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【獣医師監修】犬にいちごを与えても大丈夫。いちごを食べるメリットと与え方を解説

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いちごは、適量であれば犬が食べても大丈夫な果物です。最近は、犬も一緒に連れて行けるいちご狩り農園も増えていますね。愛犬と一緒にいちごを摘んで味わうために、いちごが犬に与えるメリットと与える際の注意点についてチェックしておきましょう。

この記事の監修

佐野 忠士 先生

犬は適量ならいちごを食べても大丈夫

いちごを食べるブラドール ・ レトリーバー
Sanja Cokolic/gettyimages

愛犬と一緒のいちご狩り、楽しいですよね。
いちごは過剰に摂取しなければ、犬の体を健康維持に役立ってくれる果物のひとつです。ビタミンCやポリフェノールなど犬の体によい影響を与える栄養素が豊富で、カロリーも低め。豊富な水分は、水を飲みたがらない犬の水分補給にも役立ちます。

ただし、そんな犬の体に役立ついちごでも、与え過ぎれば健康を損ねる原因にも。食べ過ぎで下痢を起こさないよう適量を守ること、食物アレルギーのある犬は様子を見ながら与えることが大切です。

いちごのおもな栄養素|約90%が水分で低カロリー

いちごの後ろにチワワの顔がアップになっている
いぬのきもち投稿写真ギャラリー

いちごに含まれるおもな栄養素 ※数値は可食部100gに含まれる成分

エネルギー31kal
水分90g
タンパク質0.9g
脂質0.1g
炭水化物8.5g
灰分(無機質)0.5g

文部科学省「食品データベース」https://fooddb.mext.go.jp/index.plより参照

犬がいちごを食べるメリット|抗酸化作用で健康な体をキープする

柵に手をかけ立ち上がり、目の前に差し出されたいちごを欲しそうに見つめる2頭の白い日本スピッツ
いぬのきもち投稿写真ギャラリー

食物繊維|腸内環境の改善で便通を正常に

食物繊維には、「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」の2種類があります。水溶性食物繊維は、糖質の吸収をおだやかにすることで、食後の血糖値の上昇を緩やかにし、コレステロールの排出をサポートします。一方、不溶性繊維質は、腸内で水分を吸って膨らむことで便のカサを増し、便通を改善。さらに腸内にある善玉菌のエサとなって、腸内環境を整える効果も期待できます。

いちごには、これら2つの食物繊維がほぼバランスよく含まれているので、下痢気味の犬にも便秘気味の犬にもよい作用を及ぼしてくれるでしょう。

カリウム|不要な塩分の排出と高血圧の予防。ただし腎臓病の犬は要注意!

カリウムは細胞を正常な状態に保ち、体液の浸透圧を調整する役割を果たすミネラルの一種。体内の余分な塩分を尿と一緒に体外に排出することで、血圧を下げる作用もあります。

ただし、高齢で腎臓機能が低くなっている犬や腎臓病を患っている場合、カリウム摂取には注意が必要です。健康な犬であれば、余分なカリウムは尿で体外に排出されますが、過剰摂取は健康な犬の腎臓にも負担となります。さらに腎臓の機能が低下していると十分な排出がされず、血液中のカリウム濃度が高まる「高カリウム血症」になる可能性があります。「高カリウム血症」は、不整脈を引き起こしたり心臓病を悪化させたりしてしまう恐れがあるため、腎臓が弱っているシニア犬や腎臓病のある犬、心臓病の犬には、いちごを与えるまえにかかりつけの獣医師に相談してください。

ビタミンC|病気の予防、アンチエイジング

ビタミンCは、タンパク質からコラーゲンを生成するのをサポートし、毛細血管や歯、骨の健康を保つのに役立ちます。ほかにも、鉄分の吸収促進、解毒やホルモン代謝のサポート、強い抗酸化作用で病気予防や老化抑止にも役立つと考えられています。

なお、犬は体内でビタミンCを合成することができるため、長く「犬にビタミン摂取は不要」と考えられてきました。しかし、最近の研究結果から犬にも「ビタミンC欠乏症」があることがわかってきました。5歳を過ぎる頃からビタミンCの合成能力が衰え始めるとも考えられるので、食べ物やサプリメントからビタミンCの補給を図るとよいかもしれません。

アントシアニン|抗酸化・抗炎症作用、血糖値の上昇を抑制

ポリフェノールの一種であるアントシアニンは、ビタミンCと同様、毛細血管の強化や細胞の酸化防止に役立つものです。いちごにはこのアントシアニンも多く含まれているので、愛犬の健康維持と病気の予防、若さの維持に役立ってくれそうです。

過剰摂取はキシリトール中毒に

いちごは天然の甘味料である「キシリトール」を含む果物なので、犬に与えてはいけないというイメージを持つ飼い主さんも少なくないようです。
たしかに、犬がキシリトールを摂取すると、糖分は吸収されないにも関わらず、インシュリンが分泌されて低血糖症を生じさせるだけでなく、継続的な摂取では肝不全の原因ともなるため、キシリトールは犬にとって危険な成分です。
中毒症状としては、下痢、嘔吐、運動失調、虚脱、痙攣発作など。犬の体重1Kgあたりキシリトール0.2g以上で低血糖の症状が現れ、1.6g以上で肝細胞の壊死が始まるといわれています。

いちごには、このキシリトールが含まれていますが、その量は100g中に350mg程度です。
計算すると、犬の体重1kgあたり中約4個(60g)で低血糖症状が見られ始め、約30個(約400g)で肝臓の壊死が起こることになります。体重2.5Kgのチワワでも、約60個のいちごを食べなければ、重篤な状態にならないということです。

ただしアメリカでは、体重10kgの犬が1gのキシリトールを摂取したら、直ちに治療しなければならない状況になったという報告もあります。体重や体調、体質によって、不調をきたすキシリトール摂取量も変わってくるので、いちごを与える量には気をつけてください。

犬にいちごを与えるときの注意ポイント|ヘタを取って刻む、または潰して

布製のいちごのおもちゃにかぶりついてカメラを見つめる薄茶色のポメラニアン
いぬのきもち投稿写真ギャラリー

与えてよい部位

ヘタ(葉)は犬にとって有毒な成分は含まれていませんが、残留農薬の可能性もあるので与えないほうが安心です。
ちなみに、いちごの表面に見える粒々は種のように見えますが、実の部分です。犬にそのまま与えて問題ありません。

与えるときの適量

犬にいちごを与える場合は、体重に合わせて以下の量を目安にしてください。ただし、あくまでもカロリー上の算出値なので、主食(総合栄養食)の摂取を阻害しない量にとどめることが大切です。

犬の体重目安1日あたりの接種可能目安
小型(2~5kg)61g~121g(中4個~中8個)
中型(6~15kg)138g~275g(中9個~中18個)
大型(20~50kg)342g~696g(中23個~中47個)

※数値は、避妊・去勢済みの犬で体重相応のおやつ(1日の総摂取カロリー目安の1割)として算出

調理方法

いちごに含まれるビタミンCは、水に溶け出る性質があります。いちごを洗うときは、ヘタ(葉)をつけたままにして洗うと、切り口からせっかくの栄養素が失われずに済みます。
水で洗い、ヘタを切り取り、細かく刻むか潰してから与えましょう。

「いちごジャム」や「いちごアイスクリーム」などは食べてOK?

人用の「いちご」ジャムは糖分が多く、カロリーが高いので犬に食べさせてはいけません。
「いちごアイスクリーム」や「いちごヨーグルト」などの乳製品は、糖分の高さに加えて脂質も高いので、肥満を予防するうえでも犬に与えないようにしてください。

タンパク質を含むので食物アレルギーにも注意

いちごには、わずかですがタンパク質が含まれています。食物アレルギーは、タンパク質に自己免疫機能が可能に反応することで生じるので、ごく稀にいちごで食物アレルギー症状をきたす犬もあります。
また、りんごや梨などバラ科の果物に対してアレルギーがある犬は、いちごにもアレルギー症状が出る可能性があります。
よく注意して与えるようにしてください。

いちごは犬の健康をサポートする優れもの、与え過ぎには気をつけて

ビタミン豊富で低カロリーないちごは、愛犬の食事やおやつに取り入れてもよい食べ物のひとつです。愛犬の体重や年齢に応じた適量を守って、愛犬と一緒に季節のフルーツを楽しみましょう。

犬には与えてはいけない食べ物や、注意したい食べ物があります。確認しておきましょう。

監修/佐野忠士先生(酪農学園大学獣医学群獣医学類准教授)
文/村田典子
※一部写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。

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