時間の長さこそ違うものの、愛犬を留守番させるという飼い主さんは多いはず。しかし、留守番中には、犬が思わぬトラブルに巻き込まれる危険性があるので、注意が必要です。今回は、いぬのきもち獣医師相談室の先生に聞いた、犬の留守番中に起こるおそれがあるトラブルと、その対策をご紹介します。
留守番中のトラブル①「誤飲・誤食」
いぬのきもち獣医師相談室の先生によると、犬の留守番中に起こるトラブルとしては、誤飲・誤食や盗み食いがとても多いといいます。暇をしないように与えたおもちゃを誤って飲み込んでしまったり、保存していたドッグフードを隠れてたくさん食べていたり……。なかには、留守番中にキッチンに置いてあった生ゴミを大量に食べてしまい、お腹がパンパンになった犬を診察したこともあったそうです。
このような誤飲・誤食は「腸閉塞」などを引き起こす原因となるので、大変危険です。以下のような対策を講じて、トラブルを未然に防ぎましょう!
対策
- 誤飲・誤食しそうなものは、犬の届かない場所に置く
- 小さすぎる・破損しやすいおもちゃは与えない
- ゴミ箱には犬が開けられないようなフタをつける
- 開けられては困るものには、鍵をかける
- ペットシーツ破り防止のカバーをつけておく など
留守番中のトラブル②「熱中症」
とくに夏の暑い時期に起こりやすい留守番中のトラブルが、犬の「熱中症」だといいます。飼い主さんが自宅に帰ったら、室内が蒸し風呂のように暑くなり、愛犬がぐったりしていた……というケースも。
犬を飼う上では基本的なことですが、以下のような方法で熱中症を予防してあげましょう。
対策
- エアコンなど活用し、留守番中の空調管理を徹底する など
留守番中のトラブル③「火災」
留守中に発生する火災事故の中には、犬や猫などペットが原因のケースも少なくないといいます。「独立行政法人製品評価技術基盤機構」の報告によると、ペットによる火災事故は、以下のようなことが原因だとされています。
【犬が起こす火災事故例】
- 犬がガスコンロのスイッチを押してしまう
- 家電にオシッコをかけてショートさせてしまう
- コードをかじったり爪でひっかいたりしてショートさせてしまう
- 電気ストーブを倒してしまう
火災事故は、愛犬のみならず近隣住民を巻き込んでしまうおそれもあるので、しっかりと対策を取りましょう。
対策
- ガスは元栓からしっかりと閉める
- 電源コードには、カバーをつけておく
- 犬のトイレの近くに、電化製品や電気コードを置かない
- 電化製品には“チャイルドロック”をかけておく など
このような留守番中のトラブルを防ぐためにも、入ってほしくないところにはゲートをつけ、留守番させるときは愛犬をハウスに入れておくと安心です。また、留守中の愛犬の様子を知りたい場合は、「見守りカメラ」を設置するという方法もありますよ。ぜひ参考にしてみてくださいね。
参考/「いぬのきもち」WEB MAGAZINE『獣医師さんが証言! お留守番中に起こった愛犬の「思わぬ事故」が怖い…』(監修:いぬのきもち・ねこのきもち獣医師相談室 担当獣医師)
文/hasebe
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。