「愛犬がチャイム音やほかの犬に吠える」というお悩みは、飼い主さんにつきもの。しかし、犬だって飼い主さんを困らせたくて、吠えているわけではありません。犬が吠えるときの気持ちを理解すれば、おのずと対処法もわかるはず。犬の本音に向き合っていきましょう!
犬が「チャイム音」に吠える場合は?
チャイムの音が鳴るのは、玄関に人が来た合図。犬は経験から、その音を他人がテリトリーに侵入してくる合図と学習しています。
そのため、ピンポンと音が鳴ると、犬は「またアイツが来た!」と、テリトリーに来た他人を警戒して吠えるのです。しばらくすると他人は帰るので、犬はそれを「吠えたから出ていった」と勘違いし、次もまた吠えるように……。
チャイム音に吠える犬への対処法
新しいチャイム音を準備し、その音が鳴ったらおやつを与えるようにしましょう。そうすることで、犬は「新しい音=おいしい」と学びます。
次のステップでは、チャイム音が鳴ったらハウスを指示し、ハウス内でおやつを与えるようにしてください。「音が鳴ったらハウスに入る」という流れに十分慣らすことが必要です。
犬が「ほかの犬」に吠える場合は?
ほかの犬に吠えるのは、「相手に近づかれたくない」という気持ちから。そして、相手の犬が離れていくと、犬は「吠えたら相手を追い払えた」と覚え、以降もすれ違うたびに吠えるようになってしまうのです。
ほかの犬に吠える場合の対処法
ほかの犬に吠えるのをやめさせるには、ほかの犬が見えたらおやつを与え、道の反対側へ誘導するといいでしょう。おやつで気を引いて、吠えさせないようにすれ違います。
これを繰り返すと、犬は「ほかの犬が来るとおいしいことが起きる」と認識し、警戒心が薄まるはずです。
犬が「物音」に吠える場合は?
犬が何かの物音や気配に吠えるのは、「不審なものが近づいてきて怖い」「あっちへ行ってほしい」という気持ちが原因です。
物音はいつかやむため、犬は「自分が吠えたから音が消えた」と学習し、物音がするたびに吠えるようになります。
物音に吠える犬への対処法
ふだんからラジオなどのBGMを流しておけば、ささいな物音が聞こえにくくなり、ムダ吠えを防ぎやすくなるでしょう。
犬は学習する生き物です。とくに怖がりな犬や神経質な犬は、怖いものに吠えることで「相手を追い払えた!」と勘違いし、繰り返すようになるので、ご紹介した方法を取り入れ、上手に対処してあげてくださいね。
参考/「いぬのきもち」2020年5月号『吠え、そそう、食フン……困った行動には、ワケがあった! 愛犬の気持ちをホンヤクします!』(監修:しつけスクール「Can!Do!Pet Dog School」代表 西川文二先生)
文/松本マユ
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。