犬と暮らす
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この野菜、犬に与えてOK?NG?犬が食べてもいい・食べてはいけない野菜
野菜特有の青臭さを好み、犬が欲しがることもあります。ほとんどが水分で猫に負担をかけないものもあり、犬に与えても問題ないものもあります。フードを食事の基本としつつも、ゆでてふやかしてから与えるなど、適量を適切な調理法で与えましょう。

キャベツ

○
葉がかたいので加熱してから与えて
春キャベツは葉が薄く、やわらかいため、生のまま与えても大丈夫。ほかの時期のキャベツは加熱したら与えて。ただし、与えすぎるとガスがたまったり軟便、吐き戻しなどの原因になったりすることもあります。
1日に与えていい量
5g
与えるなら
生、または加熱して5g程度を細かく刻んで
さつまいも

○
便通改善効果が期待できる健康的なおやつ
抵抗力を高めるビタミン群や、排便を促す作用のある食物繊維を豊富に含みます。少量ならばおやつにぴったり。ただし、糖質が多いため、与えすぎは肥満のもとに。
1日に与えていい量
15g
与えるなら
加熱して15g程度。ゆでたり、蒸したりしたものを
きゅうり

○
夏のおやつにぴったり
夏野菜の代表であるきゅうり。約96%は水のため、水分補給を目的とするおやつとして与えるのもいいでしょう。
1日に与えていい量
20g
与えるなら
生で20g程度。皮をよく水洗いして
トマト

○
ビタミンCやカリウムが豊富な夏野菜
赤い色素リコピンには抗酸化作用も。夏の水分補給に適したおやつです。与え過ぎは軟便にもつながるので注意しましょう。
1日に与えていい量
15g
与えるなら
生で15g程度。ミニトマトなら1個程度。ヘタと種は取り除きましょう
じゃがいも

○
ビタミンCが多く、おやつに適しています
でんぷんに包まれているので、加熱してもビタミンCの損失が少ないのが特長です。与える場合は皮と芽を取り除き、ゆでて与えましょう。
1日に与えていい量
20g
与えるなら
加熱して20g程度。新じゃがなら皮もOK
にんじん

○
細胞の酸化を防ぐβ-カロテンが豊富
β-カロテンのほか、かたい繊維も多く含まれています。そのため与えるときには、すりおろしてフードに混ぜて与えましょう。歯ぐきの健康のためなら、スティック状にしておやつに。
1日に与えていい量 5~10g
与えるなら
少量からスタートし、食べると便がゆるくなる場合は与えないで
大根

○
おやつとして少量与えるなら問題なし
大根には消化酵素が含まれており、食物繊維のバランスが比較的犬に適しています。ただし、食べすぎると軟便や下痢、消化吸収不良の原因に。
1日に与えていい量
5g
与えるなら
生または加熱して、皮をむいて5g程度。すりおろして与えても
玉ねぎ・ねぎ類


×
赤血球を破壊して死に至ることも
血液中の赤血球を破壊して、溶血性貧血を起こす成分が含まれています。血尿などの症状があらわれ、死に至ることも。またこれらが含まれる調理品に注意して!
白菜

○
ビタミンCやカリウムが豊富で低カロリー
キャベツに似た成分ですが、キャベツより低カロリーで食物繊維も多くありません。そのため犬にとってトラブルが少ない野菜です。
1日に与えていい量
10g
与えるなら
ゆでて細かく刻んで
ブロッコリー

○
ビタミンたっぷりで、おやつ向きの食材
ビタミン類を豊富に含むため、犬にも好ましい野菜です。しかしウンチの量を増やす食物繊維が多いので、与えすぎに注意。軸の部分は食物繊維が多いので与えないで。
1日に与えていい量
10g
与えるなら
加熱して10g程度。房の部分のみにします
レタス

○
ビタミンCや水分が補給できる
95%が水分で食物繊維も多くないので、少し多めに与えても大丈夫な野菜です。ビタミンCやビタミンEも含むのでふだんのおやつ代わりにも。
1日に与えていい量
1/2枚
与えるなら
生で与えてもゆでてから刻んで与えてもOK。ドレッシングや玉ねぎのついたものは与えないで
アスパラガス

△
かたい繊維は消化が悪いので取り除いて
犬は飲み込む食性なので、かたい皮や、はかまは取り除いて。さらにさっとゆで、薄く刻んでから与えると安心です。
1日に与えていい量
10g
与えるなら
繊維のかたい皮や、はかまは取り除いて。サッとゆで、薄くスライスしてから与えて
アボカド

×
果肉や皮などに毒素成分。嘔吐や下痢の原因に
果肉や皮に含まれる成分に毒素があり、嘔吐や下痢を起こすことも。また、種を誤食し、のどを詰まらせる危険もあるので絶対に与えないで。
かぶ

○
皮をむいてから生で与えても
皮には腸を刺激して軟便にしたり、排泄便を増やしたりする食物繊維が多いので、皮をむいて与えて。葉は、ゆでて細かく刻んだものを少量ならフードに混ぜて与えてもOK。
1日に与えていい量
20g
与えるなら
白い根の部分を、生または加熱して20g程度。葉はゆでて刻んだものを少量なら
かぼちゃ

○
食べすぎると下痢の原因に
ビタミンC・E、β—カロテンの栄養素を含みます。ただし食物繊維が多いため、食べすぎると下痢につながることもあるので注意しましょう。
1日に与えていい量
10g
与えるなら
加熱して10g程度
ぎんなん

×
中毒性がある可能性も
糖質や食物繊維が多いため、たくさん食べると腸内環境を乱すことも。また、生のまま食べると中毒性の可能性があるので、基本的には与えないで。
※道に落ちているぎんなんも愛犬が誤飲・誤食しないよう注意しましょう。
しょうが

△
刺激があるので、ごく少量にとどめて
しょうがに含まれる、辛みや香り成分に犬への毒性は無く、胃を丈夫にする、体を温める、解読などの働きがあります。刺激があるので加熱調理したものをごく少量で。
1日に与えていい量
ごく少量
与えるなら
すりおろしてほかの食べ物といっしょに煮る
セロリ

○
β-カロテンやミネラルなどの補給に
茎や葉にβ-カロテンやビタミンC、ミネラルを含みます。茎は生で与えても大丈夫ですが、外側の筋を取り除いて与えましょう。葉はゆでてから細かく刻んで。
1日に与えていい量
茎1cm×5cm 葉2枚
与えるなら
生または加熱して、茎は1×5cm、葉は2枚程度
とうもろこし

△
粒のまま与えず、ペースト状に
生はNG、ゆでたものならOK。ただし、粒のままだと消化せずにウンチで出てくるので、ペースト状にするなどの工夫が必要です。
1日に与えていい量
10g
与えるなら
加熱して10g程度。ペースト状にしたものを。芯の誤食に注意して
なす

×
アクや食物繊維が多く、犬には不向き
アクがカルシウムと結合すると尿石症などのリスクが高まります。食物繊維もかたく多いため、犬には不向きな食材です。
にら

×
貧血など体調不良の原因に
玉ねぎと同じく、赤血球を破壊し、貧血や下痢、嘔吐を起こす成分が含まれます。死に至ることもあるので、犬には与えないようにしましょう。
にんにく

×
下痢などの原因になることも
にんにくは、ねぎ類と同じユリ科の食べ物で、下痢や嘔吐をする犬もいるので与えないで。
パセリ

○
不溶性食物繊維が排便に促進
排便を促進する不溶性食物繊維が豊富。そのため食べすぎると軟便や下痢の原因になります。便中にそのまま出てきますので、みじん切りにして与えましょう。
1日に与えていい量
小さじ1
与えるなら
生のままみじん切り
ピーマン

△
ビタミンCが豊富。与えすぎに注意
栄養的にはビタミンCがトマトの4倍です。ただし、ピーマンの皮は細胞がかたいため、食べすぎると下痢につながることもあるので注意しましょう。
1日に与えていい量
5g
与えるなら
加熱して5g程度。できれば薄皮を湯むきして与えて
ほうれんそう

△
鉄分やβ—カロテンを多く含む
赤血球を作るもとになる鉄分とβ—カロテンを含みます。カルシウムの吸収を阻害するシュウ酸を含むので、与えるならゆでて水で洗い、シュウ酸を減らしましょう。
1日に与えていい量
小さじ1
与えるなら
ゆでて水洗いし、細かく刻む
もやし

△
カリウムや、ビタミンCが豊富
カリウムやビタミンCなどを含むもやし。食物繊維をそれなりに含むので、与えすぎは禁物です。豆の部分に熱が通るまでゆで、細かく刻んで与えましょう。
1日に与えていい量
小さじ1
与えるなら
ゆでて細かく刻む
きのこ類


△
食物繊維が多いため、与えすぎないで
しいたけにはビタミンD、まいたけにはビタミンB2、えのきにはストレス解消に効果のあるビタミンB1が含まれます。ただし、食物繊維を多く含むため与えすぎに注意。
1日に与えていい量
各5g
与えるなら
加熱して5g程度。与えるときはいずれも細かく刻んで
グリンピース

○
つぶしてから与えると、消化に○
たんぱく質やビタミンBなどの栄養が豊富な野菜。粒のまま与えると消化せずウンチに出てくるので、ゆでて薄皮を取り除くか、つぶして与えて。
1日に与えていい量
5粒
与えるなら
ゆでてつぶしたものを5粒分
ごぼう

×
食物繊維を豊富に含み、アクも強いので与えないで
同じ根菜類の野菜でも、大根やにんじんは少量与えても問題ありません。しかし、ごぼうは食物繊維が多く、灰汁が強いので犬には向きません。
とろろいも

×
口のまわりにかゆみが出ることも。
長いもなど、粘り気のあるいも類はどれも成分的に同じです。口のまわりにつくと、かゆみなどがでるおそれがあるので与えないようにしましょう。

調味料は不要!食材は味つけせずにそのままで
人の場合、野菜には調味料をつけて食べることが多いですが、犬の場合、調味料は厳禁。ケチャップやソースには、犬に中毒を起こす可能性のある玉ねぎが入っています。そもそも犬に味つけは不要ですし、マヨネーズなどは高カロリーで、肥満の原因になるので、たとえ少量でも与えないようにしましょう。

かたい野菜はのどに詰まらせないようカットして
野菜は、種や皮、芯、ヘタなど取り除きます。かたい野菜はまる飲みしてのどに詰まらせないよう、小さくカットしてから与えましょう。
また、ブロッコリー、大根、キャベツには、比較的多くのシュウ酸が含まれるといわれているため、尿結晶の原因になることも。適量を守りましょう。
判定の見方
○
少量なら与えても害はない少量で、かつたまに与える程度ならば大丈夫です。
△
与えるならば注意が必要。与えすぎると下痢や体調不良の原因になります。分量をしっかり守って。
×
与えると命にかかわることもあるので与えないで。犬が食べると中毒を起こしたり、健康を害することがあります。
量の目安
「与えるなら」で掲載している分量はあくまで目安です(写真はほぼ実物大)。ドライフードを主食にしている体重5kgの健康な成犬を想定した分量です。5kg未満の超小型犬は表示の分量より少なめに与えてください。
※とくに表記のないものは1日分の上限目安量です。「与えるなら」の分量の上限まで与える場合、1日におすそわけする食べ物は1、2種類にとどめましょう。
その他
※食べ物を与えるときは、のどに詰まらないよう、細かく切るなど下処理をしてから与えてください。
※○△×の判定や量の目安は、ASPCA(アメリカ動物虐待防止協会)などの最新の中毒報告等を加味して制作しているため、「いぬのきもち」本誌掲載の類似企画と異なる場合があります。
※どんな食べ物でもアレルギー症状を引き起こす可能性はあります。愛犬に与えて異変が出たら、ただちに与えるのをやめて、獣医さんに見てもらいましょう。
※問題のない食べ物でも、初めてだと下痢をしたり発心をおこしたりすることも。様子を見ながら少しずつ与えましょう。
出典:いぬのきもち別冊「犬に与えてOK?NG?食べ物図鑑」
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