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シニア犬に多い病気「クッシング症候群」なるとどうなる? 獣医師に聞きました
シニア犬に多いとされているクッシング症候群は、ホルモンが関係する病気です。今回は、いぬのきもち相談室の獣医師がクッシング症候群について解説します。
クッシング症候群の主な症状

クッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)は、腎臓のすぐ近くにある副腎(副腎皮質)から産生・放出されるホルモンが、何らかの原因で過剰分泌をしまう病気です。
クッシング症候群になると、お水をたくさん飲む/おしっこがたくさんで出る/お腹が膨れる/毛が抜ける/呼吸が荒くなる/筋力が低下するなど、さまざまな症状を引き起こします。
クッシング症候群の原因

クッシング症候群の原因は主に2つあります。
1つ目は、下垂体が原因で起こる最も多いタイプです。脳の下垂体の腫瘍によって副腎を刺激するACTH(副腎皮質刺激ホルモン)というホルモンの分泌量が過剰になることで、副腎が刺激されてクッシング症候群を引き起こします。
2つ目は副腎の腫瘍で、腫瘍化することで副腎の働きが過剰になってクッシング症候群となります。
クッシング症候群の治療と心構え
クッシング症候群の多くは下垂体の腫瘍が原因となります。治療としては、放射線治療や腫瘍を切除する手術を行う、または切除しない場合は、症状緩和のための投薬治療となりますが、症状は緩和されても腫瘍は大きくなるので悪化していくことが予想されます。
糖尿病や膀胱炎などの合併症があれば治療が必要ですし、血栓ができやすくなるため、急に愛犬が苦しくなったら病院に行く心構えも必要です。
ストレスケアが必要な病気

トリミングやおでかけなど犬にストレスがかかることが予想される場合は、体調を崩す場合があります。事前に主治医に相談してください。
クッシング症候群は突然死が起こりやすい病気なので、治療中に愛犬の具合が悪いと感じたら迷わず病院に行きましょう。きちんとお薬を飲ませること、ストレスをかけないことが大切です。
監修:いぬのきもち獣医師相談室
文/maki
※写真は「いぬのきもちアプリ」で投稿されたものです
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください
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