでんぷん、砂肝、スクラブ成分など、製造会社によって使われている成分や原料はさまざまです。パッケージを確認しながら、愛犬の好みの味を選んでみてください。

いぬのきもち WEB MAGAZINE「【獣医師が解説】おすすめガムも!用途別犬用ガムの選び方&与えるときの注意点」

注意!犬用ガムの危険性や起こり得る事故とは

犬用ガムを噛んでいるパグ
いぬのきもち投稿写真ギャラリー

日本ではあまり報道されていないので知られていませんが、海外では、犬用ガムによる死亡事故やリコール騒動が複数件起きています。実際に犬用ガムで起こった事故や、併発した病気について見ていきましょう。

歯が欠ける・折れる

愛犬に犬用ガムを与えたことがある方は知っていると思いますが、犬用ガムは固いものです。特に前述したストレス対策用のガムなどは、よく噛むことでストレスを発散させるため、さらに固めに作られているものが多くあります。これにより固すぎて歯が折れたり、欠けたりするおそれがあります。

消化不良による腸閉塞

私たち人もガムや飴玉を飲みこんでしまうことがありますが、胃液で消化されるため、そこまで深刻に考えませんよね。しかし、丸飲みされた犬用ガムは胃液では消化できず、腸や胃の中で固まってしまいます。

固まった犬用ガムがそのまま溜まっていってしまうと、下痢や腸閉塞を引き起こすおそれがあります。アメリカなどでは実際に消化不良による死亡事故が起きており、開腹手術をしなければならなくなったケースもあったようです。

食道や喉に貼りつくことによる窒息

犬用ガムはゆっくり噛んでいる間に、唾液を含んで粘度を増していきます。粘り気の強いガムを飲みこんでしまうと、喉に貼りついたり、腸や食道に詰まらせたりするおそれがあります。

キシリトール中毒

かつてキシリトールが配合された犬用オーラルケア用品や歯磨き用ガムがありましたが、中毒症状を起こすトラブルが頻発したことにより現在ではキシリトールが配合されたものはありません。

すぐの処置が大切!犬用ガムで事故が起きた際の対処方法

カメラ目線のトイ・プードル
いぬのきもち投稿写真ギャラリー

愛犬がガムを誤って飲みこんでしまった時のために、応急処置や対処方法を覚えておきましょう。

ガムを吐き出させられるか試す

苦しそうな声を上げたり、頭を下げるようにしながらぐるぐる歩き回ったりする場合は、ガムを喉に詰まらせている可能性があります。そのような症状が出た場合は、犬の肩甲骨付近(背中より少し上あたり)を4~5回ほどたたき、飲みこんでしまったガムを吐き出させる応急処置を行いましょう。強くたたいてしまうと骨折など他のケガを引き起こす可能性もあるので、力加減には十分注意してください。

かかりつけの動物病院をすぐに受診する

応急処置を行ってもガムを吐き出さない場合は、すぐにかかりつけの動物病院を受診しましょう。受診を待つ間に窒息状態になってしまうおそれもあるので、すぐ獣医師に診察してもらえるよう、何を飲みこんでしまったか、どんな症状が出ているかを電話であらかじめ説明しておくことをおすすめします。

また、ガムの種類によっては、アレルギーや中毒を引き起こしている可能性もゼロではないので、原材料が記載されている犬用ガムの袋やパッケージも持って行くと良いでしょう。

誤飲を防ぐためにも、犬がガムを噛んでいる時は目を離さない!

応急処置や対処法があるといっても、誤飲を未然に防ぐに越したことはありません。犬用ガムを与える際は目を離さないようにし、丸飲みできるサイズになったらすぐに捨てるなど、愛犬を守るために十分な配慮を行うようにしましょう。

犬用ガムを選ぶ際の注意点!サイズ、原料、固さの見方

歯磨き用ガムをねだる小型犬
いぬのきもち投稿写真ギャラリー

ガムのサイズや固さは愛犬の体や口の大きさに合ったものを選ぶ

体や口の大きさに合わないガムを与えてしまうと、歯が折れたり、丸飲みによる消化不良を起こしたりする危険があります。大型犬用・小型犬用としっかりサイズが分かれているので、愛犬の体格に合ったガムを選びましょう。

また、ガムの固さも商品によっていろいろな種類が販売されているので、歯の状態や体調に合わせて選んでみてくださいね。

アレルギー成分が入っていないかも十分配慮を!

個体によっては、原料に使われている牛皮などのタンパク質で、アレルギー症状を引き起こすことがあります。アレルギーに配慮した商品も販売されているので、愛犬にアレルギー症状が出てしまった場合は、原材料を確かめるようにしましょう。自然素材のガムであってもアレルギーがまったく起こらないということはないため、注意が必要です。

愛犬に犬用ガムを与えることは必要なのか?

美味しそうにガムを噛んでいるチワワ
いぬのきもち投稿写真ギャラリー

犬用ガムは、歯周病予防や健康で丈夫な歯の生成、ストレス軽減やいたずら防止などさまざまなメリットがあるため、愛犬に与える効果や必要性は高いといえます。とはいえ、死亡事故や健康被害が起きる危険性もあるため、犬用ガムは必要ないという飼い主さんもいます。

犬用ガムを与えていないという飼い主さんの中には、豚の骨を与えて愛犬のストレス解消やオーラルケアしているという方もいるようです。10分ほどボイルした骨を枝切りバサミでカットするだけなので簡単。消化不良などが起こりにくいというメリットもあります。犬用ガムをあまり与えたくないという方にはこちらを試してみるのも良いでしょう。

ただ、鶏の骨は要注意です。ボイルしたものでも先が尖っていたりすると事故につながることがあるので注意が必要です。

愛犬の歯の健康を守ってくれる犬用ガムですが、これだけ与えておけば歯周病にならないというわけではありません。あくまでもオーラルケアやストレスケアの補助用品として使い、歯の健康管理は動物病院など専門家の指示を仰ぐようにしましょう。

参考/「いぬのきもち」2017年9月号『キレイに カンタン お口の健康が保てる!Oral Careをはじめよう』(監修:フジタ動物病院院長 獣医学博士 藤田桂一先生、フジタ動物病院獣医師 生井優紀先生、フジタ動物病院看護師 三浦紫陽子さん)
   「いぬのきもち」『犬の食べ物図鑑 与えてOK?NG?2017最新版』(監修:高円寺アニマルクリニック院長 髙﨑一哉先生)
   「いぬのきもち」WEB MAGAZINE『【獣医師が解説】おすすめガムも!用途別犬用ガムの選び方&与えるときの注意点』
監修/いぬのきもち相談室獣医師
文/pigeon
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。

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