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犬のお尻にある「肛門腺」って知ってる?お手入れ法や注意点は?
犬のお尻(肛門)にある、「肛門腺(こうもんせん)」という器官をご存じでしょうか? 実はこの肛門腺、定期的にお手入れしてあげないと、愛犬が苦しい思いをしてしまうおそれがあるのです。
今回は、そんな犬の肛門腺についてお話しします。
肛門腺とは?

肛門腺とは、犬の肛門の両脇にある分泌腺のこと。この肛門腺からは、ニオイの強い分泌物が出て、肛門嚢(こうもんのう)という小さな袋に溜まっていきます。
大型犬の場合、溜まった分泌物は排泄物と一緒に出ることが多いのですが、小型犬や中型犬は出にくいため、人が定期的に絞って出す「肛門腺絞り」というお手入れをしてあげる必要があります。
いぬのきもち WEB MAGAZINE「愛犬のお尻のケアしてる? 「肛門腺」の基礎知識とお手入れ方法」
肛門腺のお手入れを怠ると?

肛門腺絞りを怠ると分泌物が溜まりすぎてしまい、肛門腺が炎症を起こす「肛門腺炎」になったり、肛門腺が化膿して自潰(破裂)したりするおそれがあります。
犬は肛門に違和感を覚えると、床にお尻をこすりつけるしぐさをすることがあるので、このようなしぐさが見られたら注意が必要です。
肛門腺のお手入れの頻度・絞り方

お手入れの頻度の目安
肛門腺絞りの頻度は、月に1回程度が目安です。ただし、分泌物が溜まりやすい犬もいるので、犬の様子を見ながら、1週間~10日に1回程度の頻度で行ってあげるとよいでしょう。
なお、過去に肛門腺に炎症を起こしたことのある犬は、特に注意深く様子を見てあげるようにしてください。
肛門腺絞りのやり方
- まずは、片方の手で優しくしっぽを持ち上げます。
- 個体差はありますが、肛門を時計に見立てると、だいたい7時と5時の位置に肛門腺があるので、そこに人差し指と親指を置いてください。
- 指を置いたら、指の腹を使って犬の頭側に押し上げ、分泌物をつまみ出すようなイメージで絞りましょう。
肛門腺絞りのポイント
肛門腺絞りは犬が嫌がらないよう、手早く一気に絞るのがポイント。また、シャンプー前に必ず絞るなど、習慣づけるのもよい方法です。
困ったときはプロにお願いしよう!

肛門腺絞りが上手くできないからといって、何度も繰り返し行ってしまうと、肛門周りの皮膚が炎症を起こしてしまうことがあります。
上手くできない場合は日を改めるか、トリマーや獣医師といったプロにお任せするようにしましょう。
参考/「いぬのきもち」2016年2月号『ポイントをおさえて愛犬の健康維持に役立てよう!病気・ケガから守るお手入れ厳選10』(フジタ動物病院院長 獣医学博士 藤田桂一先生、獣医師 小倉啓介先生、動物美容師 林みゆき先生)
「いぬのきもち」WEB MAGAZINE『愛犬のお尻のケアしてる? 「肛門腺」の基礎知識とお手入れ方法』
文/ハセベサチコ
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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