犬は比較的吐きやすいといわれており、さまざまな原因で吐いてしまいます。自宅で様子を見て問題のないケースもありますが、中にはすぐに病院に行くべき危険なサインも。この記事では、危険な嘔吐について解説していくので、愛犬の健康管理に役立ててください。
危険な嘔吐① 下痢を伴うとき
愛犬が嘔吐するだけでなく、下痢もしている場合は要注意。胃腸炎や大腸炎などの病気や、ウイルス性疾患の可能性が考えられます。すぐに動物病院に連れて行きましょう。
こんな病気のおそれが……
- 胃腸炎
- 大腸炎
- 膵炎
- コロナウイルス性腸炎
- パルボウイルス腸炎
- レプトスピラ症
危険な嘔吐② 元気がないとき
いつも元気な愛犬が吐き、ぐったりしている場合は、内臓の病気や発熱の疑いがあります。特に胃拡張などの病気は、放置すると非常に危険です。内臓の壊死や多臓器不全などにより、最悪の場合死に至ることも。こちらもすぐに病院で診てもらいましょう。
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危険な嘔吐③ 誤飲・誤食による中毒のとき
犬が危険なものを拾い食いしたり、飼い主さんが誤って与えてしまったりと、誤食・誤飲による中毒で吐くケースもあります。すぐに吐き出させた方がいいですが、食べてしまった量が不明なときは、吐いたとしても油断は禁物。量によっては大変なことになるので、早急に動物病院に連絡して指示を仰ぎましょう。
中毒の可能性があるものとしては、ネギ類、チョコレート、タバコなどが挙げられます。
危険な嘔吐④ 血が混じっているとき
吐いた中に赤い血液が混じっているのも非常に危険です。口や食道・胃などの内臓から出血している、腫瘍ができているなどのおそれがあります。緊急性が高いので、すぐに病院に行ってください。
こんな嘔吐は様子を見よう!
犬が吐く原因は、病気以外にもさまざま。朝になると空腹で黄色い液体を吐いたり、早食いした後に吐いたり、フードによる食物アレルギーで吐いたりします。これらのシチュエーションで見られる嘔吐は、それほど慌てる必要はありません。
特に空腹での嘔吐は毎朝のように繰り返すこともありますが、ご飯の時間を変える、1回の食事量を減らして回数を増やすなどして対処しましょう。
犬は比較的よく吐く生き物で、すべての嘔吐が危険なわけではありません。しかし中には緊急性の高い嘔吐もあるので、吐いた中身や愛犬の様子を確かめることが肝心です。犬が吐いてしまった直後は、いきなり食事を与えるのはNG。まずは水や消化のよいものから、少しずつ与えてくださいね。
参考/「いぬのきもち」WEB MAGAZINE『犬が吐いたときの対処法 嘔吐物の色からわかる病院にいくべき症状と原因』(監修:いぬのきもち相談室獣医師)
文/松本マユ
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。