犬のマウンティングは「自然の行為だから」と放任しておくと、望まぬ妊娠や犬同士のケンカなどのトラブルになることがあります。また、マナー違反になることもあるので、なるべくやめさせるようにしましょう。ここでは、犬のマウンティングの理由とそれに合った正しい対処法をご紹介します。
性的な意味を持つマウンティング
性的な意味を持つマウンティングとは「子孫を残すための行為」として、犬がマウンティングをすることです。これは交尾行為であり、相手が発情期のメスの場合は、妊娠させてしまう可能性もあるので注意しましょう。
去勢手術を検討してみよう
この場合のマウンティングは、去勢手術を行うことで解消できる可能性があります。ただし、効果には個体差があり、去勢手術のタイミング(月齢)も関係してくるといわれているので、まずはかかりつけの獣医師に相談してみてください。
優位性をアピールするマウンティング
犬は、ほかの犬にマウンティングをすることで、「自分の方が上だ」とアピールすることがあります。この場合、オス・メス関係なく上になり、同性同士ですることも少なくありません。
愛犬を落ち着かせて対処して
ほかの犬にマウンティングをしそうになったら、「オスワリ」や「マテ」の指示を出して、愛犬を落ち着かせましょう。散歩中にすれ違う犬に対してマウンティングをしてしまうときは、愛犬を道の端に寄せてから「オスワリ」や「マテ」の指示を出し、相手が通り過ぎるのを待つようにしてください。
飼い主さんの気を引くためのマウンティング
犬が飼い主さんに対してマウンティングをするときは、「飼い主さんの関心を引きたい」というケースが多いようです。また、遊んでいる最中にいきなり飼い主さんにマウンティングをする場合は、「遊んでもらってうれしい」という気持ちが高まっているのかもしれません。
無言で愛犬を引き離して
飼い主さんが「やめて」などと反応してしまうと、マウンティングを繰り返すことがあるので注意しましょう。飼い主さんは注意したつもりでも、犬は「飼い主さんにかまってもらえた」と誤解してしまうのです。
この場合、無言で愛犬の身体を引き離すことがポイント。目も合わせないようにして、無視を貫きましょう。
支配欲によるマウンティング
犬がぬいぐるみなどに対してマウンティングをするときは、支配欲が関係しているケースがあるようです。「お気に入りのものを取られたくない」という気持ちになっているのかもしれませんね。
対象となるものを片づけるのも手
この場合、マウンティングの対象となるものを、見えない場所に片づけてしまうとよいでしょう。
エネルギーの発散や暇つぶしのマウンティング
犬は運動不足の解消やストレスの発散のために、身近なものでマウンティングをすることがあります。また、退屈な気分を紛らわすために、クッションやぬいぐるみにマウンティングをしてみたら、楽しくなってしまったというケースもあるようです。
遊ぶ時間や散歩量を見直そう
身近なものにマウンティングをする場合、繰り返すとクセになることがあるので注意が必要です。遊ぶ時間や散歩量を増やすなどして、愛犬のエネルギーをしっかりと消耗させましょう。
このように、犬のマウンティングにはさまざまな理由があります。愛犬と快適に暮らすためにも、愛犬がマウンティングをする理由を見つけ、それに合った正しい方法で対処していくことが大切ですよ。
参考/「いぬのきもち」WEB MAGAZINE『獣医師監修|犬のマウンティングの意味や理由~やめさせるしつけとは』(監修:いぬのきもち相談室獣医師)
文/ハセベサチコ
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。