見たり触れたりする愛犬の体のお手入れ中は、まさかの病気を発見することも多いタイミング。今回は月刊誌『いぬのきもち』の読者が、実際に体拭きでケアをしていたときに気づいた犬の症状、病気などをご紹介します。獣医師のコメントもあるので、愛犬の健康チェックに役立ててくださいね!
ケース1:目ヤニ拭きでドライアイが発覚!
「愛犬の目ヤニ拭きをしていましたが、拭いても拭いても目ヤニが出てきて、量が多いことに気づきました。目ヤニの色も、いつもよりも黒っぽいので不安になり、動物病院を受診することに。すると、ドライアイと診断されました! 冷房の近くに長くいたため、涙の量が減ったことが原因だったようです。」
獣医師より
「このケースのように、目ヤニに色がついていたり、粘度が高いと病気にかかっている可能性が高いです。目ヤニの増加は、目に炎症が起こる病気全般に見られますから、早めに受診し、原因を特定するといいですね。」
ケース2:ウンチ拭きで脱肛がしていることがわかった!
「いつものように愛犬のウンチを拭こうとしたところ、「ギャン!」ととんでもない声で鳴き声を上げたのでびっくり! 愛犬のお尻を見ると、赤い袋状のものが出ており、出血もありました。ウンチを毎回気張っていたため脱肛してしまったようです。」
獣医師より
「脱肛は下痢ぎみだったり、便秘で気張りすぎると起こるため、腸内環境を整えることが大切です。また、シニアでは筋力が落ち、排便に時間がかかることで脱肛する場合もあります。」
ケース3:陰部を拭いたら、包皮炎が判明した!
「愛犬の陰部を拭いていたとき、ペニスの先から白い膿が出ているのに気づきました。拭いてもしばらくたつとまたついているので、心配になり動物病院を受診。すると、細菌感染による包皮炎だったことがわかりました!」
獣医師より
「包皮炎とは、包皮の内側にオシッコが残ってしまうことで、細菌が繁殖し、化膿してしまう病気。治りにくく、再発も多い病気です。こまめに拭くなどのケアで清潔を保ちましょう。」
いかがでしたか? 出血やいつもと違う分泌物の色に気づきやすいよう、白いタオルやシートを使って体拭きするのがおすすめ。体拭きの際は、ぜひ気を付けてチェックしてみてくださいね。
参考/いぬのきもち20年10月号「私たち“お手入れ”でこんな病気に気づけました!」(監修:石田ようこ犬と猫の歯科クリニック院長 石田陽子先生)
イラスト/河南好美
文/melanie