愛犬や飼い主さんが習慣的にしている行動のなかには、愛犬の健康に悪影響を与えてしまうものも、実は少なくありません。そこで今回は、犬の骨や関節、筋肉に悪影響を与える“NG習慣”をご紹介します。当てはまるものがある場合は、今すぐ見直しましょう!
ソファから飛び降りる
犬の前足の骨は細く、ソファから着地した際に急激に負荷がかかって、骨折してしまうことがあります。とくに骨や筋肉がまだ成長途中の子犬は、骨折しやすいので注意が必要です。
骨が折れると犬はその場で「キャン!」と鳴いたり、痛めた足を床につけないようにして立ったりするので、気になる症状が見られたら動物病院を受診してください。
ソファを置く場合は、犬がジャンプしなくても上り下りできるローソファがおすすめ。ソファに上らないようにしつけたり、ソファを撤去したりしてもいいでしょう。
フローリングで走り回る
滑り止め処理をしていないフローリングの上を犬が歩くと、足腰に負担がかかります。犬は滑らないよう足に力を入れて歩きますが、それでも滑ってしまうため、足が前後左右に開いたり、走ったときに横転したりするなど、足に負荷がかかってケガをする危険性が。
フローリングには滑らないようマットなどを敷く、もしくは滑り止め用の床保護剤を塗るようにしましょう。犬の足裏の毛が伸びていると滑りやすくなるので、肉球からはみ出す毛をこまめにカットするのも◎
飛びつきや二足歩行
要求やアピールのための飛びつきや、二足歩行を習慣にしていると、徐々に足腰に負担がかかります。
すると、ひざがゆるんでしまったり、将来的に関節痛を招いたりするおそれがあるので、犬の要求は「オスワリ」などをさせてから聞くようにしましょう。
急な階段の上り下り
家の階段は犬からすると急で歩幅が合いにくく、足を滑らせてケガをすることがあります。また、無理な体勢で昇降することになるので背中に負担がかかり、椎間板ヘルニアを招くおそれも。
ケガを予防するためには、階段の前にはゲートなど設けて、犬が自由に行き来できないようにするのがベストです。また、犬を連れて階段を上り下りするときは、必ず抱っこしてあげましょう。
わきを抱えて抱っこするのはやめて!
ちなみに、犬の両わきに手を入れて抱き上げると、肩の関節を痛める原因になります。若いうちは問題なくても、シニア犬になってから影響が出てくることがあるのでやめましょう。犬を抱くときは、犬の体が水平になるようにするのがポイント。大型犬の場合は2人1組で抱っこすると、飼い主さんの負担も軽減しますよ。
NG習慣を断ち切り、ケガや病気を予防しよう!
飼い主さんのなかには、愛犬を散歩に連れて行かないというかたもいるようです。しかし、小型犬でも大型犬でも、散歩へ行く習慣がないと足腰の筋肉が鍛えられません。年を重ねたときに足腰が弱まりやすく、老化を加速させる一因にもなるので、基本的には毎日散歩に連れて行くようにしましょう。
なお、すでにシニア犬の場合も無理のない範囲で散歩へ行き、足腰の衰えを防ぐことが大切です。
骨や関節、筋肉に悪影響を与える悪習慣はこの機会に断ち切り、愛犬の健康を守ってあげてくださいね!
参考/「いぬのきもち」2020年4月号『あなたや愛犬が、なにげな~くしちゃっているいつものクセや習慣は大丈夫?愛犬の病気・ケガを招くNG習慣ランキング』(監修:聖母坂どうぶつ病院副院長 田草川佳実先生)
文/ハセベサチコ
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。